因みに我が家では「妻」の意見が出たときは「私」が引っ込みます・・・・、
関係ないか・・・・、
今回は極性の話です
振動板が前に出ようが、後ろに下がろうが音には関係ないよ!
と言われる方は、今回のブログはパスして下さい
同じ信号入れてドライバーと、ウーハーが逆方向に動いたら上手く鳴らないよ!
と、思われる方々ご一緒に考えてみましょう
まずはランシングが残した名器ALTEC604を改めて眺めてみます
パット見てまず思うのは、
(なんて小っちゃいマグネットなんだ・・・・・、)
なんてこと、思っても口に出してはいけませんよ、
熱狂的なファンがいらっしゃいますから
それにこの画期的な構造の為には、仕方ないことですから
白黒でよくわからないので、ユニットを上向きにして天才画家が絵にしてみました
こんな感じですよね~
それぞれの低域高域ユニットの黒い部分がマグネットで
その磁極がポールピースを伝いうまい具合に磁場を作っているのがわかりますよね
先日も書きましたがJBLをだけは訳あって逆ですが、
WEもそれを引き継いだALTECも全ての日本製も
内側のマグネットがN極で外側がS極です
その間にボイスコイルが入ります
注、 S極、N極どちらが内側でも音質は同じですが
WEが決めたルールです
二つのユニットの極性が分かり易くするために
604のウーハーと、ドライバーを切り離して
ドライバーユニットを逆さまにして
これでマグネットの磁極は同じ向きになりました
次に信号ですが、
WE・初期ALTECでは端子の表示は+ーや赤黒では無く
L1・L2の表示となっています
これもWEの決めた決まり事のようですが
L1に(+)の信号が入った場合は、
コイルは磁界の外側に押し出される、決まりだそうです
ウーハーはコイルに振動板が付いていますので
L1に+信号が入ると、コイルが磁界から押し出され振動板は
ユニットの前側に出ることになります、
聴き手から見て前に動きます
上記の通りマグネットの向きを合わせてみるとよくわかりますが
同じ信号を入れた場合、高域側の振動板は聞き手側から見て
後ろに下がります
※詳しくは
森本 雅記様著書の サウンド与太噺 極性の問題の項目をお読みください
ご本人様ご承諾のうえ、極性の項目の原文を記載いたしました
ウェスタン・エレクトリックの時代には、コンプレッション・ドライバの端子は<L1,L2>と表示されていました。
<端子L1>はマグネット内部で一番遠いボイスコイルの巻端に行っていました。
しかし<端子L2>はマグネット外側のボイスコイルの最終巻端に行っていました。
そして<L1>に<+電圧>かけた場合には、ボイスコイルをギャップの外側に押し出しマグネットから遠ざける方向に向かわせました。
ペーパーコーンである低域ドライバでは、マグネットとギャップはコーン紙の後ろ側にあります。
ボイスコイルをマグネットの外側に押すことによって、圧縮波を作りながらスピーカ・エンクロージャの前にいる聞き手の方向にそれを押し出します。
高域を再生するコンプレッション・ドライバでは、アルミニウム製のドーム型ダイアフラムはマグネットの後ろにあり、音は実際にマグネット内部の穴を通って動いています。
これらのドライバのマグネットの外側の方向にボイスコイルを押すと、希薄波を作りながらホーンの前にいる聞き手から離れる方向に動きます。
もっと古い時代の高域そして低域のドライバの<L1>と<L2>における電気的極性は、それ故同じ<運動極性>を作りますが、聞き手の位置において逆の音響特性を作ることになるでしょう。
それをどのように解釈をして使うかは<L1,L2>とマークされている端子を持つコンポーネントを使用している全ての人々によって選択されるべきでしょう。
アルテック・ランシングはウェスタン・エレクトリックからこの配列を受け継ぎ、その考え方を変え始めたのは1960年代の後半になってからでした。
その時点ではアルテック・ランシングは一つの端子を赤にマーキングし始めました。それは赤い端子に<+電圧>をかけると聞き手の方向に圧縮波を常に作り出すようにしたことです。この変換が進む過渡期の数年間は端子を赤と黒に色づけするのと同時に<L1、L2>とマークが打たれていました。
今日このシステムにおけるアルテック・ランシングの任務は、サウンド・リンフォースメントで使用されるコンポーネントの仕様書のためにAES(Audio Engineering Society)の新基準をまとめることです。
AES RECOMMENDED PRACTICEの項目<2.1.5(高域ドライバ用)>と項目<4.1.5(低域ドライバ用)>では次のように定義されています。
電気的端子、色づけによる分類、機器の極性の表記。
標準の実行にあたっては、端子は赤と黒にし、赤端子に<+電圧>をかけるときその外側に正方向の圧力を発生するようにすること。
私達はオーディオシステムの極性をあまり重要でないと考えてきました。
スピーカシステムが同じ適切な音響極性となっていればよいのではないかと考えていたのです。
しかし今日全てのスピーカの極性を反転することでシステムの聴感を変えるという、全く違った高度な判別力のある聞き方でサウンドを評価するようになってきました。
極性を変えると瞬時にサウンドが変化したことがわかりますが、その評価は漠然としており言葉で説明することはできません。
多くの聞き手は一つの極性を他に転換することによる強烈な印象を言葉で表すことでしょう。_何故そうなるのでしょうか?自然界では多くの衝撃的なサウンドが圧縮波なのです。鉄砲の発射音、シンバルの叩き音、その他。
長く続いている話では、付加的子音<t,p,b>と擦過子音<f,s>は、唇と舌を通って吐き出す空気によって作り出されます。
耳を通過する全てのサウンドは空気の瞬間的な希薄化圧縮のどちらかを聞いているということで、後者の自然さを好むことが多いのです。
長い時間にわたって高度な聞き方をするスピーカの使用者は、全体のシステムで極性を反転して聞くテストが有効であることに気づくことでしょう。
なるほど~いつもながら勉強になる「与太噺」です
快く記載承認を頂きありがとうございました
元の形に戻します、
上記の説によればL1に(+)信号を入れた場合は604の低域・高域のユニットは前後逆に動くことになります。
それでいい!
そのためにわざわざ振動板の位置をズラシテ設計してあるのだ
と言われる方も当然いらっしゃると思います
信号が入った瞬間前後逆に動いても乱れるのはクロス付近の周波数のみだが
一般の604は1.5キロクロス、タイムアライメントで考えると22.6㎝振動板位置がずれていれば問題ないのでしょうか?
確かに低域は前側、高域は後ろ側で離れてはいますが、22.6㎝も離れているのだろうか?
604ではそうだけど、あれは同軸型で特殊なユニットだから、とお考えのあなた
違いますよね、全てのドライバーはこの802と同様の構造です、
もちろんWE594Aや288も同じ構造ですから
L1に(+)を入れれば振動板は引っ込みます
でも、WE555は前に出ます
同様に
WE597Aツイーターも前に出ます
なるほど基本ルールがわかれば納得
古いユニットのALTECや・WEのL1・L2は理解できました
だがちょっと気になるのは森本氏の与太噺の中で1960年後半の赤・黒端子に変わって
赤が(L1)で+を繋ぐように記載されているが
その後で
「標準の実行にあたっては、端子は赤と黒にし、赤端子に<+電圧>をかけるときその外側に正方向の圧力を発生するようにすること。」
外側とはどういう意味なのだろう?・・・・・・
ユニットの外側とも思える文面だが
でも実際にALTEC288-16Gをテストしてみると、
赤に+の信号を入れるとユニット出口では空気は引っ込みます
つまり聞き手側から見ると振動板は後ろに下がります
これは世間一般でいう逆位相ですね
低域のALTEC515Bの赤、
515 BのL1に(+)の信号を入れると振動板は前に出ます
A5やA7を使っていてお気づきの方はやっていますが、
振動板位置を合わせたら
極性は上下逆に
まあ森本さんの書にも、「極性を反転して聴くテストが有効である」と書かれているとおりですね、流石!
信号の(+)・(-)とアライメントを合わせ、音像を合わせるのは大変ですね
ですが我が励磁は更に大変、コイルの電極を変えると振動板は、更に逆に動くのです
信号で逆にしたほうが良いのか
電磁石の極性を逆にして合わせたほうが良いのか・・・・・・、
相変わらず、バカなことをやってる思ってるでしょうが、
良いんです、これぞオーディオマニアの王道
いまは、我がシステムはかなりのハイレベルなサウンドを奏でています
現時点の我がシステムは、
物理的に振動板位置タイムアライメントは各ユニット全て同じ距離です
信号はウーハーもドライバーもツイーターも位相極性は同じです
ただ288のコイルは・・・・・・、
先日バッテリーからタンガーに変えたときにプラスとマイナスを間違えてた様です
逆になっています
何時もの位相調整はネットワークの入り口で変えていたのですが、
それをしなくてもタンガーは凄い信号極性まで変えてしまうほどの音楽性を持っている
と、勘違いしてしまいましたが、電磁石の極性が逆だったんですね、同じことだけど
でも、実はこれだけは譲れない作業なんです、
安易にデジタルチャンデバを入れれば解消なんて言う人もいますが
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・、
どうせだから言っちゃいますが、
デジタルチャンデバで調整された音で感動的な再生音を聞いたことは
(私は無いんです)だから、自分を信じて距離と位相を根性で突き詰めてみせます
一歩進んで三歩下がり時には転げ落ちますが、確実に進んできました
栗〇さん
もうチェロの様なバイオリンだとか言わせませんよ、
あれ?コントラバスのようなバイオリンて言われたんだっけな?
まあいい、どうせ口うるさい人しか聴きに来ない我がシステム
見てろよ~