日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
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香りなき脂粉を化粧ふ白粉婆

2022年11月24日 12時54分14秒 | 日記

香りなき脂粉を化粧ふ白粉婆  白兎

かをりなきしふんをけはふしろこばば

綿虫(わたむし)は初冬の季語。子季語に、大綿、雪蛍、雪婆、白粉婆、雪虫。
晩秋から初冬にかけて、空中を青白く光りながら浮遊する。物に当たると付着する。初雪の頃出現することから、雪虫とよぶ地方もある。明治以降注目されて、詠まれるようになった。
雪虫(ゆきむし)とは、アブラムシ(カメムシ目ヨコバイ亜目アブラムシ上科)のうち、白腺物質を分泌する腺が存在するものの通称。体長5mm前後の全身が、綿で包まれたようになる。
この虫の呼び名としては、他に綿虫、雪蛍、東京地域のオオワタやシーラッコ、シロコババ、京都地域のゆきんこ、おこまさん、伊勢地域のオナツコジョロ、水戸地域のオユキコジョロがある他、シロバンバといった俗称もある。

井上靖の小説『しろばんば』のタイトルは、この虫に由来する。井上靖は、1907年北海道で生まれ、伊豆・湯ヶ島の戸籍上の祖母のもとで小学校時代を過ごす。京都帝国大学哲学科卒業後、毎日新聞に入社。1950年、「闘牛」で芥川賞を受賞。翌年、新聞社を退社して作家活動に専念する。1976年、文化勲章受賞。1991年没。写真はFBフレンド満森傑さん撮影。
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禁欲の止庚申の夜は明けぬ   白兎

2022年11月18日 12時39分20秒 | 日記

禁欲の止庚申の夜は明けぬ   白兎

きんよくのとめこうしんのよはあけぬ

納の庚申(をさめのかうしん)は初冬・仲冬の季語。子季語に、果の庚申、止庚申。
その年最後の庚申の縁日。庚申(かのえさる)は六十日目にめぐってくるので、十一月のこともあれば十二月のこともある。2022年は11月3日でした。各地の帝釈天や庚申堂に多くの人がお参りし、一年の息災を感謝する。東京・葛飾区柴又の帝釈天参りが有名で、前夜は「宵庚申」と呼ばれ、参道に市が立ち賑わう。
庚申塔(こうしんとう)は、庚申塚(こうしんづか)ともいい、中国より伝来した道教に由来する庚申信仰に基づいて建てられた石塔のこと。庚申講を3年18回続けた記念に建立されることが多い。塚の上に石塔を建てることから庚申塚、塔の建立に際して供養を伴ったことから庚申供養塔とも呼ばれる。
庚申講(庚申待ち)とは、人間の体内にいるという三尸虫(さんしちゅう)という虫が、庚申の日の夜、寝ている間に天帝にその人間の悪事を報告しに行くとされていることから、それを避けるためとして庚申の日の夜は夜通し眠らないで天帝や猿田彦や青面金剛を祀り、勤行をしたり宴会をしたりする風習である。
この夜、慎ましくして眠らずに過ごすという概念は、比較的よく受け継がれている。また男女同衾せぬとか、結婚を禁ずるとか、この日結ばれてできた子供に盗人の性格があると恐れられたりする因習もある。また地域によっては、同志相寄って催す講も続けられている。それらは互助機関として機能したり、さらには村の常会として利用されたりすることもある。
子供のころの記憶では庚申講の夕飯には牛飯(牛肉の炊き込みご飯)を食べていたことを憶えている。
画像は父祖の菩提寺 亀谷山結成禅寺のご門前にある庚申塔です。

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墓どころ茶畝が囲ふ聖一忌     白兎

2022年11月18日 11時54分50秒 | 日記

墓どころ茶畝が囲ふ聖一忌     白兎

はかどころちゃうねがかこふしょういちき

東福寺開山忌(とうふくじかいざんき)は初冬の季語。子季語に、聖一忌、聖一国師忌、弁当納。
十一月十六日、京都市東山区東福寺の開山聖一国師の忌日。駿河国安倍郡栃沢の人。東大寺で受戒。入宗し帰国。弘安三年七十九歳で入寂。当日、国師の木像を安置し、法要を行う。洗玉澗にかかる通天橋は、紅葉の見頃で、参詣人は多い。墓所は静岡市葵区蕨野の医王山回春院にある。
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