優勝争いのゴールスプリントの末、2位入賞できました。
信州ふぉとふぉと館より
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【行程】
0315 起床、フローラー
0440 朝ご飯(パン2枚、オニオンスープ、バナナ1本、コーヒー)
0505 場所取りへ
0535 ローラー開始(回転10分、シフトアップ10分、負荷MAXでシフトアップ10分(下ハン、ブラ、上ハン)後半は300W付近、流し2本)
0625 会場へ
0650 スタートラインへ移動
0700 スタート
【機材】
加瀬加奈子号(scott CR1)5.8kg
ホイール:EDGE、ボトル無し、ブラケットカバー無し、バーテープ無し、FD無し、空気圧前後10bar
【作戦】
目標は入賞、その先に優勝
・走ってみないと自分の位置が全く分からない
・自分は強いのか、弱いのか、入賞圏内なのか、それとも…
・今回も本命は森選手、森本選手だろう。乾選手も確実に絡むはず
・これらの選手を差し置いてアタックする選手はたぶん居ない。この3人を中心に集団が動く
・仮に自分が優勝に絡める展開があるとするならば、森林限界付近まで脚を使わない状態で3人を含む先頭集団に残り続けること
・ゆえに作戦は、森林限界付近までサイクリング(脱力に集中する)、そこ以前に3人が抜け出すようなアタック的動きがある場合は脚と相談して追随するか決める
【レース】
序盤は大集団で進行。計器類を装着していなので分からないが、体感的にはラクなので、例年より遅いのかなと感じる。位置取りは上げ過ぎず、下げ過ぎず、先頭が見える位置で。
すずらん橋の辺りで、5~6名が抜け出ているのに気付き、良く見れば注目選手が入っているような?(メガネ掛けてないのでハッキリ見えない) たぶん間違いない、と同時にこれは決まるんじゃないかと直感してジャンプしようとすると、同時に矢部選手も反応し、追随する。先頭に追い付くと、やはり注目選手みんな居た。危ない。集団もすぐドッキング。仕方ない。
ちみなに、去年チェーンが外れたすずらん橋のグレーチングは、両端に掛けれられている縞鋼板蓋を通り、無事通過。
第1CPでも30人以上?の大集団。左端ラインに居たため、右側に設置された給水を取るのに一苦労。ギリギリのところで水キャッチ。
この後に最初の急勾配区間、脚を使わないように慎重に登る。トラバー区間に入る頃には集団は20名ぐらいでまだまだ大きい。集団中程に位置取りしていたが、この区間での動きはたぶん無いし、この後が2つめの勝負どころのヘヤピンが続くので、最後尾まで下がり温存を図る。村山さんが居る。
ヘアピン区間に入ると、グッとペースアップし、選手間の距離が開きはじめる。先頭から離れてしまうのはマズいが、ここで脚を使うことはもっとマズい。腹筋を使いつつギリギリのペースで上がったペースに追随する。前には森本選手、乾選手が抜け出していくのを確認、判断を迫られる。2人に付いて行くことができれば、優勝も見えてくるが、まだレース的には半分もあり、相当にリスキーだ。標高の高い低酸素エリアに不安がある自分としては、攻めるべきポイントでは無いと判断。ラインを超えない負荷で走る。
ここで、追走集団が形成される。森選手、矢部選手、足立選手、宮崎選手、ハシケン選手。これは強力な追走パック。森選手、矢部選手は気持ち前面に来る走りだし、宮崎選手は緻密な走りをする。いかに消耗せずにこのパックに喰らいついていけるか。
冷泉小屋に向けてのヘアピンが始まると、コーナーを隔てて森本選手、乾選手の姿が見えなくなった。100mは離れただろうか。パックは人数が絞られて、森選手、矢部選手、宮崎選手、自分の4人に。この状態で第2CPを通過し森林限界エリアへ。視界が開けると、100m程前方に2人の姿が確認できるようになる。そして少しずつではあるけど、その距離は縮まっているようにも感じる。それは他の3人にも俄然気力をもたらす。矢部選手がダンシングで一気にペースアップし、森選手が追随するような展開になる。宮崎選手は淡々といく感じ。自分はペースの上げ下げを極力しないように、踏まないように集中。後で気づいたが、矢部選手は骨折している手でのダンシングだった。なんて気持ちの強い選手だろう。
2人との距離は確実に縮まっていて、2~3コーナー50mぐらい。競技時間は残り10分強、追いつくかどうかは微妙なところになってくる。追いつかなければ優勝は無い。追いついても脚を完全に使っていれば優勝は無い。パックを牽引して4人で追いつくのが一番力を使わない方法ではあるけど、集団スプリントは避けられず、スプリントを得意とする宮崎選手が有利になる。
酸素の薄い中で下した結論、ここが勝負どころで、脚を使ってでも2人に合流し、3人の勝負にすること。前の2人も相当に消耗しているだろうという考えが背中を押した。自分の得意とする緩斜面でラインを変えてアタック。
信州ふぉとふぉと館より
オールアウトするラインを超えないようにだけ集中。後ろは音が聞こえないことから、追随してないだろうと判断。振り向かない。
信州ふぉとふぉと館より
勾配が急なところは無理をしないでやり過ごす。そして、大雪渓のヘアピンで2人を捉える。認識される。
信州ふぉとふぉと館より
かなり息が上がった。残り6分ぐらい。アタックされないことを祈りつつ回復に注力する。後ろは差が開き3人の勝負を確信する。自分の中ではスプリント勝負と決めた瞬間。
信州ふぉとふぉと館より
特にペースの上げ下げ無く、ゴールまでの距離を確実に減らしていく。これは自分にとってラッキーな展開。だが勾配が急なところでは、脚の疲労を強く感じキツい。
信州ふぉとふぉと館より
尾根を巻き込むところで、ゴールまでの道のりが視界に開ける。動きがなく、淡々と進行する。先頭は森本選手、乾選手が交互に引く。駐車スペースがあるラスト300m、まだ動かない。お尻を上げてスプリントに備えるが、右フクラハギが一瞬攣って焦るが、回す間に収まる。ラスト250mで目の前にコーンが見えたタイミングで反射的に身体が動く。全力で踏み倒す。疲労が一気に溜まる感覚があるが、ゴールはまだ先。ラスト100mで後ろに影を確認する。このままでは確実に負ける。振り向いて相手が森本選手と確認、ブレーキ掛けて前に出す。乾選手は離れた。一回背中に付いてもう一踏みと考えるが森本選手が一気にペースアップ。全力絞り出すも徐々に差が開いた。森本選手が強かった。
cyclowiredより
準優勝。
悔しくないと言えば、嘘になるかもしれないが、昨年の12月から積み上げてきたものに後悔は無いし、勝負にタラレバは無い。
自分より強い選手が居る中で、立てた作戦通りに概ね進んだのは、運も味方した結果。
この結果以上を望むのは、バチがあたる。
森本選手は風邪明け、乾選手は熱がある状態、強い選手は少々コンディション悪くても強いんだなあ。そういえば森選手は腕を怪我していたし、矢部選手は骨折れてるし。あれ、みんな万全じゃないのか。
それにしても、連覇記録を有する村山さんってやっぱり凄い選手だなと再認識。
信州ふぉとふぉと館より
またチャレンジできるチャンスをもらったので、また来年の乗鞍を楽しみにしよう。
来年の今頃は2児のパパになっている予定で、たぶん競技は厳しいなとバイクラの山口選手に言ったら、自分は3人、高岡選手も3人、言い訳になりませんよと、ズバッと。やるだけ、やってみようってもんだね。乗鞍での新たな目標も出来たことだし。
【番外編】
レース後は、新潟メンバーで剣ヶ峰トレラン。
去年も晴れたけど、その時より雲が少なくて、眼下に広がる絶景には言葉を失った。
乗鞍の楽しみの1つに定着した。
来年も今年以上の天気を期待しちゃうな。