酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

北京五輪はどうなる

2008-08-06 06:06:02 | Weblog
 中国の新疆ウイグル自治区カシュガルで国境警備警察隊がダンプカーに乗った男2人に爆弾で襲撃され、16人が死亡した。



 警察部隊は70人が早朝訓練のジョギングをしていたというが、丸腰だったのだろうか。カシュガルは治安が悪化している地域で、イスラム教徒によるデモや暴動も起きていたとされる。五輪直前の厳戒期に、こんな体たらくでどうする。



 治安当局によると、7月に昆明で起きたバス連続爆破テロとの関連がありそうだ。「東トルキスタン・イスラム運動」を名乗るグループで、ウイグル独立を主張する組織と見られている。


 北京五輪前後の中国は何が起きてもおかしくない状況になった。仮に北京は力で治安を押さえ込んだとしても、地方での騒乱は如何ともしがたいだろう。まあ、この時期、中国なんぞに出かけないことだ。


 一部で「だから北京五輪なんかやめてしまえ」という声が聞こえる。ひょっとして胡錦濤もそんなことを考えているかもしれない。「五輪で中国はばらばらになる」という危機感は感じているはずだ。ネット情報は押さえ込むにも限度がある。情報の拡散こそ治安当局が最も恐れるところだ。



 今日の状況を招いたのは中国だけの責任ではない。7年前のIOC総会で圧倒的多数で北京での五輪開催を支持した国際社会にも連帯責任がある。中国の大風呂敷に乗っかり、中国マネーにあやかろうとしたことは間違いあるまい。そのツケがいま噴き出しているのだ。


 中国はまだ五輪を開くには早すぎた。でも、いまさらそんな繰り言を言っても始まらない。五輪自体が国威発揚の場と化してしまっている。ロシアや中国、ブラジルなどの新興国が、五輪開催で「一流国」入りを目指すのも無理はない。


 どこかで一度、五輪を中止して考えてみるのもいい。テレビと商業主義にまみれた平和の祭典などうそ臭い。にわかに人間ドラマがあふれるのに閉口する。スポーツはもっと単純なものだ。速く走りたい、強くなりたい、勝ちたい。その思いが一人の人間に凝縮されるだけの話だ。言葉を費やせば費やすほど、スポーツの本質から遠ざかる。


 五輪も同じことだ。シンプルな競技会であればあるほど、ご利益が増そうというものだ。スケベ心はいけませんよ。TO 石原君
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