ふみさんの日々雑感

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“南ちゃん”の篠笹刈り

2009-03-02 15:51:25 | 南ちゃんと南山
第一と第三日曜日は“南ちゃんの会”

私達の活動の拠り所の、私達が「お父さん」と呼んでいる農家の人と南山に入る。今回は、南山の裾野の、昔、棚田だった所に生い茂っている篠笹を刈り取る作業。

確かに、そこは回りの里山とは雰囲気が違っている。いつ頃、田んぼを放棄したのか、お父さんに聞くのを忘れたが、まだ完全に山に飲み込まれてはいない。棚田だったと言われれば、なる程、その範囲は木々よりは篠笹やススキに覆われヤブになっている。ここが田んぼとして機能していた棚田だった頃は、さぞかし美しい風景だったのだろうと、想像する。

道と棚田との間には小川の名残りがある。昔は蛍が沢山舞っていたそうだ。篠笹を切り出して、奥の方に行くと、まだ、水の道がある。乾燥した冬でも、ちょっとぬかるんでいる。




お昼はいつものように、カセットコンロで大鍋のトン汁を温めていただく。前回の“南ちゃん”の時に、お父さんに沢山いただいたカラシ菜を塩漬けしたのを持って行って、皆に味見をしてもらう。


食後、お父さんが道具を運び出している間に、皆で棚田の回りを歩いた。

山に接して、昔は道だった所があった。ガードレールが土の中から少し頭を出している。そして、その手前に、半分土に埋もれて並んだ植木鉢の列と南天。多分、昔、ここに家があったのだろう。

誰も通らなくなった道ではあるが、それでも、ちゃんと道のまま上に伸びている。誰も通らなくても、道には木は生えて来ないものなのか。

皆で、ここを綺麗にして、どうしょうかと楽しい相談をする。お父さんと彼の息子さんとでは意見が違うし、私達もどのように利用し楽しもうか、まだ考えがまとまらない。ただ、ここで蛍を見たいねと皆が考えている。

山の中の道を、お父さんの畑の方に歩いて行く途中で、男性が一人で畑を作っている所を通った。私達がお父さんの山の下草刈りを始めた頃に、篠笹が生い茂った所を、下草刈りをしていた場所だ。今は、綺麗な畑が出来つつある。たった一人で黙々と畑を作っている男性。挨拶をし、耕された畑の土の豊かさを愛でる。お父さんの畑もそうだけど、豊かな落葉樹がりっぱな肥料になるからだろう。

この、豊かな里山が、ずっと里山であり続ける事を、願ってやまない。

そして、篠笹刈りをした後には、あちこちに“多摩の寒葵”があった。







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