東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

異国の香り

2024-07-06 13:24:53 | 旅行 travel
少し前になりますが
先月の初めにロンドンへ行ってきました



オスロ空港よりも少し近いトロンハイムのヴァーネス空港から
ガトウィックへの直行便があり
早朝に家を出て午後1時すぎにはロンドンに到着
(時差が1時間あるのでノルウェー時間では午後2時過ぎ)

フライトはほんの2時間半足らず
なるほどノルウェー人がよく週末旅行でロンドンへ行くはずです


(日本人にはお馴染みの左側通行)

今回の渡航の目的は
昨年の暮れから勉強し始めた経絡の実習で
2泊3日の弾丸トリップ

正味12時間の集中講座には
カッピング、GuaSha、鍼の治療体験も含まれていて盛りだくさん


(注※わたしの背中です)

ロンドン中心部へは足を踏み入れることなく
観光をする時間は一切ありませんでしたけれど
代わりに先生が近くのパブに連れて行ってくれて
イギリスのフィッシュ&チップス初体験



パブにはビリヤード台のほかに
スポーツ観戦するための大型スクリーンが3箇所もあって
お酒を飲む大人だけでなくファミリー層も気軽に利用できる
日本のファミリーレストランのような場所だそうです



そういえば以前
イギリスではフライドポテトにお酢をかけると聞いて
えーっ!と驚いたことがあったのですが
実際に食べてみるとモルトビネガーはとてもマイルドで
すっかり気に入りました



それにしてもさすが紅茶の国
食事の飲み物に紅茶を頼んだら
ぶあつい陶器のポットに入った熱々の紅茶が
たっぷりのミルクが入ったピッチャーと一緒に出てきて
それもとても美味しかったです


(すかさずパブの近くのスーパーへ寄って自分用にお土産を購入)

ノルウェーはコーヒー大国なので
手に入る紅茶の種類はとても少なくて
おまけに値段がけっこう高いのです…

ほんの短い滞在ではありましたが
久しぶりに日本一時帰国以外の海外旅行をして
やっぱり旅行はいいなあーと改めて思いました


(空港の免税店でボディペインティングのデモンストレーション)

ちなみに経絡の先生は日中ハーフで
滞在中は皮から手作りの水餃子や薬膳料理などをいただき
中国の食の魅力も発見


(洋梨・白クラゲ・蓮の実・百合根・氷砂糖と、白色尽くしの薬膳スープ)

今まであまり辛いものは好んで食べていませんでしたが
李錦記の辛味ペースト調味料はとてもおいしかったので
ぜひ入手したい!と思いました


(日本に帰ったら探してみよう。。)

ノルウェーに戻ってからもしばしイギリスの紅茶やお茶菓子で
いつもと違うティータイムを楽しみながら
きっとまたロンドンへ行こう!
今度はアフタヌーンティーやクラフトビールかなあ…と
夢を膨らませています


(オーブンで温めると焼きたてのように美味しいお手軽キプリング・パイ)

そしてつい最近のこと
ホリデーでクレタ島へ1週間ほど行っていた職場の同僚から
お土産に天然のスポンジをいただきました



「スポンジ」って…
天然のこのスポンジが名前の由来だったのね
知らなかった…

さっそく使ってみると
これがびっくりするくらい気持ちがいい〜


(偶然ですが普段使っている石鹸もクレタ島産)

うっとりする肌触りで
天然素材のすごさを再認識
ふと、子供のころ庭先で育てていたヘチマで
体を洗うスポンジを手作りしたのを思い出しました

それにしても
イギリスも南欧も近いのに
ヨーロッパに8年半住みながら行ったことがなかっただなんて
ちょっともったいない気がしてきた…

立て続けに異国情緒に触れて
外国旅行への憧れが募る今日この頃です


羊毛紡ぎ

2024-06-15 17:24:21 | ノルウェーの村で bygd
羊毛紡ぎの講習会があるけど来ない?
と、ご近所さんが声をかけてくれたので
参加してきました

主催は村の婦人会
集まった人のほとんどが顔見知りです

会場に入ると
テーブルにはクラッカー類と何種類ものチーズ
それから季節の果物が並べられてお出迎え
しばらくしてホームメイドのチョコレートケーキとルバーブタルトも登場



平日の夜でみんな夕飯を済ませてから集まっているので
デザートを用意してくれたようです

教えてくれるのはスコットランドから移住してきた男性で
地元でもナチュラリストとして有名な人

羊毛を紡ぐのはノルウェーに来てから始めたそうで
近所の羊農家さん(彼女もこの会に参加)から仕入れた羊毛と
糸を梳く道具、そして古い糸車を持参


(ノルウェー語でrokk(ロック)と呼ばれる糸紡ぎ車)

参加者の何人かも
自分の糸車を持ってきていて
複数の人が同時に体験できました



洗って乾かしただだけの羊毛は
硬いトップコートを取り除いてアンダーコートだけを紡ぐのが一般的のようですが
手間を省き、かつ防水性と強度の高い毛糸にするため丸ごと使用

まずは少量ずつkarder(カルデル)という大きめのブラシ2本を使って
繊維の方向を整えていきます



先生がやっているのを見ると簡単そうですが
実際にやってみるとけっこう腕が疲れる…
これはわたしにはムリかも、と思いましたが
慣れてくるとだんだん力を入れずに梳けるように

何度も繰り返して滑らかな感じになったら
ブラシから外して軽く丸めて棒状にします


(ふわふわした棒状のtull)

そしてここからが本番
足踏みのペダルで車輪を一定の速度で回しつつ
両手でそっとtullを引き延ばしながら送り出して
紡いでいきます



む、むつかしい…

でも楽しい〜
家に帰ったら屋根裏を探そう!と決心

そして見つけました



屋根裏部屋ではなく本当にだたの真っ暗な我が家の屋根裏には
もういつの時代のものかわからないような古いものがごまんとあって
引っ越してきてすぐに片付けを諦めた場所なのですが

作業着に着替えてヘッドライト装着で捜索した甲斐あって
毛糸作りに必要なものは全て揃っていました

地元には羊農家さんがたくさんいるので
羊毛もカンタンに手に入ります
あとは練習あるのみ…



松の木で薪づくり

2024-06-02 11:52:53 | ノルウェー山暮らし fjellgård
今年の初夏は本当にお天気に恵まれて
外仕事がはかどります



ふだんは樺の木で作っている薪ですが
今シーズンは家の近くの開拓地の間伐の仕事があって
松の木をたくさん切っているので
それも薪にします



冬の間も葉を落とさない針葉樹の松は
枝のボリュームがすごくて
丸太を切り出した後の片付けが大変ですが
とにかくいい香り



松は良い建築資材になるので
まずは角材に加工する分を選り分けて



残りは薪の長さにカット
だいたい50cmくらい



薪にする丸太は自宅へ運んで
ある程度の量がたまったらスプリッターで割る作業を開始



割ってできた薪は
これまたどんどん運んで
ひと冬のあいだ乾燥させるための場所へ積んでいきます



今年はいつも使っている乾燥場が
もうすでに結構いっぱいになっているので
相方が急きょもう1箇所作ることに


(乾燥場の軒下はウサギのお気に入り)

どこに作るか散々もめた…いえ検討した挙句
(置ければどこでもいい相方と、家からの視界や景観も考慮したいわたし)
昔、乾燥場として使っていた場所に
高さ低めで設置することに決定



パレットで作った土台が残っていたので
比較的カンタンに設営できそうという点でも意見が一致しました



もうすぐ夕立や雷雨が増える時期が始まるので
今のうちに屋根ものせてしまいます

6月に入ってオフィシャルに夏本番のノルウェー
夜がますます明るくなる
不思議な季節です


(夜9時半の通り雨)

初夏の楽しみ

2024-05-20 11:00:28 | ノルウェー山暮らし fjellgård
一気に暖かくなりました
昼間の気温が20度を超えることも



まだ景色に雪は残っていますが
日に日に日照時間が伸びて
ひと晩じゅう周囲の山の端は明るいままです


(夜10時半の夕暮れの青空)

うちから徒歩30分くらいのところにある谷に降りると
滝つぼにはまだけっこう雪が多くて
ひんやりした空気



でも周辺には
春になると1番初めに咲く花のhvitveis(ヴィートヴァイス)が
そこいらじゅうに咲き乱れています



ウサギも絶賛衣替え中で
雪の残る山でも乾いた草の上でも
見事に景色に溶け込む絶妙な色の毛皮
毎年思うけど本当にすごいなあ



5月17日のナショナルデーは晴天に恵まれて
日光浴をしながらこの日の定番のホットドッグとアイスクリームでお祝い


(※ノルウェー人はレタスなどの野菜ははさみません)

今年の夏はルバーブの育ちも早くて
もうすでに何度か収穫して
クランブルケーキ やスープにして楽しみました



自宅とふもとを繋ぐ山道もオープンして
車で行き来できるようになったので
もうすぐヒツジ農家さんが放牧にやってきて
にぎやかな夏が始まります


白い春

2024-04-26 20:33:21 | ノルウェー山暮らし fjellgård
もう5月の足音が聞こえようかというのに
相変わらず雪が降ったりしていて
家からふもとまでの移動は依然としてATV



でも春の雪は晴れた日にはサッと溶けて
シカ達も食事がラクそうです



天気の良い日には外で薪仕事



雪がこれくらい少なくなると
木を切る作業もはかどります



ちなみに
ひと冬に使う量の薪はだいたいこれくらい



常に2〜3年分はストックしておきたいので
可能な限り薪作りに時間を充てます

そして!
今シーズンの薪作りには新戦力が!



丸太を入れると
カットとスプリットを同時にやってくれるという優れもの(らしい)

比較的新しい機械なので
思ったように働いてくれるのかドキドキです

ところで
こういう機械や重機が一般家庭にあるというのは
わたしの住む田舎のこのあたりでは珍しくなくて
小さな子供たちももれなくマシーンを複数所有しています



義父母宅のお隣に住む1年生の男の子は
芝生の境界ギリギリをパーキングエリアにしている模様
(縁石より手前は義父母の敷地)

何か考えがあるんですね、きっと…
今度会ったら聞いてみよう


気がつくともう夜の10時まで薄明るくて
職場のボードには夏休みの予定表(誰がいつ休みを取るか)が貼られていて
景色に雪は残るものの夏の気配を感じずにはいられません


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