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昭和のプロレス:得意技は残留

2020-07-03 06:29:29 | 日記
二度の頂上決戦

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を陰で支えた脇役を振り返っています。
今週登場するのは「大鹿ムース・ショーラック」
 初来日ではシリーズ終了後に請われて翌シリーズに残留参加。
おもしろいことに再来日でも同じように残留して翌シリーズに出場しています。
状況は似ていますが結末は大違い。
初来日で受けた主役の扱いがすっかり影を潜めていたのです。

 この男、力道山に大けがを負わせたことでプロレス史に名を刻んでいます。
1962年9月に日本プロレスに登場。
力道山の肩を亜脱臼させ戦線離脱を余儀なくさせています。
 プロレスでは大けがと言っても大抵の場合は作り話、その後の戦いを盛り上げる為の
演出です。
ところがこの時の怪我は本物。
ムースのボディプレスをよけ損ねたのが原因と言われています。
 しかしそれをも流れに盛り込んでしまうのがプロレスの凄いところ。
ムース達に襲われて上腕部に大けがを負った話にすり替えてしまいました。

 こうなると俄然待ち遠しいのがムースと力道山の一騎打ち。
そんなファンの気持ちを日プロは更に煽ります。
 このシリーズは「国際試合・秋の陣」と銘打たれ9月14日から11月2日までの全
42戦の長丁場。
その内16会場でムースは遠藤や吉村などの中堅選手を相手にシングル戦を行い、結果の
ほとんどが2対0のストレート勝ち。
際立つ強さをアピールします。
 力、危うしの声が高まる中、リキスポーツパレスでの最終戦で待ちに待った対戦が行われます。
結果は怒りの力の猛攻を受けストレートの負け。
 開けて3日から9日は沖縄シリーズ。
残留参加のムースはまたも力とのシングル戦が組まれる主役の扱いです。
最終戦でインター戦が組まれ、今度もストレートの負け役を演じます。
でも別格の強さは深くファンに記憶されました。

雑な扱い

 再来日は8年後の7月6日から24日までの第2次ゴールデンシリーズ。
開幕戦のテレビ生中継では、レジー・パークスと組んでメインに登場し猪木大木組と対戦。
翌週のテレビにもニック・コザックを従えて猪木吉村組とメインで戦います。
 こうしてこのシリーズを主役として終えると残留。
7月27日から8月5日までの全8戦の短期シリーズに出場します。
これは若きNWAチャンピオンのドリー・ファンクJRが登場するその名も「NWA
ワールドチャンピオンシリーズ」
 当然ながらファンの関心はドリーに集中するので、主役を降ろされたムースの扱いは
雑になります。
30日は若手の山本、2日は大熊と前座で試合。
4日に漸く第7試合で坂口と、5日にセミで馬場と対戦。(プロレス試合結果データベース より)
 やっと巡ってきたエースとの対決、しかし観客はメインに登場するドリーが気になって
仕方ありません。
ムース早く負けてくれ、多くのファンはそう願うのでした。
コメント
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