粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

野田首相自ら原発再稼働の表明を

2012-05-16 11:51:49 | 原発事故関連

西川福井県知事は15日牧野経済産業副大臣との会談で、政府への苦言を呈した。

「いろいろ動いているが(原子力政策を)どう進めるのか、しっかりした姿勢を示すことが大事だ。……政府が電力需給だけを独立して議論するから、国民の(安全よりも電力需給を重視するなどの)誤解を生むことにつながる」

一方、牧野副大臣と同日会談した時岡おおい町長は、「関西の消費地や国民の理解を得るための活動などについて、国にどれだけ力を入れて進めてもらえるかということに尽きる」とも語っている。

大飯原発を抱える現地の知事や町長にとって、今国内の最大で緊急の課題のひとつを自分たちだけに丸投げされることへの強い不満が滲み出ている。

確かにそうした面は多分にある。やはり最終的には政府が責任を持って再稼働を明確に国民に表明すべきだろう。特にこれまでの動きのなかで、野田首相の顔が見えて来ない。消費税増税やガレキ問題では積極的であったのに不思議でならない。

橋下大阪市長など近隣の自治体の反発が強いためだろうか。思うに大阪市を始め、京都府、滋賀県など全ての近隣自治体の声を聞いていたら、それこそ「百年河清を待つ」のごとく、再稼働は不可能だ。もちろん説得の努力は大事だが、ある意味それを押し切るぐらいの指導力が必要だと思う。

そのためには電力需給云々よりも大飯原発の安全性を避けることなく正攻法で説明して欲しい。大飯原発が福島第一原発と違い90年代に採用された新しい技術の設備であり、立地条件も全く福島とは異なり、緊急時の対策も万全である等をしっかりした説明を首相自ら国民に堂々として欲しい。

その強い決意表明こそが原発再稼働問題を解決し、直面しているエネルギー問題を切り開く重要な道になると思う。