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◆能弁の姥音頭とる茶摘唄
(よみ)のうべんのうばおんどとるちゃつみうた
能弁は話が上手で、よくしゃべること。茶処では茶摘み時には年寄りも活躍します。
季語は「茶摘唄」で暮春。
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◆蕗を煮て三千世界匂はしむ
(よみ)ふきをにてさんぜんせかいにほわしむ
蕗を煮ると家中に匂いが充満します。三千世界とは簡単に言えば全宇宙ということです。
季語は「蕗」で初夏。
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◆サイダーの泡やるせなき別れかな
(よみ)サイダーのあわやるせなきわかれかな
泡沫(うたかた)の恋というやつです。若いころですがサイダーを飲んで別れた人がいました。
季語は「サイダー」で夏。
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◆陸墨の糸を惑はす麦嵐
(よみ)ろくずみのいとをまどはすむぎあらし
陸墨は水平を示す基準の墨です。墨壺の墨綿に染み込ませてある墨汁で墨糸を弾いて打ちます。麦嵐は麦秋の頃に吹く強い風です。
季語は「麦嵐」で初夏。
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◆日雇に子宝多し蝮酒
(よみ)ひやとひにこだからおほしまむしざけ
土方仲間に子沢山の人がいてあまりに多過ぎて子供のいない人へ養子に出したそうです。その御仁は現場でマムシを捕らえると焼酎に浸けてマムシ酒にして飲用しているそうです。精力剤の赤マムシドリンクみたいなものでしょうね。
季語は「蝮酒」で夏。