愛と情熱の革命戦記

猫々左翼の闘争日誌

「秘密保全法」制定に反対する!

2013年09月17日 23時13分37秒 | JCPの活動、国民運動、国内の政治・経済等

 自公・安倍内閣は、「特定秘密の保護に関する法律」、すなわち「秘密保全法」と呼ばれる法律制定を策動している(以下、「特定秘密の保護に関する法律」は「秘密保全法」とこの記事において表記する)。これは、国民の知る権利を侵害するばかりではなく、21世紀版の「治安維持法」とも言える内容がある。

  「秘密保全法」における特定秘密には(1)防衛(2)外交(3)外国の利益を図る目的で行われる安全脅威活動防止(4)テロ防止活動の4分野を対象としている。別表で具体的に項目をあげているということだが、それでも内容が広範囲かつ不明確である。

 現在、日本は、日本国憲法に基づき主権者である国民が日本国の政治と社会を形成する原則を採用している。防衛、外交、テロ防止などは、日本国のあり方の根本に関わるし、それだけに国民の安全保障、その他国民生活の様々な部面に関わる。このようなことこそ、政府は国民に対して情報を隠すのではなく、透明性を担保しなければならない。なぜならば、日本国政府のことに関して国民が情報を得られなければ、主権者たる国民は主権者として日本の政治と社会を形成するにあたってのまともな判断をすることができない。だから、政府が「特定秘密の保護に関する法律」 (秘密保全法)を作成するなど、秘密主義を行政活動に持ち込むことは、日本国憲法の民主主義とは全く相容れない。

 自公・安倍政権が制定しようとしている、「秘密保全法」の案では、何を特定秘密とするのかということを行政機関が自分で決めながらこれを公開するようになっていないのみならず、外部からチェックする仕組みがない。従って、防衛だとか外交、テロ防止などともっともらしい理屈を政府が恣意的に決定しながら、これを国民が知らない事態が生じて、国民が自分のしていることが法令違反にあたるかどうかも分からないままに法令違反として逮捕・投獄・処罰されかねない。「秘密保全法」で処罰の対象になっているのは、特定秘密を直接的に漏洩する行為だけではなく、特定秘密に関する情報を得ようとすることを「特定取得行為」として処罰の対象になっている。何が特定秘密か国民に分からなければ、何をすることが「特定取得行為」なのかを国民は了知することができない。従って、政府にとって国民に知られたくないことをマスコミが取材で調べれば、特定取得行為としてジャーナリストが逮捕されたり、新聞社や出版社などの編集責任者が教唆犯として処罰の対象にさえなり得る。これは、マスコミだけではなく学者・研究者などの研究・調査活動も当然、特定秘密を取得する行為とみなされれば処罰の対象になり得る。

 日本国民が主権者として日本国の政治と社会について考えて自分の考えを発表・発信するためには、日本の政治と社会について正確な情報を必要とする。取材活動、研究・調査活動が「秘密保全法」 に違反する内容を含むとして逮捕・投獄・処罰の対象になってしまうのでは、言論の自由の根幹に関わる取材活動、研究・調査活動に重大な萎縮を生み出す。

 以上のことから、「秘密保全法」 が政府の単なる秘密主義だけではなく、21世紀版の治安維持法としての役割を果すことが明白であり、私は「秘密保全法」制定を日本国憲法の民主主義の原則を破壊すると考えて反対する。

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婚外子差別撤廃へ民法改正を要求します!

2013年09月06日 11時10分54秒 | JCPの活動、国民運動、国内の政治・経済等

 婚外子の相続分を法律婚の子の半分としている民法の規定に関して争われていた裁判において最高裁が大法廷で違憲判決を下しました(2013/09/04)。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG04041_U3A900C1MM8000/

 最高裁は、決定理由として、法律婚が定着しているとしつつも家族形態の多様化していること及び父母が(法律上の)婚姻関係になかったという本人に選択の余地のないことで不利益を受けることが許されないという考え方の定着をあげています。

 1996年に法制審議会が民法改正要項を出しており、国連人権機関が再三にわたって差別をなくすように日本国政府に対して勧告してきました。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-09-05/2013090501_01_1.html

 民法の相続編にある婚外子の相続分を法律婚の子の半分とする規定は、家父長制を色濃く存在していた明治憲法の規定をそのままにしたものです。日本国憲法は、主権者を国民とし、すべての人々は個として尊重されることを基本原則としています。本来ならば、最高裁大法廷の判決を待つことなく、政府は日本国憲法の原則に基づき、民法及び戸籍法等の改正を行い法整備するべきでした。

 私は、日本国政府に対して最高裁の判決を正面から受け止めて1日も早い民法の改正を要求します。

行政書士 横山一行

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