goo blog サービス終了のお知らせ 

細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

じてんしゃ

2012-10-16 08:59:28 | 職場のこと

完全な自転車操業状態になってしまいました。まだ、著しいご迷惑がかかるところには至っていないと思っていますが、もしかしたらかかっているかもしれません。

あくまで日常なので、日常のことをやりながら仕事を回そうとすると自転車操業になっている、という状況です。昨日は、娘二人をお迎え+夕食。体調があまりよくなく、冷蔵庫に入れたコーヒーを入れる容器が、冷蔵庫を空けたら落ちてきて割れて飛散+悲惨。コーヒーが冷蔵庫の中やキッチンの床に飛び散り、破片も飛び散って、疲労が倍増しました。まあ、仕方ない。

3時に起床して、明日17日の横浜市での上級研修「マネジメント」の資料の作成や、今日の講義の準備。まあ何とか回りそうですが、3限の「土木史と技術者倫理」の3回目は「橋梁」です。いろいろと語ることだらけで、とにかくこの講義は楽しみ。今年も、毎回、全員の提出するレポートを採点して返却します。昨年もそうでしたが、このレポートで、私と学生は対話しています。私もいろいろと考えさせられるし、講義のヒントもいただきます。今朝、採点していて改めて思いました。今年は80名くらいでしょうか。

今日も朝から晩までびっしりのスケジュールで隙間なし。午後3時からは、カイロ大学のHamed教授(私の親しい先輩で、3つ上)が来訪され、津波+橋梁被害の研究を協働で行う打ち合わせです。遠路はるばるのお客様で、うれしい限りです。

さて、まだレポートの採点が残っているので、業務に戻ります。 


濃密な一週間

2012-10-14 21:06:52 | 職場のこと

10/9(火)~12(金)の一週間は濃密でした。ほとんど余裕のないスケジュールで,体力的にも疲労の激しい一週間でした。

9日(火)は,講義もギリギリの状態で終えた後,東京での「熱血ドボ研2030」の会合へ。この夜の飲み会で決まった名称ですが,NHK解説委員の後藤さんもメンバーの,熱血でドボクの真の役割を認識して実行する集団です。研究魂を最大限に発揮し,2030年にフクシマを世界遺産に,そして万博に結び付けるくらいの中長期ビジョンを語り合い,実行します。もちろん翌朝は二日酔い。

10日(水)の午後は横浜市で3時間の研修。維持管理の診断,補修について,私のもてるベストの情報を提供したつもりです。その夜,北九州空港に入って,レンタカーで下関のホテルに23時過ぎに到着。

11日(木)は,下関で,山口県の「施工状況把握」の現場研修会に参加。私と広島大の半井先生も参加して,非常に充実した,勉強になる研修会となりました。横浜市や群馬での展開のみならず,被災地の復興道路の品質確保への適用も視野に入っており,とても勉強になりました。講義とJCIの委員会をキャンセルしてまで参加した意義が十分過ぎるほどありました。この研修会の詳細はまた後日。

12日(金)の午前は,示方書維持管理編のWG。私が取りまとめ役のWGですが,事前の準備の時間が十分に取れませんでした。が,何とかできる範囲の準備をして,結果的には良い議論となりました。宿題がたくさん発生しましたが。

12日(金)の午後は,JCIのデータベース委員会。実質的な全体委員会で,この日も充実した情報交換の場となりました。私が幹事長を務める委員会ですが,他のJCIの研究委員会とは異なり,自律的に大きな目標に向かって各構成員が前進する,ある意味で理想的な状態に近づいているようにも思います。目標すらも時間が経つうちにどんどんと大きくなってきている。被災地の復興道路の品質確保への貢献も,この委員会の重要なミッションとなりつつある。使える手段は何でも使う,という意思の共有もできてきており,頼もしい限りです。私もドライビングフォースの中心になれるよう,改めて責任の重さを感じました。

激しい一週間でしたが,やはりこれほどの活動をすると,家庭も犠牲になってしまいます。私の親にサポートに来てもらいました。

このレベルの活動を講義期間中にずっと続けることはできません。体力も持たないし,家庭も回らないし,日常の仕事も回らなくなります。でも,刺激的でした。

さて,今週は比較的おとなしい一週間になりますが,それでも17(水)はまたまた横浜市の技術職員に「マネジメント」で講義。19(金)は鞆の浦で防災教育の打ち合わせをしてきます。まだ今週の講義や研修の準備が全くできておりません!


時間がない

2012-10-09 11:58:03 | 職場のこと

秋学期2週目の初日が始まりました。決定的に、「時間」がない。

今日は研究室の全体ミーティングもあり、講義も2つあり、昼休みも打ち合わせで、午後の講義が終わった直後に渋谷のNHK番組制作会社へ。そこでの意見交換会の後、懇親会で終わり。移動中も宿題をこなさないと回りません。

繁忙期はこのような状況になるのは仕方ないのですが、そのような状況で回すことを自ら選択している結果と言えます。

まずもって、睡眠時間を削っていない。子供たちと遊ぶ時間もたっぷり確保している。

その結果、このように全力で回さないといけない状態に陥っているだけです。

逆に、睡眠時間を削ったり、子供たちと遊ぶ時間を削ったりすると、全体が崩れていくので、自分で納得している結果です。

というわけで、時間がないのは当たり前!飛び回りつつ、質の高い仕事をいたしましょう! 


やるべきこと

2012-10-08 13:57:37 | 人生論

秋学期が始まって第二週を迎えようとしています。連休明けの今週は,ほとんど自室で仕事をする時間が無く,講義と出張,学会の委員会で終わってしまいます。いよいよ,繁忙期が本格化します。

ですが,私自身の本来のペースに近づいてきていて,心地よく感じます。

私も大学教員という「崇高な」職業に就いていますので,学生の見本となるような人間でなくてはならない,と自律心が働きます。職業がなければ,怠惰な生活にかまけてしまうであろう,弱い面ももちろん持っています。

今年の夏休み期間は出張が非常に多く,後半は飲酒量・頻度もとても増えました。9月末から,週末は飲まないように心がけています。週に2~3日の休肝日を確保するよう自制します。毎年のことですが,こうやって秋学期の開始時に心機一転で自制を強めることが私には大切。

ジョギングも始めました。夏休みにジョギングシューズなど,一式を買い揃えてジョギングをしましたが,その前後から親指の負傷で靴がはけない状態に。もう完治しましたので,先週末も多摩川沿いをジョギング。昨日と今日,2日連続でジョギングです。体にパワーがみなぎる感覚が気持ち良いです。

体重もベストの62kgからかなり増えて65kg台。すべての連鎖の結果ですが,飲酒量を節制し,日常がアクティブになって運動量が増え,そして食生活に配慮するようになると,自然に62kgに近づいてきます。そのときの体のキレはとても心地よい。

「土木史と技術者倫理」の講義内容を充実させるために,多くの読書が必要です。時間も限られているので,速読的な読書になります。こうやって多くの知見を得て,感性も敏感になり,精神的に高揚した状態で講義に臨むことになります。これが,1月ごろまで継続することでしょう。

今日は私以外の家族は銀座へ買い物へ。私は仕事と家事。

朝食(フルーツ,オムレツ)を作った後,朝一番で洗濯を済ませ,今日一日の仕事の確認。

家族の外出と合わせて私も食材等の買い出しへ。トイレットペーパーなどの生活用品と,フルーツ,夕食の材料。今夜の夕食は,ご飯,厚揚げ,釜揚げシラス,大葉,ズッキーニ+ナス+しいたけの炒め物,納豆など。粗食ではありますが,体によく,おいしいです。

リビングの片づけ,掃除機かけ,ゴミ捨てを終えて,ジョギングへ。ジョギング後,階段19階を一気に登って息切れ。帰宅後,腕立て伏せと腹筋をしてからシャワー。そして仕事。

昼食には讃岐うどんを少量ゆでて一人で食べて,たまった食器洗い。

家族が帰ってくるまでに今日片づけなくてはならない仕事の大半を終えて,夕食前に子供たちと川原でボール遊びなどの予定。

夕食はもちろん私が作ります。 

時間は無いと思えば無いし,有効に使おうと心がければ十分にあります。与えられた時間は平等。活用の仕方がすべてです。

こうやって私自身の心身の状態が活性化してくると,仕事への意欲も著しく大きくなり,頑張ることになります。周囲へポジティブなエネルギーを発することにもつながります。

元に戻りますが,大学教員という職業で働かせていただいていることと,家族に恵まれていることに,改めて感謝。


コンプライアンス,隷属,そして独立

2012-10-08 10:06:22 | 人生論

この連休中に藤井聡先生の本を2冊読みました。2冊目は「コンプライアンスが日本を潰す~新自由主義との攻防~」です。

3月9日に,長崎で藤井聡先生と初めてお話しする機会があり,懇親会もご一緒したので長時間お話できる貴重な機会でした。そのときに,この本を執筆しているところなんだ,とお話いただきました。そのときの先生とのお話で,隷属たるコンプライアンスと反対にあるのが,山口県の品質確保の取組みである,との理解をして,自分たちの取組みがいかに重要であるかの認識も深めました。

さて,この本を読んで,今の日本のがんじがらめの混迷の主たる原因が理解できました。日本人の生来の生真面目な面がこの混迷に拍車をかけています。過去の歴史を振り返っても,日本人のこの性向は避けがたいのでしょうか。みんなが賛同しながら,転げ落ちていく,この図式。

私も身近なところでは,建設業界の総合評価方式の入札について,非常に違和感を感じていました。「独占禁止法」を法律の親玉とし,「品確法」にコンプライアンスして,恐ろしく手間のかかる入札方式で,自由競争させられ,ゼネコンもコンサルも疲弊し,貧しくなり,おまけに構造物の品質が確保できているとも思えない。もはや,何のために皆があくせく働いているのかも分からない状況に陥りつつあります。「プラグマティズム」の欠如でもあります。

山口県の取組みは,このネガティブ・スパイラルに対する抵抗であり,独立です。本来の目的は何なのか。社会に必要な構造物の品質,性能が確保されることと,それを建設する過程で人財が育成され,仕事に対する使命感と社会に貢献する仕事から真の充実感を得ることです。それが,日々の他の仕事のやり方,組織のあり方も変えていきます。将来的には,我が国の構造物群の維持管理の真のマネジメントにつながると私は信じています。

小泉・竹中改革も,民主党政権も,日本や日本人が本当に大切にすべきものは何なのかを気付かせてくれた,という意味では必要なプロセスだったのかもしれません。それら無しに,従来路線の延長で日本が転換できたとも思えない。私も含めてバカだけど正直な誠実な国民ですから。

ただ,この先,どこまで失ってから転換するかは,国民の学び,見識,判断力にかかっています。そして国民の行動にかかっています。

新聞を読むのは勝手ですが,「新聞を読め」と若者に強要する大人たちはどうかと思います。 新聞・テレビなどのマスコミが適切な情報を発信するように行動を続ける藤井先生らのような方々は尊敬しますが,私自身は「自身にとって何ら役に立たない新聞は読まない,その代り本を読む」という個人的な行動にとどまっています。今後を担う若者たちの意識が変わることが大事で,若者にとって新聞やテレビの情報のほとんどはむしろ害悪であろうと思っています(有益な情報ももちろんあります)。私は周囲の仲間や学生たちに適切な情報の主たるソースを知ってもらう,ということを通して国の転換にわずかなりとも貢献したいと思います。

人間は身の丈に合った行動を粘り強く続けていくことが大切ですが,日大の岩城一郎先生は, NHKや日経コンストラクションなどのマスコミと学や民間の有志との信頼関係づくり・情報交換の場を育てようとしており,私もその中に入れていただいています。私もマスコミを毛嫌いする,という幼稚なステージはそろそろ脱却して,マスコミにももちろんまともな,しっかりした信頼できる方々はおられるのだから,彼ら彼女らと力を合わせてどうやって国を良い方向に転換できるか,について具体的なアクションを起こす時期に来ていると思っています。

明日の火曜日,この岩城ミーティングと懇親会があるので,楽しみです。情報交換と,コアな議論のテーマは「被災地の復興工事における品質確保」です! 


プラグマティズム

2012-10-07 14:01:40 | 教育のこと

藤井聡先生の「プラグマティズムの作法」を読みました。とても面白い本で,研究者,学者はぜひ一読されることをお勧めします。

私も修士2年の24歳のときに「7つの習慣」を読んで,東大コンクリート研の教育と,JR東日本の構造技術センターでの石橋さんをトップとする技術者たちの考え方に鍛えられ,いつの間にか藤井先生の言う「プラグマティズム」を身に付けていました。石橋さんは究極のプラグマティストであると思います。

藤井先生は,今の日本にはプラグマティズムが足りず,閉塞状況を打破するのもプラグマティズムであると言われます。藤井先生の種々の行動も,プラグマティズムの作法に従っているに過ぎない,と言われます。

私は,最近,学生の研究指導において,「Then, what ?」とよく聞きます。藤井先生の本では,「So, what ?」となっていました。研究について頑張って作業を進めて,説明をしてくれるのだけれど,「で,それが何を意味するの?何の役に立つの?」と聞いて,答えられない場合が非常に多い,もしくはほとんど。

そもそも自分の行動が何のためのものであるのかを,常に意識して行動する。当たり前ではあるのですが,自分の生活全体となると,無数の行動で成り立っているため,当たり前ではあっても実践するのは簡単ではない。

研究室全体,となると皆が目的をしっかりと意識して行動することを達成するのは簡単でなくなります。ましてや,今の時代は日本全体がプラグマティズムの欠如著しい状況なので,とんでもない状況なわけで,低迷は当たり前,低迷を通り越して,混迷です。

「So, what」に加えて,この本で紹介されている「Grandmother Test」も兼ねてから私が学生たちに指導してきたことです。私は「自分のお母さんでも分かるように説明できるようにせよ」と伝えてきました。自分の祖母は両方亡くなっているので,私は「母親」を使っています。女性の方が生活に密着した感覚的な理解力に優れているそうで,一方で抽象的な思考には必ずしも優れていない。女性の数学者の数が少ないことも,これをサポートする根拠です。「おばあちゃん」というのは,抽象的な思考能力はかなり衰えているかもしれないけれど,生活に密着した感覚的な理解力においては達人と言えるかと思います。

そういう「おばあちゃん」にも分かってもらえるように,自分自身の目的やそれを達成するための行動を説明できなくてはならない。

"So what"テストと,"Grandmother"テストの,非常に厳しいテストをクリアできるようでなくてはならない。
当たり前のことではあるのですが,これを多くの,もしくはほとんどの日本人が行っていない。あるいは,意図的に行わないようにしている。

日本が復活するのは,多くの日本人がプラグマティズムの作法に従うようになったときである,と藤井先生も言われますが,大きな組織であっても,一人プラグマティストが現れると,周囲も感化されて,一気に変わっていくそうです。

私も自身の経験でそう感じます。今の研究室に私が入ってきたときがまさにそうです。30歳でやってきて,プラグマティストとして未熟ながらも行動を始めたのは32歳ごろのように思います。その後の研究室の変化は,プラグマティズムの実践と言えると思います。

藤井先生も言われるように,プラグマティズムの根本は,「一人の人間が真剣に生きる」ことであると私も思います。ですので,やはりプラグマティズムを個人が実践できるようになる近道は,「7つの習慣」にあるのではないかと思います。


支配方程式

2012-10-05 08:48:12 | 人生論

昨日は、学部3年生の必修の演習、「構造系力学演習Ⅱ」の初回でした。不静定構造を解くことと、コンクリート構造の演習です。TAを担当してくれるM2の鈴木さんと、過去にないほどミーティングをして臨んでいます。(というか、過去はほとんどTAとミーティングなし、というのが実態でした。)

昨日の前半は、この演習のイントロ。今の時代で生きていく土木技術者に何が求められているのかについて私の考えを説明し、そしてこの講義に対して各自のモチベーションを持ってもらえるための情報を提供しました。

後半は、梁の支配方程式と境界条件について説明しました。 支配方程式とはすごいものです。境界内の任意の場所で生じる現象を美しい微分方程式で表現できる。そのような研究をできる人をうらやましいとも思います。

ですが、世の中、微分方程式で説明できることばかりでは決してない。私は、支配方程式を構築する能力もないですが、それでも研究者、技術者として一生かけても終えられないくらい役割があると思っています。微分方程式で表すことなどとてもできないようなシステムの改善をしていくには、高度なバランス感覚、感性、豊富な知識も求められます。

私が見てきた人々の中には、非常に狭い境界条件の中では、支配方程式で現象を説明することがすごく上手でも、境界が広がって実際の社会の問題になると、バランス感覚に欠けたとんちんかんな判断を下す方もおられました。そのような方に大きな仕事を任せると、全体がおかしくなると思います。

私の場合、境界条件の中で緻密な論理を構成することは得意ではないですが、どこが境界か分からないような実際の社会の問題に対して、バランス感覚を持って進むべき方向性を見出すことは人より得意な気もします。

学部講義の「支配方程式」から少し考えたことを記録しておきました。 


ザリガニとカニ

2012-10-04 12:12:09 | 家族のこと

7月15日に三ツ池公園の池でザリガニ釣りをして、2匹の元気なザリガニを家で飼い始めました。直後の深夜に、2匹とも水槽から脱走して家中が大騒ぎになった事件などもこのブログに書きました。長女の夏休みの自由研究は、ザリガニの観察でした。素晴らしい大作で、すべてのページをデジカメで撮影しておきました。

現在、長女の小学校の2年生のクラスでは、生き物をグループで飼育する取組みをしているそうです。長女のグループはイナゴを飼っています。他のグループがカニを飼っているそうで、長女もカニ捕りをしたい、と私に相談してきました。

9月29日に、虫取り網ではありますが、家のすぐ近くの多摩川でカニを捕りました。すべて長女が捕まえましたが、15匹くらい。長女が選抜した3匹を持ち帰り、ザリガニの水槽に加えました。

ここからが激動。

カニのうち一匹が、足の本数がどんどん減っていっており、ザリガニに攻撃されているのかな、と推察していました。ある朝、ザリガニがカニを攻撃しているのを長女が見つけて大騒ぎ。よく見てみるとカニは白っぽくなっており、実は脱皮したカニの殻でした。しかし、脱皮したカニそのものも、結局ザリガニに食べられてしまいました。

カニを入れてから水槽が変なことになってきたので、長女はカニをすべて逃がしたい、と言いましたが、脱皮したカニが食べられてしまったので、一件落着というような雰囲気にもなり、そのままになりました。

今朝、今度はザリガニの一匹がひっくり返っている、と長女がやや動転して、シャワーを浴びている私に報告してきました。

「元気」と「オーロラ」と名づけたザリガニのうち、オーロラが死んでいました。

原因はよく分かりませんが、もしかするとカニを食べたことが原因かもしれません。

私が身支度している間に、長女は頑張って割り箸で死んだオーロラを取り出し、プラスチックの容器に入れて私に見せてくれました。

そして、一緒に通勤・通学している途中の公園で、小さなスコップで穴を掘って、オーロラを埋葬しました。もちろん、お祈りもしました。

長女にとっては、いろいろとショックなことが続いているようですが、いろんなことを感じ、生命についても考えてもらえるとよいと思っています。

 


頼る

2012-10-03 10:02:21 | 人生論

「人」の字についてよく言われることもそうですが、人間は支え合って、つまり人に頼って生きていくものだと思います。

ところが、下手に「自立」していると、頼る気持ちが薄れるわけです。「全部自分でできる」とか「私もやってるんだから、あなたもちゃんとしなさい」など。

家族はお互い支え合って生きていく典型的な組織ですが、最近だと共働きで、それぞれが経済的に自立できる夫婦も珍しくはない。そうなると、頼る気持ちが減る場合もあるでしょう。人間は頼ることも大事ですが、「頼られる」ことも好む生き物です。

頼ることを必要としない人って、言い方は悪いけど、「かわいげがない」わけです。私も家庭内では、バリバリ家事もこなします。料理はもちろん作るし、洗濯も、アイロンがけも全部やります。おそらく、私に対して「母性本能」がくすぐられる、という女性はほぼ皆無かと思います。奥さんも経済的に自立しているし、私に頼ろうとする態度を見せることはほとんどありません。それは強くてかっこいいのだけど、私からすると「頼られる」ことも大事。仮に今はよいとしても、年老いていけば必ず頼り合う関係にならざるを得ない。

自立している人間同士の頼り合い、適度な依存が理想的には望ましい。ですが、なかなか難しい。究極には、「自立しているつもりの」国家感の醜い争い状態です。やはり難しいのでしょう。

家庭内ではそれなりに「できる」私ですが、職場では全く自立しておりません。研究も一人では全然できませんし、いろんな仕事も一人では全然できません。もちろん私の役割は明確に認識していて、長所を伸ばすように心がけていますが、隙だらけの人間ですので、多くの方々に支えられて日々を過ごしています。

長女には私の人間としての隙もバレてきておりまして、いろいろと注意を受けることも増えてきています。

難しいけど、自身は自立する気概を持って、周囲の方々の長所を見るようにして、適度に頼り合っていける組織作りをいつも心がけたいと思います。

 


講義開始

2012-10-02 10:47:39 | 職場のこと

今年度は10月1日から講義が始まるので、昨日から完全な日常に戻りました。

昨日は、教室会議の後、横浜市の磯子の下水処理場にて、横浜市の技術職員の方々の上級研修を行い、林さんと私とで講師を務めました。もうこの研修も3年目になります。横浜市の財政局の方々の熱い思いとご努力もあり、少しずつ輪が広がってきているように思います。中期的な目標は、新設、供用中の構造物の品質、性能の確保と、その仕組みの中で人財が育成されることです。山口県の取組みからも多くを学びながら、横浜でも展開が始まろうとしています。

今日は私にとっても重要な「土木史と技術者倫理」の初回が始まります。昨年度から始めた講義ですが、さすがの私も昨年は手探りで始めた講義でした。まさに使える手段は全て使った全力での講義でしたが、幸いにも学生たちからの評判は高く、しかも100名程度の受講生数だったので、影響力も大きい講義になったかと思います。

昨年の講義資料などがあるのは大きいです。どこまで上積みできるか。また、この講義の目的は、学生たちに、歴史、文明史、土木史に興味を持ってもらうことです。また、その上で自分の生きる意義に気づいてもらうことです。講義では、多くの本を紹介します。また、私もこの講義のためにも多くの本を読んで勉強します。

昨年の講義では私の勢い、迫力が伝わったかと思いますが、2年目に同じ迫力を醸し出せるかは難しい課題です。毎回のトピックに対して、私の感性を最大限に働かせ、本当に学生たちに興味を持ってもらいたいことに焦点を絞って、その時々でベストと思う手段で伝える。これの繰り返しになると思います。

まず第一週は、講義などをスムーズに離陸させること。今年度は教務委員でもありますので、オムニバス講義などのマネジメントも私の役割です。あくまで、スムーズなスタートを。放っておいても走り出しますので。