酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

国会は何をしているのか

2008-12-19 05:58:01 | Weblog
 自動車をはじめ、大手製造業で非正規社員の「雇い止め」が広がっている。


 《厚労省によると、非正規雇用の契約途中での「雇い止め」や期間満了時の更新拒否で来年3月までに約3万人が職を失うとみられている。このうち、製造業などの派遣で働く労働者は約2万人というが、派遣労働者を組織する労働組合幹部は「実態はその数倍に上るだろう」と懸念。これらの多くが失職と同時に住居も失うとみられ、労組は住居確保の支援拡大を求めていた。

 産業界では、トヨタ6000人▽日産1500人▽いすゞ1400人▽マツダ1300人▽三菱自動車1100人以上▽大分キヤノン約1100人--など、非正規雇用の削減や契約打ち切りが打ち出されている》=12日・毎日web=


 その後も減産は拡大しており、日産は全派遣2000人を削減するとしている。こうした動きに対し、地方自治体は臨時職員の採用枠を設けるなどの手を打ち始めた。杵築市や大分市、長岡市、上越市など全国的な動きだ。


 それなのに、政府と国会は相変わらずのどたばたを繰り返すだけで具体策に踏み出せない。野党3党が共同提出した雇用対策4法案をめぐる混乱はその際たるものだ。民主党も自民党も味噌汁で顔を洗って出直せ。


 《雇用問題を巡る与野党の対立が激しさを増してきた。18日の参院厚生労働委員会で、民主、社民、国民新の野党3党は共同提出した雇用関係4法案を1日だけの審議で採決を強行。自民党は民主党が4法案の協議のため求めた麻生太郎首相と小沢一郎代表の党首会談を拒否した。与野党の雇用対策は共通点もあるが、接点の模索より次期衆院選をにらんだアピール合戦の様相を呈している》=日経web=


 日経が指摘するとおり、被雇用者の窮状をどう打開するかより、党利党略が優先されているのは明らかだ。いま求められているのは、雇用不安にスピード感を持って対処することだ。素早くセーフティーネットを広げ、首切りに怯える非正規労働者に安心感を与えねばならない。


 与野党で一致できる施策に絞ってでも即刻法律に仕上げ施行してもらいたい。このまま国会を閉じて、寝正月を決め込むようなら暴動ものだ。
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