年金生活者のマネー運用 テーマ投信の危うさ
昨年来話題をさらったキーワード「テスラ」「ビットコイン」「アーク」、そしてこの3者それぞれ絡み合っている。日興アセットマネジメントが4月26日に運用を始めた投資信託「グローバル・エ......
昨年ブログでテーマ投信に警告を発したが、今年になってその急落は惨めだ。
昨年例に出した「グローバル・エクスポネンシャル・イノベーション・ファンド」はこの1年4割も下がった。運用協力のアーク社本体の米ETF「ARKK」自体も同じように4割下落している。アーク社のCEOキャシー・ウッドは毎月の報告でイノベーションこそが食糧危機や環境悪化を救うと強調し、必ず回復すると強気で、アーク社への資金流入が起きつつあると主張している。
確かにイノベーションは将来役に立ち、それへの投信は急騰するかもしれない。しかし、年金生活者には時間が限られている。いつも推奨しているS&P500指数に連動する投信は年初来15%程度下落しているが、1年前の水準は保っており、この大変動している時期にしては安定している。
専門家は米国市場も調整局面を迎えているとしているが、まだまだ動かないほうがよいだろう。