俺は近所の猫の写真を撮ってはツイッターやフェイスブックに画像をアップロードしている。その際、ほとんどの場合においては、何もせずにそのまま画像をアップロードしている。しかし、夕暮れ時など様々な条件によって撮った画像の色調が異様に青みがかっているなど、そのままネットにアップロードするにはなじまないことがしばしばある。その時には、パソコンのソフトを使って明るさ、色調、コントラストを加工したデータを作成して、これをアップロードする。といっても、自分の場合は、グーグル社が作成したPicasaという画像閲覧・編集ソフトで明るさをスライド調整したり、色調やコントラストに関してはソフトの自動調整まかせである。
この画像を撮ったのは6月12日の18時40分過ぎである。今の時期だからまだ外は明るいけれども日が沈みかけているし、なによりも建物の陰になっている。そのためにカメラで撮影すると画像全体が青みがかってしまって不自然である。自分に限らず人間が18時40分過ぎの時間帯になってここまで青みがかった世界を見ているわけではない。このような場合には、適度に画像を加工する必要が生じる。
この画像であれば、人間の目に写る明るさ、色調、コントラストと全く同じと言わないまでも多少は自然な色合いになるだろう。最初に示した画像は、加工する前の状態で、上の2番目に示した画像が明るさ、色調、コントラストをパソコンソフトで加工した後の状態である。感じ方に個人差があるとはいえ、1番目に示した画像と2番目に示した画像とでどちらが自然な色合いやコントラストに見えるか、分かるだろう。
人間が自分で「見ている」と感じている光景は、ある意味網膜に写る光景を脳という「画像処理エンジン」で処理された後のものだろうと思われる。画像処理の性能は、人間の脳と比べれば、デジカメの「画像処理エンジン」の性能はまだまだ貧相なものだとさえ言える。それをソフトによる画像データ加工を通じてアップロードする画像を自分が見ていると「感じている」光景に近づけているのである。