東京砂漠脱出計画~Ut på tur, aldri sur~

2009東京砂漠を脱出して富士山麓へ
2012息子の進学で都内へ舞い戻り
2016縁あってノルウェー移住

150年前の丸太から

2017-01-09 11:31:07 | ノルウェー山暮らし fjellgård
自宅の薪ストーブは旧式の年代物です



でも生ゴミでもプラスチックでもなんでも燃やせるし
(ゴミ収集はうちまで来ないのでこれはかなり便利)
お湯もたくさん沸かせるし
(給湯タンクが小型なのに毎日お風呂に入りたいわたし用)
壁面のレリーフも可愛くて
とても気に入っているのですが



薪を作るのと運ぶのを主に担当している相方は
どうしても新しいストーブを買いたい様子

古いストーブは薪をたくさん消費するので
相方は毎日たくさんの薪を納屋から運ばないといけないからです

最新型は燃費がすごく良くて
今の半分以下の薪で足りる計算

難点は
薪以外のものを燃やしてはいけないので
下山するたびゴミを運ぶことになるのと
60cm以上の大きな薪はくべられないということ

大きい薪は長く持つので
冷えた部屋を早くあたためたいときや
夜寝る前などに便利です
(夜遅くまで燃え続けるほど朝の冷え込みを防げるため)

ちなみにうちは薪を4種類に分けて使用

着火用に皮だけをはがしたもの



小さく割った薪は最初に火をおこす時用



あとは普通サイズと



特大サイズ(65cm前後)



写真の特大サイズは割ったばかりのを相方が玄関に運んできたもの
外廊下がそれはもういい匂い

フィトンチッド?
とにかく松の香りがはじけてアロマテラピー状態です

ちなみにこの薪の元になったのは
数十年前に家を改築したときに取り除いた丸太
家は150年前に1度増築されていて
丸太はその増築部分から取ったそうなので
150年前のものということになります

当時は中古の丸太を使うことも珍しくなかったそうなので
もしかしたら200年とかそれ以上古い可能性も…

いずれにしても
150年以上も前に切り倒された木の内側に
みずみずしい香り成分がずっと閉じ込められていたなんて
なんだか不思議な気がします


(150年前に増築された部屋)

こころのふるさとDNA

2017-01-08 12:13:51 | 息子 my son
成人の日っていまは15日じゃないんですよね
ハッピーマンデー?

思いたって息子に
成人式に出るのかどうか聞いてみたら

「河口湖で出る」

との返事

おっと
思いがけない展開

息子と2人で河口湖へ引っ越したのは
かれこれ8年前

東京砂漠を出なければ!
天からの啓示にも似た思いが心を満たして
迷うことなく決行したのでした

とはいえ
当時小学6年生だった息子は当然のことながら引っ越しを渋り
あれこれと手を尽くして
最終的になんとか首を縦に振ってもらうことに成功したんだったわ…

そして3年後
今度はその息子の意向
まさかの東京都民に逆戻り

高校3年間を町田で過ごし(というかサッカーに明け暮れ)
その後大学生になって古巣の川崎市に戻った息子(引き続き筋肉系)
何かというと河口湖へ1人で遊びに行ってはいましたが
まさか成人式をあちらで出ようとはね…

母の都合で引っ越し人生を強いてしまった負い目はあるものの
3年暮らしただけの
でも富士山に見守られた小さくて優しい町が
息子にとってのこころのふるさとになってくれたらいいなー

今年は雪はどんな具合かな?
富士山によろしくね


(息子が去年送ってきた河口湖の中学校の写真)

ATVの季節

2017-01-07 22:18:56 | ノルウェー山暮らし fjellgård
雪がたくさんつもって
とうとう自宅から5km内の山道(未舗装の私道)を車で行き来できなくなりました

年内はぎりぎり
トラクターで除雪したりしてトラックを確保していましたが
元日にひときわどっさり降ったのを区切りに
山道用の車両をATV(All Terrain Vehicle)にスイッチ

町までの約45kmは夏なら車で1時間の距離ですが
私道の終点地で車とATVを乗り換えているとだいたい1時間半
道中雪かきが発生すると2時間以上かかったりします

車両を乗り換える場所は
村の外れの小さな集落の郵便ポストが設置されている小さな広場



ガレージがあるわけではないので
雪におおわれた車(またはATV)の雪をまずどかして
置いておく車両にはカバーをかけて
荷物を積み替えて着替えて…

という一連の作業を
日が暮れてからだと暗闇のなかヘッドライトだけを頼りに行います

ときどき車の後部ハッチが凍って開かなくなったり
ATVに給油したりするので
とにかく時間に余裕を見ておかないといけません

ちなみにATVは運転手席だけでなく後部席にもハンドル用ヒーターがあります
ただし今シーズンは
アクセルをレバー式(右手の親指でレバーを押し続けるのでけっこう大変)から
スロットル式(原付と同じ)に取り替えた都合で
運転席右側のヒーターが使えません

1度運転してみたのですが
3kmくらいまではまあよかったものの
最後1kmは右手指先がこごえて本当につらかった

日本から持ってきていたミニサイズのホッカイロを試してみたりしたけれど
なんと1番効果があったのは手編みの毛糸の手袋でした

手編みの手袋は新しいうちは編み目がくっきりしていますが



長い間使っていると
フエルトみたいになってきます


(相方愛用の義母作ミトン)

暖かさといい柔らかさといい撥水性といい文句無し

わたしはふだんはスキー用の防水手袋を使っていて
これもすごく役に立っているのですが



指先が凍えてきたときに手をグーにできないのが難点

今週は
気温がいったんマイナス15℃まで下がってさすがにちょっと寒かった…
でも気温が下がると空が晴れてオーロラが見えるから嬉しくもあります
なにごとも一長一短ですね

8代前の親戚

2017-01-05 12:15:03 | ノルウェー山暮らし fjellgård
相方の生まれ育った小さな村のはずれに住んでいて
仕事や学校やその他用事は
いちばん近いこれまた小さな町でほぼ全て済ませる日々の中で
地元の人の多くは相方の知人か親戚です

それにしても親戚多いよなーと常々思ってはいたのですが
親戚や友人を訪ねる機会が増えるクリスマスの時期に
義母の叔母や叔父まで訪問リストにあがってちょっとびっくり

えっ?
義母の叔母?
アナタのおばさんではなく?

ちょっと待って
うまく想像できない…
自分に置き換えてみよう
母のおばさんってことは祖母の姉妹ね、うんうん
会ったことあったっけ…?

わたしにとって身近な親戚といえば
祖父母、おじ、おば、いとこくらいまでですが
なぜかここではその範囲がひとまわりもふた回りも大きい気がします

そしていろいろと家系図について話を広げて聞いていくうちに
衝撃の事実が!

なんと義父と義母はお互い遠い親戚らしい
しかも8代前の

同じ両親を持つ兄弟姉妹から数えはじめて
同じ祖父母をもついとこは2代前、はとこは3代前…と呼ぶそうで
8代前ということは祖父母の総祖父母の総祖父母が同じってこと?
遠い、遠すぎる


(わたしに説明するための相方手書きの家系図)

ちなみに書店には地域の歴史や家系図を記した5冊セットの
地元百科事典みたいな本がありますが
1940年以降のことについては書かれていないので
8代前までは遡れません



それにしてもここいらへんの人々は
老若男女問わず昔話が大好き

お国柄なのか地域柄なのかわかりませんが
昔のことを伝えて残そうとする意識がすごく高いよなーと感心すると同時に
日本の歴史について聞かれませんようにと密かに祈ったりしています
(高校まで理系で日本史も世界史も完全に守備範囲外)

太陽のミステリー

2017-01-04 08:30:12 | ノルウェー山暮らし fjellgård
新年あけましておめでとうございます

今年もつつがなく
健康で安全に過ごせますようにと
わたしの代わりに初詣のお参りとおみくじを
実家の母に頼みました

もちろん
世界中のどこにいてもお祈りはできるのですが
やっぱりお正月は神社でないとしっくりこない気が…

12月は雪がたっぷり降ったので
ため息が出るほど綺麗で静けさに満ちた白銀のお正月


(綺麗さの10分の1も伝わらない写真)

ただし
初日の出は拝めません

11月半ばを最後に1月末まで
太陽は南の谷より下を通るのでしばしお別れ

でもそのせいか
お日さまのありがたみをしみじみかみしめることができます

冬至を過ぎてそろそろ2週間
いつ太陽出てくるんだっけ?と相方にたずねると

「1月28日の11時45分頃」

と妙に細かい回答

加えてかねてより義父とともに不思議に思っているという
太陽の謎についても熱く語られてしまいました

「11月14日に太陽が最後の数分だけ見える時間と
1月28日に太陽が再び姿を現す時間が18分違うんだよ
谷間の全く同じ場所なのにおかしい」

え、えーと
わたしは天文に詳しくないけどそれが何か?
自転とか公転とか軌道とか閏年とか何か理由があるんじゃないの?
それにともかく毎年ちゃんと戻ってきてくれるんだから
まあまあいいじゃない

「でも謎だよ、説明がつかない」

ややオタクの素質のある(頑固な)相方

この18分のミステリーを
英語で解説してくれる方いましたらご一報ください
お待ちしています

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