粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

大阪の暴走

2012-05-19 11:01:52 | 原発事故関連

急進的行政改革を主張する元官僚の古賀茂明氏は現在橋下大阪市長のもと府市統合本部の特別顧問を務めている。ただ関西電力に対する厳しい態度には疑問が残る。最近の「停電テロ」発言ではそれが決定的だ。古賀氏がテレビ朝日の番組に出演して語った映像を見逃してしまったが、それに対する関電の抗議を読めばその過激さはわかる。池田信夫氏のブログ(5月17日)によれば以下の通りだ。

本日(平成24年5月17日)、テレビ朝日「モーニングバード」の番組内で、大阪府市統合本部特別顧問・古賀茂明氏の「火力発電所でわざと事故を起こす、あるいは事故が起きたときにしばらく動かさないようにして、電力が大幅に足りないという状況を作り出してパニックをおこすことにより、原子力を再稼動させるしかないという、いわば停電テロという状態にもっていこうとしているとしか思えない」というインタビューが紹介されましたが、当社として、そのような事を検討している事実は一切ありません。

発展途上の独裁国家ならいざ知らず、民主国家で公共性が最の高い電力会社に浴びせる言葉とは到底信じられない。しかも公的な行政責任者の発言である。即座に関電が抗議したのは当然だろう。

古賀氏の発言は「もしかしてこうなったらおもしろいだろうなあ」という居酒屋のサラリーマンがする与太話のレベルである。古賀氏がテレビ受けを狙って言ったのだろう、と池田氏は推測しているがさもありなんだ。特にテレビ朝日は「反電力会社ネタ」には喜んで飛びつく。余談だが、この番組の羽鳥アナは独立してからどうも「朝日色」が強くなってきた。朱に交われば赤くなる?

府市統合本部の関電に対する態度には日頃自分自身疑問を持っていたが、結果的にこんな所で馬脚を現した感じだ。少し前も松井大阪府知事が「原発再稼働が実施されず関電が電力料金値上げに踏み切ったら、市長とともに関電前で座り込みをする。」との「決意」を表明したが、これも行政府の長としてどうかと思う。こんな「山本太郎的パフォーマンス」では、決して大阪府民の理解は得られないだろう。いくらお笑いの本場とはいっても、吉本興業も呆れるに違いない。

聞けば脱原発主義者で同じ府市統合本部顧問の飯田哲也氏の影響だというが、何かそれだけでは説明しきれない。府市統合本部内部あるいはそれと連動する大阪維新の会の病巣が広がり始めているとしか思えない。