国立昭和記念公園でセツブンソウが開花しているとのことなので、今日は東京薬科大学薬用植物園へ出かけました。しかし、花はナニワズが咲いているだけであとはセツブンソウはもちろんオーレンもスミレも咲いていませんでした。
ナニワズ(難波津):ジンチョウゲ科・属の落葉小低木で雌雄異株。落葉といっても冬ではなく夏に落葉し冬は葉が付いています。オニシバリの亜種とされることもあります。花期は4~5月で花は黄色、果実は液果で8~9月に赤橙色に熟します。
ムクロジの大木に果実が付いていました。ムクロジ(無患子)はムクロジ科・属の落葉高木で有毒植物。花期は6月頃で果実は10~11月に黄色く熟します。
あとは見かけた冬芽を挙げておきます。
平山城址公園で枯葉を付けたヤマコウバシが2本ありました。ヤマコウバシ(山香ばし)はクスノキ科クロモジ属の落葉低木で雌雄別株だが雌株しかない。葉を揉むと芳香があるというし、木を折ると生姜の匂いがするという。花期は3~4月で果実は10~11月に黒く熟す。冬芽は鱗芽で葉痕は半円形。維管束痕は多数。この冬芽の中には花と葉の両方が入っている混芽。クロモジ属ではヤマコウバシだけが混芽です。
あとは薬用植物園で見た冬芽です。
ネジキ(螺子木):ツツジ科ネジキ属の低木~小高木。花期は5~7月で果実は9~10月に熟す。白い花が下向きに多数咲き、果実は上向きに付く。冬芽は鱗芽で芽鱗は2個。葉痕は半円形で維管束痕は1個。三大美芽の1つといわれる。
ナツハゼ(夏櫨):ツツジ科スノキ属の落葉低木で花期は5~6月、果実は8~10月に黒く熟す。冬芽は鱗芽で芽鱗は6~8個。葉痕は三日月型ですがこの写真では見えません。
ザイフリボク(采振木):バラ科ザイフリボク属の落葉小高木で花期は4~5月、果実は9~10月に紫~黒紫色に熟す。冬芽は披針形の鱗芽で芽鱗は5~9個。赤色~紅紫色で光沢があり綺麗。三大美芽の1つといわれる。ただし、この写真は望遠で撮影したものを拡大しているのでピンボケです。ご容赦ください。
ここで、ご参考に三大美芽といわれる最後の冬芽はコクサギです。
キハダ(黄肌):ミカン科キハダ属の落葉高木で花期は5~7月、果実は9~10月に黒く熟す。名前は内樹皮が黄色のため。冬芽は葉柄内芽で葉が落ちると冬芽が現れる。従って葉痕は馬蹄形で冬芽を囲み、維管束痕は3グループ。鼻の大きなピエロのように見えますか?
エンコウカエデ(猿猴楓):ムクロジ科カエデ属の落葉高木で花期は4~5月。冬芽は鱗芽。
ムシカリ(虫狩、別名:オオカメノキ):スイカズラ科ムシカリ属の落葉小高木で花期は4~6月、果実は9~10月に赤~黒色に熟す。冬芽は芽鱗が早落性なので普通は裸芽になる。柄を持った幼い葉が向かい合い、その間に花芽が付く。葉痕は半円形で維管束痕は3個。冬芽には種々な形があって面白いので4個挙げておきました。
間に花芽がない
間に花芽がある。
葉芽の一つで左側の芽鱗が落ちていないように見える。その傍に付いている小さなものは何か不明。下に葉痕が見えます。
3個とも葉芽に見えます。
平山城址公園にいたカシラダカです。ホオジロに似ているが仲間の冬鳥です。久し振りで見ました。数羽で食事中でした。
帰り道、公園で見たモミジバスズカケノキの冬芽です。冬芽は葉柄内芽で葉柄が落ちた後に冬芽が現れる。従って、葉痕はほぼ円形で冬芽を囲んでいる。
以上