日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
人生を大いに楽しむために言いたい放題、書きたい放題!!
読者のコメント歓迎いたします。

三月の俳句色紙に書きました

2019年02月23日 14時38分57秒 | 日記

◆葱ぬたの葱が孕みし葱坊主
(よみ)ねぎぬたのねぎがはらみしねぎぼうず
葱は冬の季語ですが葱坊主は晩春の季語になります。酢味噌で和えた葱ぬたの茎が葱坊主を孕んでいると季節の移ろいを感じます。
季語は「葱坊主」で春。

◆黄塵を侮りがたき世となりぬ
(よみ)こうじんをあなどりがたきよとなりぬ
中国大陸の奥地の黄土高原に舞い上がった砂ぼこりが日本まで届いて降るのが黄塵・黄砂です。最近では中国におけるPM2.5などによる深刻な大気汚染の発生を受け、大陸の大気汚染が影響して日本のPM2.5濃度が上昇し、健康に影響を及ぼすのではないかと心配されています。季語は「黄塵」で春。

◆木か草か独活の薀蓄酒すすむ
(よみ)きかくさかうどのうんちくさけすすむ
独活の大木、箸にもならない・・・などといいますが、ウド(独活)は、ウコギ科タラノキ属の多年草。香りが強く、山菜や野菜として好まれる。酢味噌で生食したり金平に炒めたりしても美味しいです。山独活の天ぷらなんかは最高です。季語は「独活」で春。

◆正座して小直衣雛に対面す
(よみ)せいざしてこのうしびなにたいめんす
雛人形をたくさん集めている友人がおります。毎年、雛祭りに招かれてご馳走を頂いたり、俳句を作ったりしています。
季語は「雛」で春。

◆浜岡や春風ゆるり発電す
(よみ)はまおかやはるかぜゆるりはつでんす
遠州地方には風力発電の風車がたくさんあります。私は原子力発電には反対ですから、水力・風力・潮力・太陽光などによる電力供給を期待しています。
季語は「春風」で春。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今月も書いたよ俳句らしきもの

2019年02月03日 15時24分55秒 | 日記


◆大寒の陽光を吸ひシャツ乾く
(よみ)だいかんのようこうをすひシャツかはく
寒さが最も厳しい大寒の頃でも、陽光降り注ぎ微風があり、洗濯日和というのがありますね。乾燥機も重宝ですがたまには陽に当てて乾かしたいものです。
季語は「だいかん」で冬。


◆春しぐれ沓脱石に苔潤む
(よみ)はるしぐれくつぬぎいしにこけうるむ
雨の少ない冬季には蘚苔類は乾燥して縮んでしまいます。春になってお湿りがあるとたちまち元気になります。沓脱石は縁側などの踏み石です。季語は「春しぐれ」で春。


恋猫に説く道徳を野暮と云ふ
(よみ)こひねこにとくどうとくをやぼといふ
オス猫でもメス猫でも発情期の猫はどうにもなりません。種族保存の本能は何事にも勝り、どんなに猫を説教しても効果はありません。季語は「恋猫」で春。

◆河豚鰭に代へて親しむいりこ酒
(よみ)ふぐひれにかへてしたしむいりこざけ
河豚のひれ酒、岩魚の骨酒、鰍酒など鰭酒や骨酒には色々ありますが、鰯の煮干しをこんがり炙って熱燗に浸すと安くて美味い「いりこ酒」ができます。
季語は「鰭酒」で冬。

◆キリシタン殉教之碑としぐれけり
(よみ)キリシタンじゅんきょうのひとしぐれけり
安倍川餅の石部屋さんの斜め向かいの・・・昔、うどん屋があったところに「駿府キリシタン殉教之碑」があります。
徳川家康が隠退先とした駿府は、家康が死亡するまで実質的に徳川幕府の中枢として機能していました。駿府城には外国からの使節らが訪れ、聖堂建設の許可を得たので、城下町には2つの聖堂が建てられ多くのキリシタンが住んでいました。キリシタンにかかわる事件も何度か起きましたが、1614(慶長19)年、駿府町奉行・彦坂九兵衛直政は、駿府にいるキリシタンの名簿を作成し、全員を召喚。棄教しない者たちを入牢させました。1616(元和2)年、牢にいたキリシタンたちは額に十字の焼印を押され、市中を引き回されて、安倍川の畔にあった刑罰場で手の指を切られて放置されました。 
季語は「しぐれ」で冬。

現代俳句での成績は振るわないが、伝統俳句では再三、選者選を受けているので決して悲観はしていません。引き続きがんばります。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする