酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

平和ニッポン、万歳?!

2008-08-17 15:01:21 | Weblog
 久々にゆったりした夏休みを取ることができた。お盆を挟んでほぼ1週間、明日から勤務かと思うと、多少の憂鬱感が漂う。


 それにしても、である。我が日本国の何と平和なことか。


 グルジアとロシアの軍事衝突、それにアメリカの東欧MD配備が絡んで、新冷戦の構図が鮮明になっている。国内のGDPはマイナスに陥り、不況は長期化しそうだ。五輪後の中国は、チベットやウイグルで大粛清に乗り出すことが懸念される。


 内外で火柱が上がり、懸案も山積している。でも、そんなことにはお構いなしにこの国のメディアは北京五輪一色だ。NHKは定時ニュースの時間さえずらして、五輪報道に当てる始末だ。


 NYタイムズ=グルジア、停戦協定に調印
 Wポスト  =個人情報収集へ警察の規則緩和も
 朝鮮日報  =李大統領、脱石油エネルギーを訴える
 英タイムズ =ロシアがポーランドに核使用の可能性
 仏フィガロ =原油相場続落
 独フランクフルター・アルゲマイネ
       =独ロ首脳会談 グルジアめぐり見解分かれる
 露コメルサント
       =グルジア領土一体化はロシア軍の駐留下で
 バンコク・ポスト
       =タクシン夫妻の連れ戻しは困難か
 読売新聞  =21歳石井金
 朝日新聞  =21歳石井金

 16日の各国主要紙1面トップ記事を並べると、上のようになる。日本の異様さが突出しているのがよく分かる。朝日も読売も毎日も、五輪についてああだこうだ言いながらも、1面のトップから外せない。読者への迎合が大きな要因だが、高校野球同様、夏休み対策の面も否定できない。五輪で紙面を埋めておけば、とりあえず無難であり、社会部と運動部、関係支局以外はゆっくり休める、というわけだ。


 NHKも全く同じだ。五輪期間中は契約アナのオンパレードで、正職員様はどこかで英気を養っておられるようだ。


 「グルジアだの東欧MDだのと言ったところで、読者や視聴者は関心を示さない」。そんな言い訳が聞こえる。その通りだろう。だからこそ、きちんと報じなければならないのではないか。8月15日に「平和」の二文字を躍らせるメディアの責務とはそういうことだ。お涙頂戴の人間ドラマにはいい加減うんざりしてきた。これがあと1週間も続くのか。


 
コメント
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