安楽椅子探偵とは視聴者参加型のテレビドラマで
番組を見て犯人を推理し、エレガントな回答をひねり出して
応募すると、優秀者に賞金50万円が出るというもの。
綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状ですって?!

両氏とも好きで、著書のほとんどは読んだことがある。
ま、愛読しているわりに、
一度もトリックを見破れたことはないのだけれど。
毎回、それでこの先どうなるの?と
想像もつかなかった展開に感嘆しつつ、
せっせとページを繰って答えを読んでしまうのだが、
今回は頑張って考えてみよう。
こちらでの放送は土曜の深夜だったので
ハードディスクに録画しておき、日曜に観た。
…え?と思っているうちに「出題編」は終わってしまった。
自力で解くも何も、どこから手をつけていいかわからないので
活発な意見交換がされている掲示板を探してログを読みまくったが
犯人を絞り込むことができないばかりか謎が深まる一方だ。
両作家それぞれの得意とする展開を踏まえてみようとすると
それはもう何通りもの解釈ができてしまう。
出題編の最後に作者2人のヒントコーナーがあったので
すがるような気持ちで観ると、
有栖川氏が「うん、ロマンチックミステリーです」と
にこやかに教えてくれた。ロマンチックとな。
その言葉がひっかかって問題解決に結びつかない。
ロマンチックって…ヒントのようで霍乱ワードのような気も。
思いあぐねて、もう一度最初からじっくりと観た。
やはりわからない。
もう考えるのがイヤになってきたのだが、
並行して掲示板も読む。
ここには素人探偵を混乱させるための組織的な部隊が
送り込まれているのに違いない!
だって映像見れば確認できることを頑なに否定したり、
ありもしない映像の話をする人がたくさんいるんだもの。
謎解きの楽しみのほかに懸賞金もかかっているわけで、
そりゃいきなり正解ばかりでは面白くないから
こういう盛り上がり方もいいとは思う。
しかし何の光明も見えていない者は
さらに泥沼に突き落とされる恐ろしい場所よのう…ホホホ。
たまに本当のことも書いてあるから油断ならん。
応募期限は、10月8日水曜日の午前3時。
自分が間に合うのかどうか不安だ。
火曜の昼頃になって、不意に犯人がわかった。
たしかめるために3回目の視聴。
うん、動機もいまいち不明だし、だいたいどこが
ロマンチックミステリーなのかさっぱりわからないけれど
単純に、出された条件の中で犯人たりうるのはこの人しかいない。
そうですよね、火村先生?
応募要項には400字程度にまとめろとあったが
書き始めてみると、この字数は少ない!
「エレガントな回答」とは重厚で華麗な文体のことかと
思ったりもしたが、それをやると、もっともダメとされる
「犯人の名前を書いただけ」になりそうなので無理だ。
というわけで、とりあえず羅列。
*
時効直前の指名手配犯である卓也とすれ違った立石は携帯から
110番通報するも繋がらないので、電話を借りるため宗谷邸に向かう。
だが庭にいた都井に阻まれ、もみあいになり植木鉢などを倒した挙句
扉脇のレンガに頭をぶつけて死亡。
都井は物置の押入れ内の肘掛け椅子に立石と電源を落とした携帯、
凶器のレンガを隠し、6時20分に旧館に戻りTVを見る。
夜になってから立石を処分しようとするが硬直しているので車椅子に載せて
岬に向かい、15年前の事件を再現するよう花を散らし、
卓也に嫌疑がかかる様にする。そして電話中継所を破壊する。
都井の部屋には大量の古新聞があることからカードの作成も容易であり、
家人のいないすきに客間に置きに行くことも可能。
「思い出せ」や新聞記事で刺激を与えるのは過去に卓也が目撃したはずの
真犯人を思い出させないためと新記憶を刷り込みさせる目的。
犯人は都井研作である。
*
どっ、どうかしら…。これで送りましたよ。

犯人は絶対この人しかいないと思うけれど、
立石殺害は事故なのか故意なのか迷った。
時間枠はずっと西暦2007年で間違いない、とも
入れたかったが、あえてふれることでもないのでやめた。
陶芸家の書いた地図には方位を示す記号がなく、
あの岬は寒くて6月でも冷え込む。
つまりあの地図では北が下なんだろうね。
陶芸家の家を目立たせるためのレイアウトだ。
岬の忘却の椅子は北に向いているのだ。
なので土砂崩れは大納村への一本道をふさいでいる状態。
陸の孤島となって電話も通じない。
番組のスポンサーであるコカコーラと日清カップヌードルが
劇中、不自然なほどに目立っていたなー。
そして両社ともに北京オリンピックの公式スポンサーでもあった。
謎解きには関係ないが、ミスリードを誘うためには
大きな役割を果たしていたように思う。
あと花は、もしかしてあの「忘却の椅子」に座ると
風で自然に集まってくるのかもね、勿忘草(たぶん)が。
それだとちょっとロマンチックかも。
あれこれ書いているけれど、
果たしてどこまで迫れたものやら。
解決編は10月11日(土)26:25(TV朝日)より放映される。
地域によって放映時間が違うようなので
一覧が出ているGIGAZINをリンクしておきます。
↓
「綾辻行人・有栖川有栖からの挑戦状 安楽椅子探偵」第7弾の出題編、いよいよ放送