細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

夜と霧

2017-03-12 13:24:34 | 人生論

心理学者ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を読んでいます。

言わずと知れた名著ですが、私もきちんと読んだことがなく、田村隆弘先生に3/1に仙台で薦められて読み始めました。

およその内容は知っていましたし、部分的にはこの著書の中の表現を聞いたことがありました。

今朝、大学へ向かうバスの中で読んでいた部分は、他の著書における引用として読んだことがありましたが、「夜と霧」の中でアウシュビッツ等の強制収容所を経験したフランクルの言葉として読み、胸を打たれながら読みました。

「・・・ もういいかげん、生きることの意味を問うことをやめ、私たち自身が問いの前に立っていることを思い知るべきなのだ。・・・・・ 考え込んだり言辞を弄することによってではなく、ひとえに行動によって、適切な態度によって、正しい答えは出される。・・・・
 ここにいう生きることとはけっして漠然としたなにかではなく、つねに具体的ななにかであって、したがって生きることがわたしたちに向けてくる要請も、とことん具体的である。この具体性が、ひとりひとりにたったの一度、他に類を見ない人それぞれの運命をもたらすのだ。だれも、そしてどんな運命も比類ない。どんな状況も二度と繰り返されない。・・・」

私たちの図書、「新設コンクリート革命」も出版が近づきました。私の手元にはもう本があります。

私は、田村先生に言いました。

「夜と霧に書いてある本質と、新設コンクリート革命に我々が書いた本質は、全く同じである、と思ってます。どう生きるか、が問われているのです。」

両図書、どちらもお薦めですので、ぜひお読みください。