愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

是枝裕和監督に対する的外れな批判

2018年06月10日 22時03分24秒 | 音楽、その他文化関係

 是枝裕和・映画監督が「祝意」を辞退した。その理由は、映画が国策や国益と一体化して大きな不幸を招いた反省の上に立つならば公権力から潔く距離を置くのが正しい振る舞いだということである。
https://www.asahi.com/articles/ASL68677QL68UCVL025.html

 祝意は、首相とか首長のような為政者の政治的な意図が強く働きやすい。だから、公権力から距離を置くために祝意を辞退することは理解できる。しかし、是枝裕和・映画監督に対して「祝意を辞退しておきながら文化庁から助成金を受け取って映画を作成したとは何だ」式の的外れな批判・難癖が散見される。国とか地方自治体の祝意が補助金を受け取ることの要件というわけではないし、時の為政者の意向が強く働く祝意と法律に基づいて要件を満たしていさえすれば、適用される助成金の類と同列に置くことは誤りである。文化庁が制度に基づいて映画製作に対する助成金を交付することは、為政者が誰であるかに関わらず法律に基づいて行われる審査の結果として、お役所仕事として粛々と行われる事柄である。時の為政者に対して反抗的だからといって法律に基づいた補助金を受け取ることそのものが批判の対象になるようでは民主主義は成り立たない。文化面においても時の為政者に対して反抗的な人を国民から集めた税金で育成までしてしまうことにこそ民主主義政治の根本的な意義がある。それに映画支援を受ける手続きを完了させた人は収益報告など所定の報告などを要求される。また、収益が上がれば、その一部を芸術文化振興基金に納付することが要求される。文化を育成することで映画などを創作する人だけでなく育成する側も利益を得るというわけだ。
http://www.ntj.jac.go.jp/kikin/29440.html

 芸術や文化に対する助成金は、憲法第13条(幸福追求権)や憲法第25条に依拠している。それは、人間が人間らしい生活を営んでいくためには、たんに生存していれば良いというのではなく文化に触れることなどを必要としているである。是枝裕和・映画監督が文化庁から法律に元づた手続きを経て受け取った助成金を映画製作に使ったことに難癖をつける人々は憲法に対する無知・無理解の程を自己暴露しているのである。


「国技」としての大相撲は廃れてしまえば良い

2018年04月05日 11時06分02秒 | 音楽、その他文化関係

 大相撲の春巡業が2018年4月4日に京都府舞鶴市で行われた。多々見良三舞鶴市長が土俵の上で挨拶したのだが、その最中に体調に急変をきたして倒れた。このことは、日刊スポーツなどが報じているところである。
https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/201804040000735.html

 さて、動画を視れば分かることだが、医療関係者と思われる女性が土俵に上がるまで男性数人が市長の周りにいても呆然とした様子で女性が男性を押しのけて土俵に登ってくるまで有効な措置がまるでなされていない。女性の行動が慣れた手付きであることを考えると、医療関係者など救命措置に関する訓練を受けている人であろうと考えられる。

 大相撲においては、女性が土俵に上がってはいけないという「しきたり」がある。こんな男尊女卑に満ちたしきたりを現代の日本社会において保持する事自体に疑問が私にはある。ただ、このようなことに目を瞑るとしても急病で倒れて一刻も早い適切な措置を必要とする人がいる状況下において「女性の方は土俵から降りてください」とは一体全体何事か。

 「伝統」とか「しきたり」と言えば何でもありじゃない。社会発展の段階に見合った社会通念とかけ離れ、人民抑圧を再生産するだけの因習は打破されるべきである。この観点から、「女性は土俵に上がってはいけない」という大相撲の「しきたり」そのものが廃れてしかるべきであろう。このことに目をつぶるとしても現実に直ちに適切な救護措置を必要とする人がいる状況下で人命救護のために土俵の上に登ったのがたまたま女性だったからと言って「女性の方は土俵から降りてください」では、大相撲固有の特異な「しきたり」を法律や社会通念の上に置くことそのものである。これでは、相撲協会はヤクザと本質的には同じ存在だと言わざるを得まい。もし、適切な措置が直ちに行われず、万が一にも多々見良三舞鶴市長が死亡すれば、誰がどのようにして責任を取るというのか。

 現状では、大相撲は暴力と人命軽視と女性蔑視を日本社会にもたらし温存する、市民社会と相容れない存在として淘汰されて廃れてしかるべきであろう。


革命運動にぴったりの歌だね

2014年10月08日 02時00分36秒 | 音楽、その他文化関係

 日本国憲法には、憲法のある自由と民主主義の原則について人類史の中における人類の長い年月に渡る努力の成果として位置づける条文があります。

第97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

 日本国憲法の条文の並びとしては、第97条よりずっと前になりますが、関連して日本国憲法第12条には、国民に対して自由と民主主義を保持するために不断の努力が必要だということが書かれています。

第12条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 日本国憲法は、天皇条項(第1条~第8条)といういう主権在民と民主主義の原則と相容れない要素がある一方で教育を受ける権利(第26条)や健康で文化的な生活をおくる権利(第25条)など先進的な内容が盛り込まれています。これは、アメリカ独立革命、フランス革命などの成果の他に特に生存権に関してはワイマール憲法の成果が反映しています。生存権は、貧困を根絶するための人民の闘争のもたらした果実です。ビクトル・ユゴー原作の『レ・ミゼラブル』では、「ABCの友」という結社が民主共和制の国家づくり、貧困をなくすために武装蜂起する場面があります。「ABCの友」そのものは、『レ・ミゼラブル』というフィクションに登場する架空の団体です。また、「ABCの友」の武装蜂起は敗北に終わります。しかし、作品の内容には、当時のフランスを始めとしてヨーロッパの政治と社会状況が色濃く反映しています。そういう意味では、「ABCの友」のような戦いがヨーロッパ諸国では実際にあったわけです。このような成果としてワイマール憲法が生まれ、また日本国憲法のような生存権を明確に掲げる憲法が世界に誕生しているわけです。

 私は、『レ・ミゼラブル』のミュージカルでよく歌われる『民衆の歌』の『戦う者の歌が聴こえるか』という箇所を聴くと日本共産党など社会変革を志す戦いがどういう歴史的基盤によって成り立っているのかに想いをはせます。現在の日本では、日本国憲法に基づく議会制民主主義がまがりなりにもあるので日本峡湾等の革命運動は、武装闘争と無縁です。しかし、『レ・ミゼラブル』に登場する「ABCの友」という結社の戦い方と現在の日本共産党の戦い方とでは取り巻く政治体制の違いや社会発展の度合いの違いを反映した戦い方の違いがあるだけであって自由と民主主義及び貧困の根絶のために戦うことでは通じるものがあります。

 そういうわけで私は『民衆の歌』に強く共感します。

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集団的自衛権行使反対の気持ちを込めて……

2014年07月07日 17時39分37秒 | 音楽、その他文化関係

 1973年9月11日にラテンアメリカのチリでアメリカの支援を受けたピノチェトによるクーデターが起きました。このクーデターでアジェンデ大統領(当時)が非業の死を遂げました。ピノチェト軍は自らに反対する市民の虐殺にも及び、この中でギタリスト・歌手のビクトル・ハラが殺されました。ビクトル・ハラは『平和に生きる権利』で貧困と抑圧からの解放と平和を作るために奮闘している人々を励ましました。

 戦争は、貧困を生み出し、人々から平和のうちに生きるという最も切実な要求と権利を踏みにじっていきます。自公・安倍内閣が2014年7月1日に閣議決定した「集団的自衛権行使容認」は、世界の人々から平和のうちに生きる権利を踏みにじるのであり、日本国憲法の精神に真っ向から反します。なぜならば、集団的自衛権行使は米国の始める戦争の尻馬に積極的に乗っかり、日本の自衛隊に海外で武力行使させるからです。

 戦争国家づくりの具体化の一環としての「集団的自衛権行使容認閣議決定」に対する抗議の意味合いを込めて「ソウルフワラーユニオン」が歌う『平和に生きる権利』をこのブログ記事に貼り付けます。

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おじいさんより危険

2014年06月22日 21時47分56秒 | 音楽、その他文化関係

 貼り付けた動画は、2013年6月15日に制服向上委員会が『大きな古時計』の替え歌として『おじいさんと同じ』をライブで披露しました。安倍晋三首相と彼の祖父の岸信介元首相の軍国主義の傾向が本質的に同じです。このことをふまえても、現在の安倍晋三首相は岸信介元首相よりも危険度を高めているように私には思えてきます。例えば集団的自衛権行使の問題では、岸信介氏は首相時代に日本国憲法の観点から集団的自衛権行使について明確に否定していました。A級戦犯容疑者としての経歴を持つ岸信介氏でさえ「解釈改憲」で集団的自衛権行使をしようとはしていなかったわけです。

 一方、安倍晋三首相は、憲法を「改正」する見通しを第96条「改正」問題で保守の側からも立憲制維持の観点から強い批判を受けたためにつけづらくなったかと思えば、憲法の解釈を閣議で変えて憲法を改正したのと同じ効果をもたらそうとしています。憲法は、権力を縛って人民を守るために存在しているから時の政権の思うがままの勝手な解釈を許さないのです。「解釈改憲」と呼ばれるような閣議決定による解釈変更で憲法を変えたのと同じような事態を引起こすことは、立憲政治とは相容れないクーデターと本質的には同じことです。このようなことは、A級戦犯容疑者だった岸信介元首相でさえしようとしなかったことです。

 以上のように考えると、今の安倍晋三首相の政治家としての危険性は、岸信介元首相を上回ると考えて良いでしょう。

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激動の情勢で頭のなかがパンク寸前なもので

2014年05月29日 12時51分23秒 | 音楽、その他文化関係

 今みたいに情勢が激動している時には、政治ブログをしている人にとってはネタには困らないのでしょう。しかし、私は、極右のシンゾーのせいで任務が急に増えることとが相まって頭のなかがパンク寸前の状態にあります。そうなると、ブログの更新が滞りがちです。生存アピール兼ねて双子の美女ハープの演奏動画を貼り付けて記事としてアップします。

 美女のハープ演奏は絵になります(*´∀`*)

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戦う者の歌が聞こえるか

2014年04月29日 22時09分03秒 | 音楽、その他文化関係

 『レ・ミゼラブル』(邦題:ああ無情)では、学生を中心として民衆が街中にバリケードを造って蜂起するシーンがあります。19世紀のヨーロッパでは資本主義の発展に伴い貧富の格差が拡大して様々な社会不安が拡大していきました。当時、ヨーロッパにおいても議会せ民主主義が現在のようには発展しておらず議会がなかったり議会があっても選挙権・被選挙権を有していたのは一部の富裕層だけでした。そのために、民衆には、合法的に自らの要求を掲げて政治を動かす術がありませんでした。だからと言って、人々は社会において貧困と格差を拡がっていくことを黙ってみていたわけではありません。このことが、『レ・ミゼラブル』における社会描写に反映しています。

 現在の日本での現状はどうでしょうか。ブラック企業が横行して日本における労働者をめぐる環境は、19世紀の水準と言う他ありません。自公・安倍政権は「残業代ゼロ」を合法化しようとしています。日本の労働基準法には1日あたりの労働時間の上限を規制する法律がありません。これに輪をかけて「残業代ゼロ」をまかり通せば、過労死・過労自殺が増加するし、賃金労働者の所得の水準が下がっていき、日本社会にますます貧困が渦巻くようになってきます。消費税の問題も深刻です。自公・安倍政権は、民主党・野田内閣が敷いた増税路線のレールにそのまま乗っかり、2014年の4月より消費税率を5%から8%へ引き上げることを強行しました。更に悪いことに、自公・安倍政権は消費税率を2015年10月から10%へ引き上げようとしています。「(政府に)文句を言ってもどうせ無駄」式の声が色々な所から聞こえてきますが、諦めからは変革と希望は生まれてきません。ヨーロッパ諸国においては、労働法制や社会保障制度など、労働者の生活を擁護するための制度水準が日本より高いわけです(ヨーロッパ諸国では学費が大学まで無償であることなど)。これも、自動的にそうなったのではなく、人民の戦いが勝ち取った成果です。

 『レ・ミゼラブル』で描かれている民衆の蜂起は、敗北に終わっています。ヨーロッパ諸国においても『レ・ミゼラブル』で描かれているような敗北を人民は何度も経験したことでしょう。それでも、圧制からの解放を勝ち取るために人民が戦い続けてきました。その成果としてヨーロッパの様々な国々において大学まで学費無償や医療費の窓口負担ゼロが実現しています。戦いを通じてこそ、様々な成果を勝ち取れることを世界の歴史は私たちに教えています。

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寛大でユーモアある対応の演奏者にあっぱれ!

2014年04月15日 07時00分00秒 | 音楽、その他文化関係

 記事に貼り付けた動画を私はフェイスブックで知りました。

 クラシック音楽のコンサートにおいて演奏中に携帯電話のベルが鳴ってしまうのはNGだから、電源を切るのが道理です。マナーモードは駄目ですよ。コンサートホールでは音がよく響きます。従って、マナーモードにしても携帯電話の振動音が普通よりかなり響きます。とはいえ、人間のことだから電源の切り忘れなどがあるわけです。演奏中に携帯電話のベル音が鳴り響くと会場内には非常に気まずい雰囲気が拡がります。これは、洋の東西を問わないでしょう。動画では、演奏中に携帯電話のベル音が鳴り響きますが、演奏者の対応が寛大でユーモアに満ちていて、こういうことでも聴衆から拍手を受けます。

 クラシックコンサートで携帯電話のベル音が鳴り響くのは、演奏の妨げになるし純粋にヒンシュクものですから、演奏前に携帯電話の電源を切るのを忘れないようにしましょう。

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最後まで魅せられます

2014年04月15日 01時09分22秒 | 音楽、その他文化関係

 日本では文化・芸術が政治とか社会の問題に関わることを毛嫌いする風潮が蔓延しているのか、芸能関係者が政治問題や社会問題にふれて発言するだけで道理と心のないバッシングが横行します。これは、非常に良くないことです。文化・芸術は、様々なことを表現する手段です。従って、文化・芸術関係に従事している人々が政治問題や社会問題に対して自らの思うところを絵画や音楽などの形で表現してもおかしくないはずです。芸能関係者が政治問題や社会問題に対して発言したからといって、このことで道理と心のないバッシングの横行する日本社会のあり方こそが異常だと、私たちは考えるべきなのです。

 このブログ記事に貼り付けた動画は、フェイスブックで知ったことですが、ヨーロッパでは芸術が戦争と平和の問題に正面から向き合っています。文化・芸術は、社会が豊かで平和であってこそ発展するのです。社会において貧困が蔓延していけば、貧しさのために文化・芸術に触れる人が限られて裾野が狭くなっていくし、戦争が起きれば、言論・表現の自由が著しく損なわれていき、やはり裾野が狭く且つ歪んでしまいます。従って、文化・芸術に関係している人々が戦争と平和の問題に正面から向き合い発信することは極めて自然なことです。

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美人双子姉妹によるHARRY POTTER - Hedwig's Theme (Harp Twins electric)

2014年03月05日 03時27分12秒 | 音楽、その他文化関係

 さすがに選挙中みたいなペースでブログ更新している余裕がないのと国内外の政治に色々ありすぎて何をアップしようか、かえって困ってしまうものです。いつまでも放置しているとあれなんで私自身の生存アピールとともに目と耳の保養のために美人双子姉妹のハープ演奏の動画を貼り付けておきます。

 美女のハープを演奏する姿は絵になります。

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