Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

アメリカンダンスアイドル シーズン5 エピソード12・13

2010-08-04 08:16:03 | アメリカンダンスアイドル
今回のトップ14を観て最も感じたこと、それはパートナーシップ。
お互いに相手に良い影響を与え合いそれぞれが輝きを放っている。

どのペアも素晴らしい仕上がりで今シーズンのレベルの高さを窺わせる。
しかしダントツで心に響いてきたのはアデーとメリッサの「ロミオとジュリエット」だった。
この番組が始まって以来初めてのバレーのプログラム。
バレーが専門のメリッサがトウシューズを嬉々として履き登場。
メリッサは今大会最年長の29才。
対するアデーはアフリカ系で大学一年生。
ジンクスからか頭にいつも櫛を挿している(演技の時は外す)

アデーのメリッサを扱う様子と言ったら。
ある時はガラス細工に触れるようにそっと優しく、
またリフトをする時は、まるでメリッサが羽のように軽く映る。
そして手を合わせて向き合う場面では限りなく愛おしい表情でみつめる。
今までにこれほど美しい人を見たこともないとばかりに。

「トップ20では私が最年長で時々、自分がグランマみたいに感じるわ。」
と最初に言っていたメリッサ。
アデーにジュリエットに恋するロミオそのままの瞳で見つめられていくうちに、
まるでティーンエイジャーのような無邪気でくったくのない笑顔になる。

鳥肌の立つ演技。
ロミオとジュリエットの恋する気持ちが美しく表現されている。
メリッサは大空を羽ばたく鳥のように、アデーのリフトに安心して、
身を託している。
見ていてフェアリーテイルの世界にぐいぐいと引き込まれていく。
技や演技というレベルを越えて心から物語に入り込めた。
二人のケミストリーはメリッサを少女にアデーを大人の男にした。

ジャネットとブランドンのチャチャ
この二人もマイアミのサルサダンサーのお姉さまと
くせのあるヤンチャな若者という取り合わせがいい。
ナイジェルに「今までで最高のチャチャ!」と言わせた。
メアリーは「ホットタマリトレインのファーストクラスチケットをあげる!」と絶叫。

ブランドンに「あなたには笑顔の裏の姿がある。」と嫌悪感を隠さなかったミア・マイケルズ。
今回の演技が終わった後の批評で「厳しいことを言ったのは本音でいつもいたいから。
あなたの才能をみとめているからよ。」
この一言にブランドンは泣いてしまう。
平静を装っていた彼がどれだけミアの言葉に傷ついていたかがわかった。
ジャネットも司会のキャットも貰い泣き。
振り付けをしたジャン・マークも立ち上がって喜んでいる。
チャチャとサルサはスパイシーでホットなダンスだが技術がまるで違うそうだ。
ジャネットは良くその違いを短時間(練習時間はそれぞれ5時間半)で習得した。
コンテダンサーのブランドンも完璧にボールルームダンサーになり切った。

クポノとケイラ
ソーニャの振り付けでバンパイヤーが人間の男を獲物にしようとするダンス。
ハワイ出身のクポノの持つ静けさと落ち着き、
ブロンドで最年少のケイラの溌剌とした若さのバランスがこの演技にぴったりだ。

ランディーとエヴァン
エヴァンの表情豊かなキャラクター。
ランディーはエヴァンと組むうちにコミカルな味が引き出されてきている。
もともとランディーはこういうキャラではなかったはずだ。
ジョーイ・ダウィングのブロードウェイ、喧嘩ばかりのカップルを演じた。
ボブ・フォッシー「キャバレー」のライザ・ミネリを思わせる。

ジェイソンとケイトリン
ブライアンのポップジャズで宇宙人に狙われる地球最後の男という設定。
二人ともこの奇妙なダンスに入り込み役になりきった。
ダンスが終わっても番組終了までケイトリンは宇宙人になっている。
視聴者の投票はこれから、最後まで手を抜けない。

ジャニーンとフィリップ
ナポレオンとタバサのヒップホップでお互いの足をチェーンで繋いだ演技。
曲はKanye West "Love Lockdown"
二人がどれだけ健闘したか良く分かるがやはり鎖に足を引っ張られた形になった。

カーラとヴィトリオ
難しいクイックステップを二人は物にした。
カーラが最初は黒のドット柄のチャールストンぽいドレスだったのが、途中で肩のスナップを外すと、
ピンクオレンジの鮮やかなカクテルドレスに変身。
銅像だったヴィトリオが踊り始めて最後はカーラの方が銅像になってしまうというストーリー。
「2人とも確実に成長している。」と審査員。
しかしミアからは「カーラは表情が踊っている時、時々おびえているように見える。」
確かに表情が固い、緊張が顔に出てしまったらしい。

結果発表
オープニングはタイスの振り付けで美術館に展示された絵画の人物たちが、
閉館と共に額縁から抜け出してくるという楽しい作品。
それぞれが生き生きと自分らしいキャラクターを演じていてとても良かった。
最後はみんなで絵の中へ戻っていく。

ワースト3はケイラとクポノ
泣いてしまうケイラを慰めて力づけながらもクポノも不安そうだ。
ミア「私は二人の演技がトップだと思っていたので悲しいわ。」
フィリップとジャニーン
「お互いの持ち味をソロで見せられるチャンスだわ。」とポジティブなジャニーン。
慣れないタンゴも乗り切ったフィリップだが専門のヒップホップで皮肉にもワーストに。
カーラとヴィトリオ
演技は良かったがやはり人気度が弱いのだろうか。

ソロの演技が始まる。
カーラはエキゾチックでとても綺麗な人だがこのメンバーの中に入るとどうしてもインパクトに欠ける。
クポノはファッションにとても凝っていて自分で服やアクセサリーも作るので、私服を見るのが楽しみ。
ハワイが舞台の映画のテーマにも使われた"Over The Rainbow"のウクレレバージョンで踊る。
ジャニーンはベートーベンのピアノ曲「月光」のアレンジで個性と情感溢れるダンス。
フィリップの陰に隠れていて見えなかった彼女の光る才能が炸裂した。
「とても良かった!」とキャットに言われて「応援のお陰よ。」とジャニーン。
フィリップのソロは反対にナーバスな気持ちが演技にも出てしまう。
それでも会場からの"Love you!"の声援に顔が綻ぶ。

判定
ジャニーンは「今回のソロで全員の中で一番良かった。」
ケイラ「振り付け師、審査員に人気が高いが今回のソロは単調だった。」
落選はカーラ「君は素晴らしいダンサーだが番組を通しての開花はなかった。」
番組の思い出のコメントをキャットに求められて「何もかも。特にコンテンポラリーの演技。
そして仲間たちよ!」

フィリップ「ソロが盛りだくさん過ぎて落ち着きがなかった。」
クポノ「これが振り付けのコンテストだったらさっきのソロでは落ちるよ。」
ヴィトリオ「君は将来のスターになれる素質があるが、この番組ではこれまで。」
ヴィトリオとペアだったアスカが客席から見守っている。
最後にヴィトリオは言い残した。
「番組を通して自分を見つめ直すことができた。
たくさんのメールを貰った。僕を見ていて勇気が出たと視聴者から言われたことが、一番嬉しい。」

スタンディングオベーションで審査員を含め全員が今回落選したヴィトリオとカーラを讃えた。
今までワースト3に入っていないカップルが3組ある。
アデーとメリッサ
ジェネットとブランドン
エヴァンとランディー
来週はいよいよトップ12だ。
ツアーに参加できるかどうかが懸かっている。