粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

東京スカイツリー音頭

2012-05-20 12:50:28 | 音楽

たぶんこんな歌も出るだろうなあ、と何となく思っていたが、やっぱりあった。CDは2年前に発売されている。おまけにそれに合わせた踊りも出来ていて、昨年から都内の盆踊りでも結構流れているようだ。ネットの動画にも何種類か見ることが出来る。

まあ、どこにもありそうで、特別変わりばえする音頭でもない。振付けを考えた女性によると「東京 東京 スカイツリー~♪」というところでは、頭上に両手で山を作ってスカイツリーを表現したり、他にも世界一を誇るタワーの高さを表現するように、左右の手を上にまっすぐに伸ばす振付けなど、この曲ならでは!というオリジナリティにあふれた音頭です。」ということだ。

どこか昔ヒットした西城秀樹の「ヤングマン」を連想させるが、一度是非生でその様子を見てみたいものだ。

肝心の歌詞だがなかなか見つからない。「TOKYOスカイツリー音頭」とか「東京スカイツリーの歌」とかやはり紛らわしい曲がある。「TOKYO」の方は歌っている歌手が「なでしこ姉妹」というのも、何か便乗のような感じがする。

本家「東京スカイツリー音頭」は相原ひろ子さんという地元墨田区在住のプロ歌手で作詞作曲もやはり同区民という。

 

「東京スカイツリー 音頭」

     (日本音楽著作権協会会員)

 作詞 たかはし 豊 ・ 作曲 林 正臣 ・ 振付 寿々喜 美恵

1. 

  大東京の どまんなか 隅田の流れ 眼下(した)に見て

  東京 東京 スカイツリー みんなの願いのゆめきずな

  つなぐ筑波峰(つくばね)北の空 平成バルンをあげる街

  平成バルンを あげる街 あげる街

2. 

  地球の果ての 西東(にしひがし) ジェットで運ぶ 幸せを

  東京 東京 スカイツリー 下町未来の錦糸町

  両国 江戸博 国技館 平成ロマンを語る街

  平成ロマンを 語る街 語る街

3. 

  南に富士が 胸を張り 川の手文化 見て育つ

  東京 東京 スカイツリー 東武エリアを結ぶ駅

  浅草 業平 押上は 平成トーチを立てる街

  平成トーチを 立てる街 立てる街

4. 

  ニュースが走る 世の中を すみだに築く この高さ

  東京 東京 スカイツリー 希望に輝く 朝ぼらけ

  浴びて世界をひとまたぎ 平成ドラマを創る街

  平成ドラマを 創る街 創る街

5. 

  歴史が動く 姿見て 海舟 北斎 今昔

  東京 東京 スカイツリー 国際観光 都市づくり

  八広 曳舟 向島 平成パワーを送る街

  平成パワーを 送る街 送る街

 

どうも東京スカイツリーにあやかった墨田区の「ご当地ソング」という感じだ。まあ、音頭なんてもともとそんなものだから堅いこというのはよして、この22日開業に向けてこれで景気をつけて盛り上がるのもいいだろう。

墨田区と聞くとどうしても「下町」のイメージが強い。このスカイツリーが出来るまでは、「両国国技館」が区のシンボルになっていた。錦糸町を除けばさほど盛り場になるところもない。道の狭い所が多く、ひどく街中が窮屈な感じがする。しかし墨田区が一番昔の東京、というより「江戸」の面影を残しているといってよい。どこか京都の「町屋」を彷彿させる。とするとスカイツリーは「京都タワー」に相当するが、その存在は遥かにスカイツリーの方が大きい。

極論をいうと東京の山の手は東京の分家でしかないと思う。東京の本家は墨田区を中心とした下町といえる。このツリー開業を機に「東京の復権」を目指して欲しい。そのためにも新しい下町文化の興隆が必要だ。この下町出身でいまでも世界に名を馳せる葛飾北斎のような芸術家が生まれることを……。