Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

アメリカンアイドル・シーズン8 アメリカントップ40編

2009-04-27 00:05:06 | アメリカンアイドル
前回のモータウン特集とは違い、今回の"American Idol"は選択範囲が広い。
アメリカントップ40に選ばれたiTunesでダウンロードできる曲。
それなのにどうしてこんなに自分の良さがでない曲を選んだのかなぁ
と不思議に思う候補者がいる。
自分に合っていて観客や視聴者にアピールできる曲を選ぶのも才能の一つ。

また、「アメリカンアイドル」もトップ9ともなって回数を重ねてくると、
同じようにしか歌えない人はあきられてくるし、好感度だけではやっていけない。
落選したくないという思いで無難な曲を選び、高い評価が得られなかったり、
反対に新境地を開こうとして失敗する候補者も出てくる。
勝ち残れるかのポイントは、もう一度、この人の歌を聴きたいかどうか。

エリック・ベネイファンでこのブログを読んで下さっている方から、
「英語の勉強中です。」というコメントを頂くことがある。
私も同様で日本にいながら、up to dateの英語を知る機会を得たい、
と思っているので、そういう意味でこの番組、
今時の音楽だけでなく英語の表現にも触れることができる。

一曲を歌いこなす事の難しさ、一曲は歌い込めても、
別の曲で新たな自分を表現しなければ勝ち抜けない。
いろいろなジャンルの曲の奥の深さも垣間見る。
今まで聴いた事もなかったカントリーもこの番組を通して素晴らしさを知った。

前回のモータウン特集で"Tracks Of Tears"を歌い、
ロッカーからの変身振りにスモーキー・ロビンソンも涙ぐませたアダム。
今回もWild Cherry の "Play That Funky Music" で観衆を唸らせた。
歌に入り込む集中力と声の幅、リズム感、センスが抜群だ。
既にプロでやっていけるだけのカリスマと技量をダントツに持ち合わせている。
癖のあるヘビメタが素顔らしいが、スタイリストとメークがつくと、
万人受けするステージ栄えのする姿に。
拍手喝采を受け、「この曲のアレンジをしてくれたバンドのみんなのお陰だ。」
とリッキー・マイナーバンドに華を持たせメンバーを喜ばせた。
前回もスモーキーを前に素直に教えを請う謙虚さが印象的だった。

アダムのこの曲をもう一度、観たくてYouTube動画を探したが、
昨年と違い、どういうわけか音声は流れてもステージの録画は見られない。
今シーズンからアメリカではiTunesで「アメリカンアイドル」
候補者の歌がダウンロードできるようになり、そのための録画ガード?

20代なのに数ヶ月前に若い妻を病気で亡くしたダニー。
派手ではないが、いつも確実なパーフォーマンスを見せてくれる。
今回のダニーの話から、前回出した候補曲の内、4曲が演奏許可が下りず、
5曲目を歌ったと知った。
コンテストで他の候補者と同じ歌を曲目に選択した場合、どちらかが折れる
というのは聞いた事があったが、演奏許可が取れないとは著作権の問題だろうか。

エリック・ベネイ、デビッド・フォスターとは親しくしているので、
自分の持ち歌ではない彼の曲をライブ中にスニペットとして歌ったりする。
また、今までのライブでプリンスやボビー・コードウェルの歌も歌っている。
Eric Benet、ボビーとは今回の来日直前にスタジオで顔を合わせ、
日本に行く事を話したそうだ。
そんな折に「歌ってもいい?」と確認をしないと、
ライブでも著作権の問題が生じるのかもしれない。

ビル・ウィザースの名曲でポール・マッカートニー、
アル・ジャロウ、マイケル・ジャクソンまでカヴァーしている
"Ain't No Sunshine"を歌ったクリス。
オーケストラを使わず弦楽四重奏をバックにピアノに向かう。
この曲の持ち味を生かしながら
コンテンポラリーな仕上がりの自分の曲にした。
回を重ねる毎に成長振りを見せている。

この3人がトップ3かと。

視覚障害者のスコット。
ハンディがあるため、今まではパーフォーマンス中に視線が定まらなかった。
今回から観客の方を向いて微笑んだり、カメラ目線を送る。
ステージ上のアピアランスについてのアドバイスを受けたのかと思う。
ヘアスタイルや服装もイメージチェンジして歌った
ビリー・ジョエルの"Just The Way You Are"、
ピアノの弾き語りに気持ちが込められていたが、
何か殻を破れないというか、変えられない癖の強さのような物が気になる。

トップ5は、この4人と弱冠16才のアリスンか、あるいは子供の3人いるリルか。
プエルトリコ系のアリソンはまだ未熟だけれど勢いがあり、
アフリカ系のリルはR&Bが得意かと期待したが今一つ幅を広げる事ができず、
けっこう行き詰まってきた。
しかしながら司会者のライアン・シークレストのリードで、
「お母さんをいじめる悪いおじさんをパンチしよう。」
リルの幼い子供が審査員のランディー・ジャクソンに抱き抱えられる所では、
観客の涙を誘った。

秀でているダニーに似ているので霞がちだが、人柄も良さそうで歌も実力のあるマット。
好青年でアメリカのインド系すべてのバックアップ投票を集めそうなアヌープ。

アメリカでの"American Idol"関連の記載、結果を知ってしまうとと楽しみが半減するので、
なるべく見ないように避けているが・・・毎年、寸前で目に入ってきてしまう。
らしき物がチラッと見えたら、慌てて目を逸らすようにして、詳細は読まないようにしている。

トップ12くらいからスタイリストとヘアメイクがつく。
そこまで自前の洋服と靴を調達するのも、特に女性候補者にはたいへんらしい。
しかしスタイリストが付いた事でそれまで一般受けしていたその人らしさが失われ
票を失うようなことも起きた。
今回は、候補者の雰囲気や好みも反映してスタイリングされているようだ。

シーズン7では男女比を合わせるため、歌唱力も人気もあった
マイケル・ジョンが落とされ物議を醸した。
そのせいか今回は男女の比率は全く関係なく公平な電話投票。

今回のシーズンの楽しみの一つは、解説のDJ・KAORIさん。
専門的な知識と的確な指摘の後コメ、番組の奥行きを深くしている。
今シーズンから加わった女性審査員、カーラ・ディオガルディ。
ソフトなポーラ・アブデュルとは違い辛口で女サイモンのようなコメントが新鮮だ。

昨夜はシーズン7の優勝者、デビッド・クックがゲスト。
一年間プロとして活躍してきた貫禄と余裕のステージ。

アメリカンアイドルのシーズン5のトップ3だったエリオット・ヤミン、
ビルボード東京のライブ、昨年は確か1日だけだったが、
今年は3日あるので予約を入れた。
プロになったエリオットがどんなライブをみせてくれる事か。