日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
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東日本大震災から二ヶ月。

2011年05月11日 11時11分06秒 | 日記
東日本大震災は今日で発生から丁度二ヶ月が経過する。
大震災に因る死者・行方不明者の総数は24,829人というが、未だに9,880人が行方不明となっている。
行方不明者の方々の多くは、津波の引き波によって沖へ流されたものと思われるが、瓦礫の中や流された自動車の中から発見される遺体もあるという。
最も痛ましいのは福島原発の避難地域に指定されたために十分な捜索が行われなかった地域があったことである。

仮設住宅の建設は用地の確保など最初から難しい問題を抱え十分な戸数が確保されていない。避難所での生活者はピ-ク時の四分の一程度に減ったが、未だに117,000人もの人たちが不自由な避難生活を強いられている。いまさら政府の対応を批判し、総理のリーダーシップの欠如を詰っても仕方が無いのかもしれないが、これが日本という国の実力だとしたら少しばかり情けない気持ちである。

地震と津波の被害だけならまだしも、東京電力福島原発の事故は今もって収束の目途が立っていない。水素爆発を起こした内部の放射能汚染は想像以上に深刻なようで、原子炉の温度も依然として下がっていない。当初に発表された東電の工程表は最初の段階でもう足踏み状態のようである。

大震災の発生以来、テレビや新聞などで色々な報道を見てきたが、一番嬉しかったのは海に流された民家の屋根にいた犬が助けられた場面である。私は理屈ぬきで犬が好きである。

私が感動したもう一つの場面は、昨日、福島県川内村へ一時帰宅した74歳の酪農家のお爺さんがとった行動である。お爺さんは自分が逃げるときに放した10頭の牛のことだけを心配していた。お爺さんは制限時間のすべてを使って牛の餌の世話や牛小屋の掃除や片付けをしたのである。そして時間が来ると自分の物は何一つ持ち帰ることなく笑顔で送迎バスへ戻ってきたのである。お爺さんも生活のために牛を飼っていたのであろうが、生き物に対してはいかなる事態においても感謝の気持ちを忘れてはならないのである。優しさを失ってはならないのである。一刻でも早く原発事故が収束してお爺さんと牛が再会できることを願わずにはいられない。
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