80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

YAWARA!/浦沢直樹・小学館/東宝&バタアシ金魚/望月峯太郎・講談社/日本ビクター

2012-03-21 12:24:07 | 映画・DVD・CD

 YAWARA!は、ビッグコミックスピリッツ誌に1986年から1993年まで連載されていた漫画作品。原作者は、浦沢直樹氏。こちらは、浅香唯さん主演で1989年に劇場公開された映画版。


 原作のYAWARA!は、89年よりTVアニメ化もされるなど、当時大変な人気を誇っていました。劇場版の主演である浅香唯さんの方も、86年にTV・スケバン刑事III 少女忍法帖伝奇でブレイクした後、この映画の前年88年には映画・スケバン刑事 風間三姉妹の逆襲に主演するなど、人気がピークを迎えた頃だったと思います。共演は、これも人気絶頂期の阿部寛さん。


 人気格闘技漫画の映画化ということで、前田日明さん、高田延彦さん、山下泰裕さん、山口香さん、ラッシュワンさん(ロス五輪で山下さんと金を争った)など、本物の格闘家が出演しています。当時、冬物語と同時上映で劇場に見に行った覚えがあります。ドリフの仲本工事さんも出演しており、全員集合が終わってしばらく経っていましたので、それがなぜか印象に残っています。


 当時スピリッツ誌を読んでましたので、原作の漫画も読んでいました。この映画、どれくらいヒットしたのかわかりませんが、内容はともかく浅香唯さんは原作のイメージにぴったり合っていて良いと思います。
 

 同じく格闘技漫画の映画化には、コータローまかりとおる(84)などがありました。主演は黒崎輝さん。JAC(ジャパンアクションクラブ)が協力しており、真田広之さん、サニー千葉さん、大葉健二さん(ギャバン)と、そうそうたる顔ぶれ。


 バタアシ金魚は、週刊ヤングマガジン誌で連載されていた、望月峯太郎氏原作の漫画作品。こちらは、1990年に高岡早紀さん主演で映画化された劇場版。


 高校生であるヒロイン・ソノコと、ソノコのことが好きで好きで仕方が無いカオルの交流を描いた、高校の水泳部を舞台とした青春映画です。カオル役には、筒井道隆さん。若き日の東幹久さん、浅野忠信さんも出演しています。他には伊武雅刀さん、漫画家のいしかわじゅんさんなど。


 この映画は、プールの青さ、空の青さなど、とにかく青を強調した映像になっています。このくらいの年齢は、光を感じる受容体が敏感なのか、とにかく空の色などをまぶしいと感じていたような気がしますが、その青さをそのまま映像の中に定着したかのような作品です。


 こちらは原作の漫画の方は、ほとんど読んだことがありませんでした。映画の方は、かなり評価の高い作品で、個人的にもこの時期の邦画では、もっともよくできた青春映画だったと思います。



参考:Wiki YAWARA!、浅香唯さん、バタアシ金魚、高岡早紀さんの項

冬物語/原秀則・小学館&曖・昧・Me(あい・まい・みい)・東宝

2012-03-21 02:37:48 | 映画・DVD・CD

 冬物語は、1987年から1990年までヤングサンデー誌に連載された原秀則氏原作の漫画作品。こちらは、1989年に劇場公開された映画版。


 物語は、主人公・森川光が受験した全ての私大を不合格となり、浪人生になるところより始まります。予備校の受付で前列に居た雨宮しおりに一目惚れをして、彼女と同じ東大専科コース選択を決めることに。そこにもうひとりのヒロイン、倉橋 奈緒子も絡んできて…ということで、予備校生の青春を描いた浪人生の物語です。この頃は、80年~90年代のラブコメ全盛期にあたり、特に少年サンデー誌ではタッチやうる星やつら、ビックコミック誌ではめぞん一刻が連載されて人気を博していました。高校生活や大学生の青春を描いたものは、多かったと思いますが、特に予備校生にスポットを当てた作品(ラブコメ)は、まだ珍しかったと思います。


 主演は、森川光に山本陽一さん、雨宮しおりに水野真紀さん、倉橋奈緒子に宮崎萬純さん。予備校生という限定された期間の中で、それでもやっぱり学生生活はあるということを描いていて、ある種の硬質な透明感が秀逸な作品でした。


 主演の山本陽一さんは、この頃よく青春ものの映画やドラマに出演していました。こちらは、菊池桃子さんのデビュー作、パンツの穴。


 同時上映は、スピリッツ誌に連載されていたYAWARA!。浅香唯さんの主演。同じくスピリッツに連載されていた、ツルモク独身寮も同じ時期に映画化されていました。


 曖・昧・Me(あい・まい・みい)は、1990年公開の裕木奈江さん主演の青春映画。森尾由美さんや、坂口良子さん、尾身としのりさん、WINKなどが出演。なにか違う種類の作品にも見えますが、この頃の裕木奈江さんは、本当にかわいかったんですね。この後、人気が出すぎてバッシング騒動に巻き込まれてしまいました。


 設定は高校生ですが、福岡の予備校が舞台になっています。福岡には、かって若者の集まる親不孝通りという名の通りがあって、舞台となった予備校を含めた幾つかの予備校が通りの終点にある事から、その名が付いたそうです。今ではイメージの問題から、通りの名も違う名前に改められ、この予備校も医療福祉系の学校へと変わっているようです。少子化や大学全入時代となって、大手以外の予備校も難しくなっているのでしょうね。医療福祉系の学校ということにも、また時代を感じます。


 物語の方は、やるせなくてどこかだるい、バブル期独特の浮遊感に包まれたような青春を描いています。この2作品、傑作とは言い難いですが、あの頃のどこか浮かれていて、どこかけだるかった年代の一部を鮮やかに切り取っている様に思います。



参考:Wiki 冬物語、山本陽一さん、裕木奈江さんの項

ゲームブック・恐怖の神殿/イアン・リビングストン・社会思想社

2012-03-20 14:16:48 | ゲームブック

 恐怖の神殿は、ファイティングファンタジー13番目の作品。著者はイアン・リビングストンで、日本では1987年に社会思想社より発売されました。


 若きマルボルダスの暗きねじくれた力は、今や絶頂に達しようとしていた。そだて親のエルフらは、砂漠のどこかに隠された都市ヴァトスに秘められてきた竜の飾りを探し出すよう命じた。この5つの竜飾りを手にした時、マルボスダスのアランハ制覇が成し遂げられる・・・というもので、主人公は魔術師ヤズトロモより依頼を受け、どくろ砂漠にある失われた都市ヴァニスに向かうことになります。第12作目フリーウェイの戦士に続いてのリビングストン作品で、第9作の雪の女王以降、久々のタイタンを舞台としたのファンタジー作品です。


 リビングストンのタイタンものということで、ストーンブリッジの町に立ち寄った主人公は、ダークウッドの森(運命の森)で魔術師ヤズトロモの教えを乞い、彼の助けを借りて、南のどくろ砂漠を目指します。まずヤズトロモの塔にて、(バルサスの要塞/S・ジャクソンのように)あらかじめ10の魔法より4つを選択して習います。その後は、ポート・ブラックサンド(盗賊都市)に立ち寄って船を使う選択肢があったり、船の沈没に巻き込まれたり、砂漠の大砂蛇と戦う展開などもあります。ちょうど時期的に映画デューン・砂の惑星が公開された頃でしたので、この頃の砂漠ものといえばサンドワームがお約束でした。ハイドライド2にも砂漠に隠された都市があり、そこでも登場していました。前半は砂漠での冒険、後半は失われた都ヴァトスでの竜の飾り探索へと移ります。


 この作品の一番の特徴といえるのが、ヴァトスに到着と同時に現れる死の使者の存在。これは、主人公に先回りしてD・E・A・T・Hの5文字をあちらこちらに隠しており、それを見つけると呪いがかけられて、5文字全てを見つけたときに死が訪れるというもの。竜の飾りを見つけるためには、あちこち探さねばならず、必然的にD・E・A・T・Hの文字を発見する可能性も高まるというトラップでした。またヴァトスには巫女リーシャという女性の支配者もいて、マルボルダスだけではなく、こちらも相手をせねばなりません。このように、細かな仕掛けや様々な冒険がぎっしりと詰め込まれた作品になっています。


 タイタンが舞台のファンタジーものなのですが、砂漠が舞台ということもあって、どこかオリエンタルなムードも漂っています。衛兵は上半身裸に半月刀のアラビアンないで立ちだったり、巫女リーシャは骸骨兵士に守られていて、ストップモーションの巨匠ハリーハウゼンの世界や、レイダースの街中での立ち回りシーンなどをどことなく連想させます。最後は、マルボルダスとの対決になるのですが、彼は部屋の床に空いた穴より下からせりで登場してきます。イラストも地味なおっさんみたいで、若い才能や野心に満ち溢れた悪役を想像していると、肩透かしをくらいます。シリーズ中もっともかっこわるいラスボスかもしれません。


 これは4~5年前に古本で購入したもので、当時の持ち主の冒険記録が挟まってました。FCの復活の呪文とかバックアップもそうですが、これらは一種のタイムカプセルみたいなものと言えるのかも。


 個人的には、前作のフリーウェイの戦士や、サムライの剣、迷宮探索競技、サイボーグを倒せ、ロボットコマンドウなどは遊んでいるのですが、これは当時の印象は薄い作品です。この位の時期になると、オーソドックスなファンタジーものにはそろそろ飽きてきていた時期だったのかもしれませんね。


インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国・LUCASFILM/Paramount Pictures

2012-03-18 12:25:26 | 映画・DVD・CD

 インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)は、2008年公開のインディジョーンズシリーズの劇場用4作目。前作最後の聖戦より、実に19年ぶりとなる作品。


 物語は、現実と同じく前作より19年後の第二次世界大戦後が舞台。敵役も前作までのナチスより、冷戦時代の旧ソ連になっています。今回のお宝は、クリスタル・スカルと呼ばれる謎のクリスタル製の骸骨。舞台は、アメリカ合衆国より南米ペルーの奥地へ向かいます。ハリソン・フォードに加えて、一作目レイダースに登場したヒロイン役のカレン・アレン、息子役のシャイア・ラブーフ等が出演しています。19年ぶりの新作とあってハリソン・フォードも60代になっており、3部作時の切れはありませんが、果敢にアクションシーンをこなしています。


 物語の方は、冷蔵庫に入って核実験を避ける描写があったり、○○○が出て来たり、元々荒唐無稽なシリーズだったのでしょうが、やりすぎでリアリティに欠けるという気も。前3部作では、CGも(ほとんど)無い関係でスタントや合成・ミニチュアなど、どのように撮影したのか特撮の精巧さに引かれる部分もありましたが、CG全盛となって映像に驚く事も少なくなってしまいました。現実のハリソンは、スターウォーズ、インディ・ジョーンズ、ブレードランナー以降、演技派として活躍しているのはわかっているのですが、インディは作品の中で止まったままですから、年齢を経たインディ・ジョーンズにも違和感は残りました。ただレイダースマーチが流れると当時がよみがえり、製作してくれただけでも良かったという気になりました。


 映画公開時に発売されていたハズブロ社製のフィギュア。最後の聖戦バージョン。


 クリスタル・スカルの王国バージョンのインディ。


 若き日のインディ。ちょっと蝶野似。トレードマークのジャケットと帽子着用。


 クリスタル・スカルの王国版。ちゃんと年齢が経過していて芸コマ。おまけに似てます。


 前三部作のVHS版。レンタルビデオ店などでよく借りました。こちらの方が、馴染み深いかも。


 前三部作の頃に影響されて登場してきた冒険もの。マイケル・ダグラスのロマンシングストーン、子供版インディ・ジョーンズの趣もあったグーニーズ。


 ゲームでも冒険ものが沢山でていました。スペランカー、チャレンジャー、アトランティスの謎、Aztec(海外PCもの)、アーケードではミステリアス・ストーンズ・Drキックの冒険(データーイースト)など。ATARIよりそのまま魔球の伝説を題材にしたアーケードも出ていました。中でも一番印象に残っているのが、Activision社のPITFALLシリーズ。日本では、セガによるアレンジ版がアーケード、SG-1000用、FC版がポニカより発売されていました。


 ということで、映像作品の中で止まっていた時間が動き出したかのような、不思議な感覚にさせてくれる作品でした。この後も続編が作られるという話もあったのですが、ハリソン・フォードももう69歳とのことですから、やはり製作してくれて良かったのだと思います。

参考:Wiki インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国、ハリソン・フォードの項、International Arcade Museum

太陽の神殿 アステカⅡ・東京書籍/日本ファルコム

2012-03-18 04:35:14 | レトロゲームReview

 
 太陽の神殿 アステカII(TEMPLO DEL SOL ASTEKA II)は、日本ファルコムより1986年に発売されたアドベンチャーゲーム。オリジナルはPCゲームで、こちらは東京書籍より88年に発売されたFC版の太陽の神殿。


 太陽の神殿 アステカIIと副題が付いている様に、同社から出ていたAVGアステカの続編になります。続編とはいっても、前作は一枚絵と文字探しの(当時のオーソドックスな)いわゆるアドベンチャーゲームで、アステカ文明を題材にしていました。こちらは、がらりと変わってフィールドを移動して、アイコンにてコマンド入力をするタイプのAVGになっています。題材も古代マヤ文明になっており、メキシコの古代遺跡チチェン・イッツァが舞台となっています。当時の売りとしては、綺麗なグラフィックスと15×15=255面の広大なマップ、チチェン・イッツァ遺跡の配置が再現されている点などだったと思います。写真は、JICC出版局のアドベンチャーノベル版・アステカ。


 FC版は、対象年齢層を考慮してかイラストもほのぼのした感じ。それにしても渋い。


 主人公やアシスタントなどの設定が新たに加えられています。これは、オリジナル版がハマリなどが生じる難しいゲームだったため、説明役が加えられた模様。マップも8×8=16面と縮小されています。一番の大きな変更点は、行く手を阻む悪霊たちが登場して、RPG風の戦闘場面が付け加えられている点。この辺は、88年という時代や対象年齢を考えれば仕方ない変更かと。


 チチェン・イッツァ遺跡のマップ付き。ゲーム内では、ある程度変更が加えれらているとの断り書きがあります。


 FCにしては、落ち着いていて大人な感じもします。悪くない雰囲気です。


 このゲーム遺跡内を探索してアイテムを収集し、それを組み合わせるなどして謎を解いていくのですが、時間の概念があったり、アイテムを組み合わせる順番、物などを動かす順番を間違うと、解けなくなってしまう難解なゲームとしても有名でした。しかもハマっているかどうか、わからないというオマケ付き。FC版やSS版では、ハマっているかどうかわかるように変更されているようです。この当時のゲームは、すぐに終わってしまうのを避けるためか(値段分遊ばせるためか)、難解なものが多かったです。プレイヤーの方も、その難解さを歓迎していた部分もあったような気もします。チャレンジ!!パソコンアドベンチャー・ゲーム(アステカ)、チャレンジ!!パソコンAVG&RPGⅡ(太陽の神殿)等を見ながら、遊んでいましたね。


 SS版はファルコムクラシックス2に収録(写真はファルコムクラシックス1)。これを書くにあたって古代マヤ文明や遺跡について調べてみたのですが、太陽の神殿は同じくメキシコにあるマヤ文明のパレンケ遺跡の方にあるみたいです。また関係は無いでしょうが、ペルーのマチュ・ピチュ遺跡(インカ帝国)の太陽の神殿が有名なようです。前作アステカはアステカ文明ですから、ここらへんの関係はどうなっているのでしょうか。遺跡から遺跡へと渡り歩く、インディ・ジョーンズみたいな冒険ものをイメージして作られていたのかも。※こちらに解説がありました。遺跡や古代文明というものは、なにかロマンがありますね。


 ということで日本ファルコムの太陽の神殿でした。当時の思い出としては、友達の家のPC-88版にちょこっと触れさせてもらった程度でした。人の家で時間のかかるAVGを解くわけにもいきませんでしたし、今から遊ぶのもちょっと厳しいかな。無尽蔵に時間があると思われたあの頃でなければ、とても遊べないゲームだったのかもしれませんね。



参考:Wiki 太陽の神殿 アステカⅡ、マヤ文明、チチェン・イッツア、パレンケ、テオティワカン(太陽のピラミッドがある)、マチュ・ピチュの項、無限∞空間