日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
人生を大いに楽しむために言いたい放題、書きたい放題!!
読者のコメント歓迎いたします。

双六の賽も火宅に転ぶなり

2017年12月27日 14時03分36秒 | 日記
双六の賽も火宅に転ぶなり
(すごろくのさいもかたくにまろぶなり)
火宅とは、三界に平安のないことを火事にあった家にたとえた法華経の語。苦に満ちた世界としてのこの世。現世。娑婆(しゃば)。
のんきに賽子(さいころ)を振って双六遊びなんかに興じている場合かって言う感じ。
季語は「双六・すごろく」で新年。


初夢の淫らに過ぎて口噤む
(はつゆめのみだらにすぎてくちつぐむ)
初夢の内容がエロすぎて 口に出すのを憚(はばか)られた。
季語は「初夢・はつゆめ」で新年。


焼鳥や酒に肝腎省みず
(やきとりやさけにかんじんかへりみず)
焼鳥で酒を飲むときは肝臓病や腎臓病の心配はしない。肝腎・肝心は肝心要というように大事な臓器です。
季語は「焼鳥・やきとり」で冬。


兎罠図星の首尾に北叟笑む
(うさぎわなずぼしのしゅびにほくそえむ)
獣道(けものみち)に仕掛けた「くくり罠」にまんまとかかった野兎を見てにんまりとした。
【図星・ずぼし】
図星は、矢の的の中心に描かれた黒点のこと。この図星を狙って弓で矢を射るところ から、急所や狙いどころの意味となり、思惑や指摘などがぴたりと当てる意味でも用いられるようになった。
【北叟笑む・ほくそえむ】
物事が思い通りの結果になったことに満足して、一人ひそかに笑う。
季語は「兎罠・うさぎわな」で冬。


焼藷を包む紙面に株価落つ
(やきいもをくるむしめんにかぶかおつ)
焼いた甘藷(かんしょ)を包んだ新聞の経済面に株価が下がったなどと書いてある。無産階級にとって株価の上下などは無頓着である。
季語は「焼藷・やきいも」で冬。
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区役所の 職務怠慢 たしなめた

2017年12月15日 21時03分19秒 | 日記
 日本国内に居住する者は必ず住民登録をしなければならない。

 住民登録(住民基本台帳)は、住所の公証や選挙人名簿の登録のほか、国民健康保険、国民年金、介護保険、児童手当などの各種行政サービスの基礎となっており、各種行政サービスを受けるためには正しい住民登録が必要である。

 法律が変って外国人についても日本人と同様に世帯ごとの住民票に編成されるので、日本人と外国人で構成される世帯でも、世帯全員が記載された住民票の写し等が発行できるようになった。

 引っ越しなどで住所を移した者は、引っ越しをした日から14日以内に最寄の行政機関へ届けなければならない。

 住民票の移動(転入届・転居届)の手続きが遅れた場合などは罰則として最大5万円の過料に処せられる可能性もある。また、住民登録に関する虚偽の届出行為は「公正証書原本不実記載罪」という犯罪行為であり、当該罰則は「5年以下の懲役又は50万円以下の罰金」であり、行政罰ではなく、刑罰(前科)となるので注意が必要である。

 さて、前置きはこのくらいにして本題に入ることとしよう。

 平成28年8月一杯で退職した会社は足場架設を本業としており、社員は鳶の職人さんである。この種の職人さんは身体ひとつでやってくる人も多い。そこで宿舎を用意して受け入れているのだが、千葉県市川市で英国人女性、リンゼイ・アン・ホーカーさんを殺害して逃亡した市橋達也受刑者の例もあるので身元確認の意味も兼ねて住民登録をするように指導している。

 ところが、住民登録をしてしばらく経つと債権回収会社から郵便物が届いたり、元の居住地の自治体から国民健康保険料の督促状が届くようになる。そうなると本人は急にそわそわしだして何処へともなく消えてしまう者がいたりする。

 そんな訳で会社の宿舎の地番には現在の居住者のほかにも数名が居住していることになっているようである。過去にも警察から既に退職した者が銀行の駐車場に自動車を長期間にわたって放置しているなどとの連絡があった。

 当方が一番困るのは会社の宿舎に住民登録している者が犯罪を起こすことである。既に退職した者であっても新聞へ宿舎の地番が載れば会社の人間と混同されかねないのである。

 こんなときにどうすればよいのか。区役所の戸籍住民課へ相談したところ住民票の登録と実態が異なる場合は「職権による消除」ができるということであった。そこで早速に区役所へ出かけて確認しようとしたのだが、プライバシーの保護だことの職務上の守秘義務だことのと御託を並べ立ててちっとも話が前へ進まないのである。

 つまり、誰と誰が当該の地番へ住民登録しているのかを役所側からは洩らせないというのが役所の立場である。

 それならばということで外国人1名を含む7名について職権消除の申し出を行うことで役所との話は決着した。

 申出書には大きく別けて五つの欄がある。

 先ず「事件本人」の欄には氏名、生年月日、住所及び世帯主氏名、本籍、筆頭者氏名を記入する。この欄に行方不明者の名前などを書く。

 次に「申出の事由」の欄には事件本人が現在居住していない事実および住民登録があることで困っていることなどを具体的に記入することになっている。例として「事件本人は平成27年8月頃から上記住所に居住せず、現在に至るまで行方不明である。また、一切音信もない。本人宛の郵便物などが届いて迷惑している。」などと書く。

 次に「申出する事項」の欄には「事件本人の住民票の消除」と決まり文句を書く。

 次に「添附書類」のところには履歴書コピー、免許証コピーなど本籍地などが判る書類をつけた。

 最後に「申出人」の欄には本籍、筆頭者氏名、住所、申出人の資格及び署名押印、生年月日とあったからそれぞれ私の名前や住所を書き、資格は「宿舎管理者」とした。

 これで該当者がいれば、区役所が実態調査を行い事実を確認の上、住民票を職権で消除することになる。消除された者は住所不定ということになるが自らが義務を怠ったのだから致し方ない。

 平成26年4月23日に私本人が区役所に出向き7名分の書類を提出してきた。

 ところがである。本日、つまり平成28年12月15日になって申請者の私のところへ区役所戸籍住民課の職員が訪ねて来た。この間、実に2年8ヶ月も経過しているのである。処理が遅れた事情を聴いてみたがしどろもどろの言い訳に終始してまったく要領を得ない。つまり職務怠慢という他に理由は見当たらないのである。

 そして、申請時にはあれだけ頑なに拒否していた対象者の名前を挙げて情報提供を求めてきたのである。その身勝手さというのかご都合主義にはあきれるばかりである。

 個人名で申請したので退職後でも私が対応するしかないのだが2年8ヶ月はあまりにも長かった。これでようやく一件落着である。
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清冽に堪えて和蘭芥子かな

2017年12月14日 13時55分12秒 | 日記
 私が銀座のレストランへ入って本格的な牛肉のステーキを食べたのは、上京して働き出してから暫らく経ってからのことであった。食うや食わずの安サラリーマンにとってレストランへ入ってステーキを食うなどは身分不相応な贅沢であった。四〇数年も前のことだが、そのときのことを今でも鮮明に憶えている。

 私が田舎にいるときに口にした肉類といえば、卵を産まなくなった廃鶏とか、父が鉄砲で仕留めた猪、野兎、雉、山鳥などの鳥獣であった。父は軍神・橘大隊長で有名な静岡歩兵第三四聯隊の一兵卒として中国大陸を転戦した復員兵であったから射撃の腕は確かなもので、猪狩りの手柄話は耳に胼胝が出来るくらいに聞かされた。

 父の猪狩りは猟友会仲間五,六人との巻狩り方式だった。勢子と猟犬が追い立てた猪を腕に覚えの猟師が待ち構えていて仕留めるのである。時には手負いの猪を追って幾つも山を越えることもあった。獲物の猪は肢の間へ丸太を通して担いで運ばれ庭先で解体された。

 モツはその場で鍋にされ猟師たちの酒盛りに供された。肉は均等に切り分けられ、戸板に並べ、誰がどの肉を取るかは籤引きで決めた。文字通りの山分けである。このとき猟犬も一人分の分け前に預かるのである。父は常に優秀な猟犬を飼っていたから猪肉はいつも二人前を獲得していた。

 猪肉は俗に牡丹という。あれはおそらく唐獅子牡丹にかけた洒落だと思うが、腕のよい料理人が皿へ奇麗に盛り付けた猪肉は牡丹の花に見えなくもない。田舎料理の猪鍋はぶつ切りの肉と大根や牛蒡など野菜とのごった煮である。序でに雉や山鳥はどのように料理したかに触れておく。雉や山鳥が獲れたときは炊き込み御飯にした。鶏飯の雉または山鳥バージョンだがこの鳥飯は極めて美味である。

 貧しい田舎の生活の中で牛肉にまつわる確かな記憶が一つだけある。それは庚申講の晩の牛飯である。私の田舎では庚申信仰の風習として、集落の各戸持ち回りで庚申講が行なわれていた。

 庚申信仰というのは中国の道教に基づく民俗信仰で、人間の体内に棲む三匹の善からぬ虫がその人に害をもたらすのみならず庚申の日には天帝にその人物の悪行を告げ口して寿命を縮めてしまうというのである。六〇日周期でくる庚申の日には男女の同衾つまり性交が禁忌とされていたから村の男どもは何をするともなく集まって酒食に興じたのである。庚申講のお供物は牛飯で、順番が我が家のときには腹一杯に牛飯の相伴に預かれたのである。

 さて、何時もどおりの悪い癖が出て前置きが長くなった。銀座の裏通りにあったレストランで、身分不相応なステーキを注文した私は興味深い一つの発見をした。さよう、和蘭芥子、即ちクレソンの利用価値についてである。

 銀座のレストランのステーキの皿に至極当然に恭しく添えられた植物はどう見ても和蘭芥子である。生家の裏を流れる溝に茂っていた和蘭芥子をよもや見誤ることはない。田舎では錆びた包丁で刻んで米糠と混ぜ合わせ鶏の餌にしていた草である。

 周りのテーブルをそれとなく見渡すと鶏の餌を美味そうに食っている客がいた。食わずに皿へ残している奴もいた。口卑しい私は勿論食う方を選択した。少し辛味があって、青臭い感じがしたのを生のクレソンを初めて食べた印象として今でも憶えている。

 田舎では鶏の餌にしていた草が、花のお江戸の銀座へくると高価なステーキの副え野菜に変じているのには正直いって吃驚した。早速、最寄の書店の立ち読みで、本に書かれていることを調べた記憶がある。

 和蘭芥子は和名で、クレソンというのは元々フランス語のようである。ヨーロッパ特にフランス辺りでは蒲公英の若葉などと同様にサラダにして盛んに生食するとも聞く。クレソンが日本で栽培されたのも上高地のホテルが嚆矢とかで、最初から洋食の材料として持ち込まれたようである。

 クレソンの栽培には山葵と同じく清冽な流水が適している。和名は西洋から伝わった芥子の意味で、芥子の名前が示す通り、山葵や大根と同じアブラナ科に属するヨーロッパ原産の渡来植物である。

 閑話休題。三五歳のころ敷地二〇坪の建売住宅を買って歌枕「木枯しの森」近くに転居した。近所を流れる藁科川は清流で芋煮会やバーベキューなどをよくやった。そこには滾々と水が湧き出している場所があってクレソンが青々と茂っていた。そこで銀座のレストランでのことを思い出しバーベキューの鉄板で炒めてみた。するとこれがなかなか美味いのである。そこで更に工夫を凝らしベーコンやらコーンビーフやらと一緒に炒めてみると立派な一品料理になった。その後、藁科川のクレソンが住宅ローンに追われる苦しい家計を助けてくれたのは言うまでもない。

◆摘み残したクレソンの花が白い  白兎
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「ちよま」とは 測量用の 標旗です

2017年12月06日 07時58分33秒 | 日記
 「ちよま」という言葉をご存知でしょうか。

 もしご存知だという方はおそらく私と同じように土木関係か測量関係の仕事に携わったことがあるんじゃないでしょうか。
 
 何しろ「ちよま」と入力して検索してもヒットしないですからね。

 「ちよま」と辞書検索するとヒットするのは繊維植物の【苧麻】「ちょま」だけです。

ちょま【▼苧麻】
カラムシの別名。また、その茎の皮から取った繊維。精製したもので織った布は上布。ラミー。

それでは、「測量 ちよま」と入力して検索してみてください。

【ちよま】
中心測量その他で点を見やすくするために竹に紙を張り付け、立て放しにするもので測針(ピン)の代用に使用する。

 はいっ。私がお話したい「ちよま」はこれなんです。
 竹に紙を張り付け、立て放しにするもので測針(ピン)の代用に使用する・・・これでどんなものかイメージ湧きますか?

 先ず、竹というのは篠竹の類で孟宗竹や真竹の類ではありません。直径で2~3センチくらい、長さは1~2メートルくらいでしょうか。
 紙を張り付けとありますが、紙を貼り付けた「ちよま」を私は見たことがないんです。篠竹の先端を割いて紙を挟んだものは見たような記憶があります。

 今日、普通に見られるのは竹竿の先に赤や黄色の薄い布をつけたものです。お掃除につかう「はたき」ほどたくさんは付いていませんが、あんなイメージです。



 測量に際しての点つまり測点は地表に鋲や杭を設置しますが、離れた位置からでは目視できません。そこで「ちよま」を立てて目印にするわけです。


最近では「ちよま」を使わずに赤と白に塗り分けた測量ポールを使うことの方が多いかもしれません。

私たち土木屋からみると「ちよま」が立っているところは近い将来に仕事が出る場所に見えるんです。最近、「ちよま」を見ることが少ないです。

 
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山里の飛べぬ飛行機人目ひく

2017年12月01日 17時31分20秒 | 日記
静岡市葵区富沢の永野自動車さんの店頭に展示されているビーチクラフトT-34A 71-0428です。
1957年6月19日 航空自衛隊へ引き渡し。
1979年4月18日 用途廃止。
作られてから60年、用途廃止から38年経ちます。
永野さんがバラバラのスクラップ状態から復元したそうです。
この永野自動車さんの前の道路側溝と裏の藁科川の親水護岸工事を小生が現場代理人として担当しました。
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