Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

Nさんのお誕生会

2011-09-28 00:01:19 | 私の日々
エリック・べネイの来日が終わると季節はぐっと秋めいてきた。
夏がエリックと共に去って行ったようだ。

4月のナイル・ロジャース&シックのライブ、
最初はコットンクラブのみのつもりだったが、
メンバーの一人に「ブルーノートも来るでしょ?」
と言われて、「は~い。」
週末のブルーノートに行くとまたしても「最終日セカンド来るでしょ?」
と言われて「う、うん。」

その結果、最高のショウの初日から最終日までを観ることができ、
そこで同じ音楽の趣味のいろいろな方々との出会いもあった。
facebookのNile Rodgersのページにいくつかの写真を載せると、
ブラジル人やフランス人の女性からフレンドリクエストが届く。

ブラジルの女性ともチャットやメールのやり取りを重ねているが、
フランス人の女性Nさんは東京に住んでいた。
フランス人でもfacebookでやり取りする時には英語を使う人が多いが、
彼女はいつも仏語で書いてくる。
こちらも何とか仏語で返事を書く。

5月のナイル・ロジャース、一日だけの来日に彼女も来ることになった。
ご主人とお嬢さん二人とやってきて、フロントで待ち時間に初のご対面となった。
アフリカ系でセネガルが故郷、とっても綺麗な方だ。

その時は情けないほど会話が成り立たず、
化粧室などでまた顔を合わせても「ど~も!」「いやいや、どうもどうも。」
この程度。
家族全員でナイルの曲に合わせて踊っていた姿が何とも微笑ましい。
終わった後、一緒に記念撮影をした。

その後、ずっとコメントやメールのやり取りが続き、
エリック・べネイのライブ、最終日セカンドにお友達とご主人といらして下さった。
感想は?
知っている曲がTotoのカバーの"Georgy Porgy"だけだったらしく、
席も後ろだったのでそんなにはのれなかったようだ。

ロビーで待っている間、しばらく話をするが、どうも込み入った話になると弱い。
「英語にしてくれない?」と聞いたけど「だめ、フランス語。」
「私のフランス語よりもあなたの日本語の方が上手だと思うよ。」
と言っても「ノン」
ところが、もう仏語で話すしかないと観念すると、
それなりに会話が成り立つことに自分でもびっくりした。

そのNさんから自分のお誕生会に参加してくれない?とお誘いをいただく。
大勢の人が集まる会かと思い「喜んで」と返事をすると、
家族だけのお祝いのお食事会、一緒のテーブルで食べましょうとある。
「私もそんなに仏語喋れないし、夫はほとんど喋れない、
家族水入らずの一時、そんなんで迷惑じゃないの?」とメールしつつ、
ベルギー人の女性と結婚してベルギー在住の友人に,
Nさんとのメールのやり取りを送って見てもらう。

「私、何か勘違いしたかしら?
私が行くって書いちゃったんで向こうに気を使わせる形にしちゃったのかも?」
とメールで尋ねる。
「ちゃんと招待されているよ。大丈夫。問題ない。」と返事が来て一安心。

Nさんからも「全然、かまわない。内輪だけだから気遣い無用」と返事あり。
夫に「だいじょうぶ?」と聞くと「楽しみ~」と喜んでいる。
イタリア語全くできなくてもイタリア人の間に入って仲良くやってしまうタイプなので、
フランス語など何も心配してないようだ。

まだお付き合いが浅いので好みが良く分からない。
やはりお花を持っていこうと思い、そうなると彼女の雰囲気にあったとっておきのブーケを贈りたい。
ちょうど一年前、沖縄に行く飛行機の隣の席に座ったのはお花屋さんだった。
機内でもフラワーアレンジメントの本を熱心に読んでいた。
その後、お店も覗いてみたが彼の姿は店内にない。
店内を見てみると、地元でも抜群のセンスと品揃えのフラワーショップだった。

今回は特別にあつらえて欲しいので、お店のスタッフに彼を呼んで欲しいと頼む。
奥から出てきた彼は昨年の飛行機で盛り上がったことを懐かしがってくれて、
また向こうも夫の店を何回か尋ねてくれていたけど、やはりすれ違いだったことなどを知った。

さてブーケの相談に入る。
年齢、好み、雰囲気を伝える。
「どうやって持っていくのか?持っていく場所はどこ?彼女はどうやって持って帰るのですか?」
最初は意味がわからなかったが家に持っていくなら大振りの花束もありだけど、
レストランの食事会、他の人もお花を用意していて、彼女が電車で帰るつもりなら、
小振りのブーケの方が良いと考えてくれていたと後でわかった。
しばらく迷っている彼に「フランス人なの」と言うと、
「それを早く言ってくれなきゃ(笑)フランス人は葉っぱが大切。花だけじゃなくて。
それと季節感に拘る。」
ついでにfacebookに出ている彼女の写真もみせると「イメージが膨らんできた」

Nさんの雰囲気+秋の香りのするシックなブーケが出来上がった。

「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロブション」
六本木ヒルズに出来たばかりの時は混雑して予約が取れない状態だった。
その後、波が引いた頃にはあえて行ってみようとは思わなかった。
今年のお正月のパリ、どこも開いているレストランがなくて、
パリの山下さんが連れて行って下さったのは凱旋門の前の同じ系列の店。

東京もパリも"L'Atelier de Joel Robuchon"赤と黒がテーマカラ―、
落ち着いた作り。
カウンターが中心でオープンキッチン、フレンチでは珍しい形式だ。
ロプションはお寿司が大好物と聞いているので
寿司屋のカウンターからインスパイヤーされての作りだろうか。

Nさんの二人のお嬢さんの内、姉のLちゃんは物静かで賢そう、
妹のSちゃんは茶目っ気たっぷり。
子供達はやはりフランスの女の子。
日本で言えば小学生と中学生なのに女の子らしくお洒落をしている。
ご主人は日本の方だが生まれも育ちもフランスだそうだ。

「ラトリエ・ドゥ・ジョエルロプション」
私にとっては、パリよりもこっちの方が美味しいかもしれない。
フランスっぽさと日本人の好みが上手にブレンドされている。
もう一人、Nさんのお友達で一緒にいらしていた方の助けも借りながら、
それなりにいろいろなお話をしながら食事を楽しむことができた。
子供達が11才と15才、やんちゃな盛りだし、とっても仲良し家族、
お友達も良い方なのでこういうグループの中にはすっと入って行けるものがある。

食後、夫がカルバドスを飲みながら「これ大好きなんだ。」と言ったつもりが、
Nさんを見つめて「愛してる」と言ってしまい一同爆笑。
Nさんは夫の仏語の間違いを訂正してくれる。

ご主人がギターの演奏が趣味とのこと、
次回のナイル・ロジャースのライブ、ギターコンテストにはぜひ、
との話になる。
ライブも時々するというので、一度聴いてみたいというと、
娘達が二人して「それは止めた方がいい!」と表情豊かに口々に言うのが、
また可笑しや。

しかしやはり原発の事故の影響は大きく、東京を離れる同国人も多く、
子供達のクラスの人数はかなり減ってしまったらしい。
フランスの人はチェルノブイリの後、何年にも渡って、
最初は小さく思えたことが様々な形で影響が出てきた経験をしている、
という話も出た。

デザートが終わり、お店の配慮でバースデーの歌と共に、
キャンドルの立ったソルべ、Nさんのお名前とメッセージの書かれたお皿が、
運ばれてくる。
お店に預かってもらっていたお花を渡す。
お花を選ぶ時、最後に「リボンは何色にします?」と聞かれて「おまかせします」
と言うとブラウンのリボンでラッピングしてくれた。
この日の彼女のドレスはブラウン。
ブーケの色もドレスにぴったりだ。

笑顔と爆笑の続く和気藹々の食事会を終えて、
スタッフに気持ち良く送り出してもらう。
外に出ると肌寒い。
ベアトップのドレスで来たSちゃんが「寒い」と言うと、
パパがジャケットを脱いで着せてあげている。
その姿がBガールみたいで可愛いと言うと、ちょっと踊って見せる。

月曜日の6:30~9:30という時間帯でフランス語のレッスンを取っているが、
ここ2週間は学期の境目でお休みなので思いっきり気を抜いていた。
ところが同じ曜日のほぼ同じ時間帯にフランス語をたっぷり話す状況になった。
来期からもう少しレッスンを追加して、もっといろいろな話ができればなぁと向学心がわいてきた。

食欲の秋、読書の秋、勉強する秋。