経済界には原発タブーがあるのかどうか知りませんが、財界からはほとんど「反原発」だとか「脱原発」という言葉が聞こえてきません。こんな日本の経済界ですが、それでも、脱原発を公然と唱える経済界の人がいるということは、注目してよいでしょう。
ソフトバンクの孫社長は、福島第一原発の事故が起きる前は原発を仕方のないことだと考えていて、このことについて反省していると発言しています。原発の問題に関しては、日頃から注視していた人はそう多くないでしょう。東日本大震災による津波がもたらした福島第一原発の事故は原発が持つ問題点を私たちに容赦なく突きつけました。
城南信用金庫は、「原発に頼らない安心できる社会へ!」ということをホームページで訴えています。そして、省エネルギーのための設備投資などを支援していくことを打ち出しています。
http://www.jsbank.co.jp/
未曾有のカタストロフィは物事の本質を、社会における組織や個人の本質を先鋭化した形であらわにしてます。
右から左まで国難と言わしめる事態に対して、経済界の人々が、大企業が自分たちの立場で自分たちの出来ることを通じて社会的責任を果たすことが今こそ求められています。
これをきっかけにして私たちは社会におけるそれぞれの社会的責任を果たす企業を見際めて、まっとうに社会的責任を果たす企業が正当に評価されて収益を上げられる、こういう社会を国民的連帯でつくっていくときではないでしょうか。

