行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

NHKは誰のもの

2013-11-09 22:52:59 | Weblog

NHK会長の任免権限を持つNHK経営委員に作家の百田尚樹氏ら5人を充てる国会同意人事案が8日、衆参両院の本会議で可決された。歴史認識などで安倍晋三首相に近い人物が目立ち、NHKと政権との距離が問われかねない人選だ。かつて安倍首相は副官房長官時代、NHKは公正中立の立場で報道すべきとクレームを付けた経緯がある。今回の新経営委員の中には首相の家庭教師を務めた人もいる(笑い)。また、安倍政権内からは原発問題等で「報道内容への不満」などを理由に会長交代を求める声も出ているという。

一連の動きは明らかに、NHKへの圧力と考えられ、報道の公正中立が担保されるとは言いがたい。だいたいNHKは「皆様の受信料」で成り立っており、時の政権のものではない。衆参両院で多数を占めた与党の奢りが出てきたのではないか。

以前、ベネズエラがチャベス大統領の独裁時代、放送局の従業員を解雇し、自分の放送局にしたことがあった。解雇された労組組合員から悲鳴のような支援要請の声が届いたが、何もできなかったことを思い出した。イタリアへ行ったとき、当時の首相ベルルスコーニは放送局も持っており、自分の悪口は放送させないから人気が有ると聞いた。後ほど化けの皮が剥げたが・・・どこの国でも政治家はマスコミが煙たくてマスコミをコントロールしようとする。中国では国営のマスコミは政権の公示機関だから、誰も信用しない。民間のマスコミで共産党の気にくわないことを書くと国家転覆罪ですぐ逮捕する。

与党の奢りは野党がだらしない証拠だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする