ミステリーチャンネルで「刑事コロンボ」初の字幕版が放映されている。
このシリーズの吹き替え版が初めて日本で放映された頃、確か私は中学三年か高校一年。
毎週土曜日のNHKでの放送が楽しみで母と下の弟と一緒に観ていた覚えがある。
コロンボが良くダイナーで食べているチリってどんなものだろうかと思い、
その頃はメキシコ料理など日本ではなかった時代、
外国系食品が置いてあるスーパーで缶詰を買って来て食べてみたりした。
このシリーズは最初に約10年続き、また10年後に再開し、約15年続いた。
それだけにキャラクターのイメージも少しづつ変化しているはずだし、
また監督も各作品ごとに変わり、スピルバーグが監督した作品もある。
最初から犯人がわかっていて、その計画的な犯行の盲点をコロンボが執拗に詰めていく。
犯人はたいてい日本では想像もつかないセレブな生活をロサンジェルス近郊でしている。
旅先のロンドンが舞台の時もあった。
吹き替えのコロンボの印象は腰が低くて、一見どんくさい雰囲気だったが、
今回始まった初期の字幕版、ピーター・フォークの声はだみ声、
不作法で柄が悪い感じがしてこの方がずっとしっくりくる。
もともとは刑事というよりもギャングが似合うようなキャラクターだったのかもしれない。
吹き替えでは真犯人が普通に話しているのに対しコロンボは敬語を使うが、
オリジナル音声では対等に会話している。
映画やテレビドラマの吹き替えを否定し字幕を肯定する人が多いが微妙なところだ。
「セックス&ザ・シティー」のキャリーは吹き替えの甘い声では許せなかったことも、
実際のかすれ気味の低い声だと納得できるところもある。
反対に医療ドラマ「ER」などは字幕では医療問題の細かい部分を書ききれず、
吹き替えの方がずっとわかりやすかったり。
映画「ノッティンヒルの恋人」では吹き替えの方が可笑しなキャラの面白さが伝わってきたし、
「リトル・ダンサー」の父と長男が争って和解するシーン、日本語の方が更に泣けた気もする。
「カサブランカ」日本語の吹き替えは名訳で実際に字幕版で生の英語を聞いたら、
吹き替え程カッコイイことを言ってなくてがっかりした。
「刑事コロンボ」再放送も度々されているので、どの作品もほとんど内容に覚えがある。
それでも惹きつけられるのはピーター・フォークの存在感、緻密に練られたストーリー、
殺人を犯す登場人物の浮世離れした暮らし振り。
昼間から強い酒を飲むシーンが多々あり、皆煙草や葉巻を吸っているが、
今の健康志向のカリフォルニアの生活からは考えられない。
レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーローシリーズが50年代までのLAの倦怠を描いたなら、
コロンボシリーズは60年代からその時代ごとのLA独特の空気感を表現しているのかも知れない。
今晩からしばらく連続してミステリーチャンネルでの放映が続く。
記憶に刻まれた吹き替え版の印象を思い起こしながら毎回の字幕版、じっくりと観てみたい。
このシリーズの吹き替え版が初めて日本で放映された頃、確か私は中学三年か高校一年。
毎週土曜日のNHKでの放送が楽しみで母と下の弟と一緒に観ていた覚えがある。
コロンボが良くダイナーで食べているチリってどんなものだろうかと思い、
その頃はメキシコ料理など日本ではなかった時代、
外国系食品が置いてあるスーパーで缶詰を買って来て食べてみたりした。
このシリーズは最初に約10年続き、また10年後に再開し、約15年続いた。
それだけにキャラクターのイメージも少しづつ変化しているはずだし、
また監督も各作品ごとに変わり、スピルバーグが監督した作品もある。
最初から犯人がわかっていて、その計画的な犯行の盲点をコロンボが執拗に詰めていく。
犯人はたいてい日本では想像もつかないセレブな生活をロサンジェルス近郊でしている。
旅先のロンドンが舞台の時もあった。
吹き替えのコロンボの印象は腰が低くて、一見どんくさい雰囲気だったが、
今回始まった初期の字幕版、ピーター・フォークの声はだみ声、
不作法で柄が悪い感じがしてこの方がずっとしっくりくる。
もともとは刑事というよりもギャングが似合うようなキャラクターだったのかもしれない。
吹き替えでは真犯人が普通に話しているのに対しコロンボは敬語を使うが、
オリジナル音声では対等に会話している。
映画やテレビドラマの吹き替えを否定し字幕を肯定する人が多いが微妙なところだ。
「セックス&ザ・シティー」のキャリーは吹き替えの甘い声では許せなかったことも、
実際のかすれ気味の低い声だと納得できるところもある。
反対に医療ドラマ「ER」などは字幕では医療問題の細かい部分を書ききれず、
吹き替えの方がずっとわかりやすかったり。
映画「ノッティンヒルの恋人」では吹き替えの方が可笑しなキャラの面白さが伝わってきたし、
「リトル・ダンサー」の父と長男が争って和解するシーン、日本語の方が更に泣けた気もする。
「カサブランカ」日本語の吹き替えは名訳で実際に字幕版で生の英語を聞いたら、
吹き替え程カッコイイことを言ってなくてがっかりした。
「刑事コロンボ」再放送も度々されているので、どの作品もほとんど内容に覚えがある。
それでも惹きつけられるのはピーター・フォークの存在感、緻密に練られたストーリー、
殺人を犯す登場人物の浮世離れした暮らし振り。
昼間から強い酒を飲むシーンが多々あり、皆煙草や葉巻を吸っているが、
今の健康志向のカリフォルニアの生活からは考えられない。
レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーローシリーズが50年代までのLAの倦怠を描いたなら、
コロンボシリーズは60年代からその時代ごとのLA独特の空気感を表現しているのかも知れない。
今晩からしばらく連続してミステリーチャンネルでの放映が続く。
記憶に刻まれた吹き替え版の印象を思い起こしながら毎回の字幕版、じっくりと観てみたい。