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昭和のプロレス:ババサン大好き

2020-07-24 06:29:59 | 日記
意外な厚遇

 プロレスファンが驚天動地した大事件、新日ファンが茫然自失した移籍騒動、と言えば
1981年の年末に起こったスタン・ハンセンの全日マット登場です。
それまで猪木と名勝負を繰り広げていたハンセンが、突然次なるターゲットを馬場に
定めたのです。
 このショッキングな移動劇に陰で関与したとささやかれるひとりのレスラーがいました。

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を支えた脇役達の活躍を振り返っています。
今週登場するのは「悪の仕掛人、バック・ロブレイ」です。

 81年に全日に初登場、翌年には人気シリーズの第10回チャンピオンカーニバル
に出場しています。
このシリーズは外人勢がとにかく豪華。
ブロディ、デビアス、ロビンソン、スミルノフ、ストンパーと通常のシリーズの主役を張れる
メインイベンターが勢ぞろい。
 残るは若手のビル・ハワードとロブレイの明らかに格が落ちるふたりです。
となれば共に白星配給係でおわるだろう、ファンはそう予想を立てました。

 しかしロブレイの戦績は意外でした。
先ずは開幕戦の後楽園ホールで破格の扱いを受けて、いきなりセミで馬場との一騎打ち。
結果は2分少々であえなく片エビ固めに沈みましたが、この位置で登場するとは想定外
です。
 リーグ戦の得点もビルはたったの2点で終わったのに対し、ロブレイは予想外の16点。
スミルノフの18点に迫ります。
 厚遇振りは福岡国際センターでの最終戦にも伺えます。
この日組まれた試合は全10戦。
ロブレイは他のメイン級レスラーを尻目にレイスと組んで第7試合に登場。
 これらの扱いにファンは想像を膨らませます。
ロブレイはそれ程目立つレスラーではないし人気も高くない。
それなのにこれ程恵まれた扱いを受けるのは何故か?
やはりハンセンの移籍を裏で操った噂は本当だったのか。
一連の扱いはきっと謝意を込めた馬場の采配なのだ、と。

冷遇された初来日
 
 御大馬場から破格の扱いを受けた時、ロブレイは40歳。
しかし28歳で日本プロレスのダイナミック&アイアンクローシリーズにフィル・ロブレイの
名で初来日した時は冷や飯を食わされました。
 シリーズ前半の主役はカーチス・イヤウケア、後半はその名の通りフリッツ・フォン・エリック。
超大物にファンの目は注がれ、若手で無名のロブレイは話題にも上りません。
 ロブレイ関連の試合で唯一記録が残っているのが3月3日の愛知県体育館大会。
イヤウケア、ジム・オズボーンと組んで猪木・大木・ミツヒライ組との6人タッグに登場。
1本目はイヤウケアが大木を、2本目は猪木がロブレイを、3本目は大木がオズボーンを
破って日本組の勝利です。

 シリーズ中猪木はペッパー・マーチン、サンダー・コバックとシングル戦をこなして
いますが、ロブレイの出番は無し。
2度目の来日で34歳のマーチンならともかく、同じく初来日で55歳のコバックが選ばれたのに。
 12年後に馬場に厚遇される姿とは雲泥の差の冷遇振りだったのでした。
コメント
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