【アントニオ】実証実験

緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が、一斉に解除されることになりました。
なぜ、ここまで感染者数が減ったのか、分析が終わらないうちの解除ですから、いたちごっこになることは間違いないでしょう。
減れば解除、増えれば宣言、結局のところは感染の予防が出来る人たちの努力で、全体の感染者数を減らして行くしかないということです。

この解除を受けて、Jリーグのスタジアムでも、実証実験を行うようです。
スポニチに、リンクをはっておきます。

こうした実験というのは、群分けによる比較と、追跡による調査が必要です。
少なくとも、先日、鹿島が行ったようなワクチン接種証明などの確認を行ったリスクが低い群と、全く確認しない群を分ける必要があります。
それでも、確認しない群＝証明のないリスクが高い群となってしまうでしょうから、ごく一般的な状態との比較は出来ません。

ホームやアウェー、座席の配置の違いもありますから、現実的ではありませんが、例えば、メインスタンドにはリスクが低い群、バックスタンドにはリスクが高い群を入れます。
その上で、入場者の個人を特定して、2週間後まで追跡し陽性者数を確認し、群間で比較します。
ここまですれば、感染のリスクが比較出来るので実証実験と言えますが、まあ、出来ないでしょう。
やってくれれば、重要な知見が得られるはずですから、もったいないです。

出来ないのであれば、これは実験ではなく、商品で言うところのただの試供品です。
皆さん、お試しで出かけてみてください、という感じですかね…。

上にも書いた通り、日本で、なぜ感染が拡大するのか、なぜ終息するのか、はっきりしていません。
今回のCOVID-19だけではなく、何百年か後に、また起こるであろうパンデミックのために、きっちりとデータを取ってもらいたいものです。

これまでの流れから考えると、解除されるだろうという情報を政府が流した時点から、感染者数の減少には歯止めがかかってしまいます。
今が感染者数の底で、またゆるやかに増加してしまうでしょうね。

先行指標となる東京都の感染者数を見ると、今回の流行は6月上旬が底で、そこから増加して8月下旬にピークになりました。
これまでと同じように、11月上旬に、また緊急事態宣言の発出を検討し始める事態にならないことを祈ります。
政府が無策ですから、祈るしかないのが現状ですね…。


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