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80年代Cafe

80年代を中心に、70年代後半~90年代位の懐かしいもの置いてます。
あなたにとって80年代はどんな時代でしたか。

こんにちはマイコン・チャレンジAVG&RPG・よいパソコン悪いパソコン

2015-02-11 14:45:33 | 書籍・漫画

 こんにちはマイコン、チャレンジAVG&RPG、よいパソコン、悪いパソコンは、80年代の8ビットPC関連の書籍です。それぞれ漫画による入門書、PCゲームの解説・攻略本、8ビットPCのバイヤーズガイド。当時はPCのことを、マイコン(マイクロ・コンピュータの略、あるいはマイ・コンピュータの意味)とよぶこともあった。


 こんにちはマイコンは、小学館より83年に発売された漫画による入門書です。当時ゲームセンターあらしで一斉を風靡していたすがやみつる氏の手によるもので、NECのPC-6001を教材に、わかりやすくパソコンの仕組みや、プログラムの考え方を解説していました。続編のこんにちはマイコン2・プログラム入門では、もう一歩踏み込んでベーシックによるプログラム作成を解説しています。若き日の遠藤雅伸氏も登場して、ゲーム作りのアイデアの出し方や、ゲーム作成の過程などの紹介もあります。ほかに、当時のPCの統一規格・MSX対応のこんにちはマイコン・MSX対応版もありました。現在プロとして活動されている方の中にも、これを読んでプログラマーの道に入った人が結構いらっしゃるようで、多大な影響を与えた一冊といえそうです。2002年にマイコン電児ランとあわせて、ゲームセンターあらし対マイコン電児ラン+こんにちはマイコン完全版として復刻されました。→すがや氏のサイト内のこんにちはマイコンの紹介記事


 あらしとさとるのかけあいによってマイコンとは何かについて紹介していく。ファミコンがまだ出ていないか、出始めの83~84年頃というのは、ビデオゲームといえばアーケードゲームをさしており、それが家庭でも遊べたり、自分でもプログラムを組んでゲームが作れるというのは、当時の子供にとっては画期的なことだった。


 アクションゲームだけではなく、当時のアメリカからやってきたばかりの新しいゲーム、アドベンチャーゲームなどについても紹介していある。これらは、当初はPCでしか遊べないものだった。


 プログラムの作り方が解説してあり、巻末には簡単なプログラム集が付いてくる。復刻されたMSXマガジンでも題材に取り上げられていたテニスゲームなど。また、ゲームメーカーに取材に行ってゲーム製作の過程なども紹介されており、若き日の遠藤雅伸氏が漫画内に登場している。



 チャレンジAVG&RPGは、84年より電波新聞社のマイコンBASICマガジン誌に連載されていた、チャレンジアドベンチャー、ロールプレイングゲームのコーナーを書籍としてまとめたものです。著者は、連載開始当時まだ大学の学生だった山下章氏。いわゆる攻略本や、解説本のはしりですが、これは答えそのものがずばり書いてあるわけでなく、ゲームの世界を紹介してゆく中にヒントがちりばめられている形になっています。ゲームに詰まった時に読むだけでなく、ゲーム紹介記事として読んでも非常によくできた楽しいものでした。当時はPCが高価で、まだPCゲームの敷居も高い頃でしたので、読むことによって遊んだような気になっていました。これ以降、大量の攻略本がだされましたが、これを超えたものは、いまだに存在していない気がします。80年代当時の8ビットPCゲームを語る場合には、欠かせないものの一つだと思います。マイコンBASICマガジンは、2003年にその歴史に幕を下ろしましたが、こちらは2003年に復刻されました。


 最初のチャレアベは、アドベンチャーゲームの攻略(ヒント集)から始まった。ずばり答えを書くのではなく、ゲームの展開にあわせてヒントをほのめかすという作り。後にたくさん出版された攻略本と比べても、読み物としてもずば抜けて面白かった。これを超えた攻略本やゲーム紹介記事は見たことがない。


 当時のPCでは、表現能力に限界があったので、このようなイラストも加味して、想像力をかきたててくれる。また、時代の流れにあわせてRPGの攻略も扱うようになり、後期になると掲載されるゲームの幅が広くなっていった。


 豊富な写真でアイテムやマップなどが紹介されている。PCを持っていなくても、読むだけでプレイした気になれた。


 このような全体マップなどを掲載したのも、この本が最初ではないかと思う。


 巻末には読み物が付いていて、これはT&EソフトのハイドライドⅡの製作過程をリポートしたもの。若き日の内藤時浩氏が記事を寄稿している。ハイドライドⅡの製作チームは、たった4人という人員で半年ほどの期間で作られていた。ハイドライドⅠにいたっては、プログラムからキャラクターから音楽まで、すべて内藤氏が一人で製作していた。アパートの一室で作られていたゲームなどもあって、まるで大学のサークルののり。また、ゲーム製作者側も10代、20代の若者と、ユーザーとの年齢も近いものだった。ゲームがもっとも幸福だったのは、この時期だったのかも。


 今となっては、これほどまでに詳細に当時のPCゲームを扱った書籍はないため、プレミア価格で売られています。80年代~90年代にかけて何度か復刻され、2003年には復刊ドットコムの企画で復刻されたのですが、それらもすでにプレミア価格となっている。なぜか、このチャレンジAVG&RPGⅢだけは、現在でもアマゾンで新品が定価にて手に入ります。収録されている本数が少ないということ、中でもウィザードリィの攻略が大きなウエイトを占めているということがあるのかもしれません。


 とりあえず、このシリーズが欲しい場合には、まずチャレンジAVG&RPGⅢから入手するというのも、ひとつの手かもしれませんね。


 よいパソコン、悪いパソコンは、80年代のPCを機種毎に採点して紹介したバイヤーズガイド。発行は、JICC出版局。~年度版という形で改訂版が、毎年発行されていました。間違いだらけの車選びとか、よい大学、悪い大学のような書籍のPC版と考えてよいかと思います。現在ではどんなPCを選んでもそれほど問題は生じませんが、80年代のPCはメーカー、機種毎に仕様がまちまちで、互換性がありませんでした。そのため誤った機種を買ってしまうと、動作するソフトがほとんどないという悲劇が起こりました。そのためこのような書籍が、必要とされたのでしょう。当時の本屋ではよく見かけましたので、なかなかのヒットシリーズだったと思います。記事も(買わないほうがよいとか、お勧めできないなど)、メーカーに遠慮すること無くかなり辛辣に書かれています。これもバイヤーズガイドとしてではなく、(口プロレスをするための)機種毎の知識を得るためのカタログとして読んでいました。これの復刻版はさすがにありませんが、ブックオフの100円コーナーなどを探せば見つかるかもしれません。


 当時憧れだったシャープのX1。最初に機種の概要、性能が書かれ、いざ使ってみるとという項目で実際のレビューがされる。結論は、メーカーからするとかなり辛口の評価で、これがこの本の売りだった。また、この85年頃になるとMSXがNEC、富士通、シャープのPCと並んで大きな勢力となってきていたので、ワンコーナー設けて解説してある。


 このような感じで、凡庸な機種だとか、買うべきではないとか、かなりはっきりと書かれている。


 なぜかというと、まだこの時期でもこれだけ多数のメーカーから、数多くの機種が発売されていて、買う機種を間違ってしまうと対応ソフトがほとんどないため、20~30万円近く投資したユーザーの側が非常に高いリスクを負うことになったから。


 憧れのApplleⅡやマッキントッシュなど外国製品は、また別のコーナーで紹介。元ネタのひとつだっただろう、間違いだらけの車選びでも外車は別の章に分かれていた。698,000円って、あなた中古車が買えますがな。


 機種ごとに機能性やソフトの充実度、デザイン、処理速度など各項目ごとに★で評価が付けられている。間違いだらけの車選びでもこのように評価されていた。実際には、こんなに項目は要らないと思う。いくら性能が高くとも、デザインが良くとも、ソフトがなければ部屋の飾りになるしかなかった。また、PCの性能が発展していく過程であったので、間違った機種を買ってしまうとすぐに陳腐化した。また、この本では年度毎に、その年のパソコンオブイヤーも選出していた。今の視点から見ると、多少使い勝手が良かったり、性能が良かったとしても、対応ソフトが一番多かったPC-88シリーズを選ぶのが、一番正解だっただろうと思いますが。

 
 80年代は、今と比べてゲームの本数自体が少ないですし、それほど中古屋もありませんでしたので、ゲームに関する記事(情報)は必死に追いかけていました。デパートのPCの試遊機や、FCなどのゲーム機の前に子供が群がったり、あの頃の子供がゲームにかける情熱は熱いものがありました。今のように溢れてしまうと食傷気味になりますので、何事もちょっと不足しているくらいが丁度よいのかもしれません。

※2007年5月9日の記事に、写真を加えて再構成。

参考:こんにちはマイコン・すがやみつる/小学館、チャレンジAVG&RPG・山下章/電波新聞社、よいパソコン、悪いパソコン・JICC出版局

日本懐かし自動販売機大全・辰巳出版

2015-01-24 09:52:31 | 書籍・漫画

 これは、辰巳出版社より2014年に出版された日本懐かし自動販売機大全。筆者は、レトロ系フード自販機の第一人者であり、マルチクリエータの魚谷祐介氏。 
 

 いわゆるドライブインなどに置いてあった、全自動で調理までしてくれる懐かしい自動販売機を扱った一冊。置いてあったと過去形で書いているのは、これらの自動販売機はもうすでに大半が撤去されてしまっていて、残っている場所が数少ないため。1960年代から1970年代にかけて、モータリゼーションの発展に伴い、主要国道沿いに車での利用や長距離トラック、タクシーなどを対象にした郊外型店舗が発展した。これらは、ドライブインと呼ばれたり、オートレストランなどと呼ばれた。オートレストランでは、自動販売機を置いて24時間で営業しているところが多かったため、この休憩所を兼ねたレストランが全盛期であった70年代~80年代にかけて、うどん、そば、ラーメン、ハンバーガー、カレーなどを自動で調理してくれる自動販売機が登場した。これらの置かれたコーナーは、オートスナック、コインスナックなどの名称でも呼ばれていた。ただし、90年代以降はコンビニや深夜営業のレストラン、スーパーなどの開店に伴い、徐々に数を減らし始め、最盛期には全国で25万台ほどあったといわれるこれらの販売機も、現在では数箇所、数十箇所というレベルにまで減ってきている。現在でも高速のパーキングエリアは健在ですが、民間主体のドライブインやオートレストランなんかは、だんだんと第三セクターなどが多い道の駅という形態に置き換わっていっています。


 この本は、そのような懐かしの自動販売機を扱った魚谷祐介氏のサイト、懐かし自販機~味わいの自販機コーナーを書籍としてまとめたもの。このサイトには、自販機の動画や現在これらの自販機が残っている場所などが網羅されており、ひなびた国道沿いの大変懐かしい原風景がまとめられている。


 今でも高速のパーキングエリアや道の駅などに行くと、どこか懐かしい風景を感じたりしますが、民間主体で運営されていたドライブインなどに活気があった風景は、もう過去のものになりつつあることが分かります。1978年にタイトーのスペースインベーダーがヒットをしインベーダーブームが訪れると、24時間の自販機+ゲームセンター+レストランといった形態になり、この頃が全盛期だったようです。


 そば、うどん、らーめん、ハンバーガー、トーストなどが定番。今でも、ずっと置かれているように錯覚してしまいますが、これらの自販機が製造されていたのは70年代が中心で、メーカーは随分前から製造より撤退しています。今でも現役で稼動しているところは、古くなった自販機をメンテナンスしながら、使っているそうです。電子レンジで調理するハンバーガーやフライドポテトなんかは、つい最近までゲームセンターやボーリング場で見かけたように感じていたのですが、自販機ハンバーガーの代名詞でもあるグーテンバーガーを製造していたマルシンマック(マルシンフーズの子会社)が、2002年に撤退しているため、実は現在ではほとんど残っていないのだとか。ハンバーガーは、昔は子供にはお出かけの日にのみ食べられる特別な料理でしたが、今はスーパーやコンビにでも100円で売っているものになってしまいました。


 オートレストランのみならず、寂れた観光地やビジネスホテルなどでも定番であった、富士電機株式会社のめん類自動調理販売機。このような自販機が全盛であった頃には、シャープなども参入していたようです。今でもお湯が出てくるカップヌードルの販売機は、現役で見かけます。90年代末頃には、探偵ナイトスクープで現役稼動している大塚のボンカレー自販機を探すというネタもあった。


 自動調理販売機の内部構造も紹介されている。魚谷祐介氏のサイトには、この動画も置いてある。うどんやそば、ラーメン類は、冷凍食品を解凍していたのではなく、生めんを冷蔵していた。それにお湯を注いで、湯きりするだけと意外とシンプルな構造だった。子供の頃は、こういうの好きですから食べたかったが、親が買ってくれなかった。そばとラーメンを各一回だけ食べたくらい。それでも、懐かしく感じるのは何故でしょう。


 現在でも、現役でこれらの自販機が稼動しているオートスポットやドライブインが紹介されている。


 こちらは、冷凍したハンバーガーを内部の電子レンジで加熱してくれるタイプのもの。1~2分ほどで、箱ごと加熱された熱々のものが出てきます。このタイプでもっとも有名なのは、マルシンフーズの子会社が出していたグーテンバーガー。似たタイプにトーストもあった。


 その他にも、ガムやらジュースやら、懐かしの自動販売機が掲載されている。


  とにかく懐かしい書籍です。誰か、このような形態で、次はデパートの屋上とか遊技場をやって欲しい。こちらは、ほどんど壊滅に近い状態だろうから、今からでは遅すぎるのかもしれないが。

 
 何故か、今はこのようなニッチでマニアックな情報を網羅したムック本が熱い。これまで発売された家庭用ゲーム機、携帯用ゲーム機を網羅した家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機コンプリート。同じ著者による、任天堂コンプリートガイド -玩具編-というのも出ている。


 駄菓子屋で売られていたメンコや駄玩具、エポック社のボードゲームなどを網羅した、目で見る駄菓子屋グッズ大図鑑DX。似たような視点からは、20円のガチャガチャを扱った愛しのインチキ・ガチャガチャ大全ーコスモスのすべて、続編の素晴らしきインチキ・ガチャガチャの世界 コスモスよ永遠になどがある。変り種としては、うまい棒を扱ったやおきん公認 うまい棒大百科や、山崎のランチパックを扱ったランチパックの本というのもある。


 80年代のホビーPC周辺を扱った80年代マイコン大百科。同じ筆者による続編的なレジェンドパソコンゲーム80年代記もある。同じような題材では、懐かしのホビーパソコン ガイドブック 、同じ筆者によるより詳しいホビーパソコン興亡史 国産パソコンシェア争奪30年の歴史というのも出ている。


 レトロハードやらATARIやらMSXやらデータイーストやら、興味の赴くままにマニアックなネタを集めた、ゾルゲ市蔵氏の謎のゲーム魔境。


 主要なアーケードゲームの歴史が、カラーで一通り網羅されているアーケードゲーマーズ白書。このシリーズは、RPGやらシューティングやら、アクションゲームやら、懐かしいゲームが一通り揃っている。


 これまでに発売された全ファミコンソフトを網羅したファミリーコンピュータ1983-1994。これは、レベルXという展覧会に連動して出版されたもの。より豪華なファミコンプリートという本もあった。ファミコン本は多すぎて、とても全部は追えない。メガドライブのソフトを網羅したメガドライブ大全というのもあった。


 世界初のパーソナルコンピュータAppleⅡについて網羅したApple2 1976‐1986。スティーブ・ジョブズの伝記は数多く出版されていると思いますが、Apple2本体についての情報は、今となっては貴重。


 駄菓子屋や文房具屋などでも売られていた、青島の合体シリーズなどのキャラクタープラモデルを網羅した超絶プラモ道〈2〉アオシマプラモの世界 。パチもの的なキャラクタープラモを扱った超絶プラモ道の青島文化教材社編。つい最近では、アウトサイダー・プラモデル・アート 青島文化教材社の異常な想像力という本も出ている。


 テレビゲームも扱っていますが、LSIゲームとも呼ばれた電子ゲームに特化した 電子ゲーム70's & 80'sコレクション。ニッチなマニア本のはしりといえるでしょうか。


 ということで、すごくノスタルジーを掻き立てられるお勧めの一冊、日本懐かし自動販売機大全でした。



参考:Wikiドライブイン、オートレストラン、グーテンバーガー、マルシンフーズの項、懐かし自販機~味わいの自販機コーナー(公式サイト)

家庭用ゲーム機コンプリートガイド/山崎功・主婦の友社

2014-08-21 23:24:54 | 書籍・漫画

 こちらは、2014年の5月31日に主婦の友社より発売された家庭用ゲーム機コンプリートガイド。


 少し前に携帯用ゲーム機コンプリートガイドという書籍も発売されており、その続編としての家庭用ゲームハード編。ここを見に来られる方には、すでにチェック済みかと思われますが、遅ればせながら入手しましたのでとりあえず紹介。


 序章、最終章を入れて全7章に分けて、日本で発売された家庭用ゲーム機を網羅したカタログ本です。1972年の世界初のテレビゲーム機マグナボックス社のODYSSEY(オデッセイ)、75年の国産初のテレビゲーム機エポック社のテレビテニスから、プレイステーション4、Wii U、Xbox Oneまで、40年以上に及ぶ家庭用ハードの歴史を一挙に紹介してあります。


 ゲーマー魂を刺激する唯一無二のビデオゲーム学術書。このような書籍は洋書だといくつかありますが、日本のものとしてはここまで詳しいものはかなり珍しい。家庭用ゲーム機とはいっても、コンピュータ史の一部分でもあるので、学術書という煽りもあながち大げさとは言えないかも。テレビゲームの歴史を紹介する場合には、ファミコンのインパクトがあまりにも強すぎるためファミコンの時点から語られることが多い。せいぜいエポック社のカセットビジョンとかトミーのぴゅう太とかその辺りからで、70年代後半に巻き起こったテレビゲーム(ポンテニス)のバブルを扱ったものは少ない。その頃だとゲーム誌もなく、子供の玩具という扱いだったため資料が少ないことも原因かと思われます。


 裏表紙は、革っぽい意匠が施されている。帯のコピーもファミコンの思い出になってますな。


 72年の世界初のテレビゲーム機マグナボックス社のODYSSEY(オデッセイ)。表現力は画面に生じされた光の光点を動かすのみで、オーバーレイを被せて遊んだ。オークションでも数回しか見たことない。


 こちらは、レトロハードとしては超有名なGCE社のVectrex(82)。日本では、バンダイより高速船(83)として売られた。オークションでも3万5千円~5万円前後はするかと思われます。


 ファミコン前夜のエポック社のテレビベーダー(80)と、任天堂のレーシング112(78)。レーシング112は、日本製のハードとしては一番かっこよいのでは。


 上から、ナショナルテレビゲーム、日立ビデオゲーム、東芝テレビゲーム。ファミコン前夜のテレビゲーム(ポンテニス)バブルがどれだけすさまじかったかを示すよい例。実際は、この頃にはゲーム誌も情報誌もないので、デパート等に行ってみて始めてその存在を知るといった程度だった。


 こちらは、2000年にオークラ出版より発行された電子ゲームのカタログ本、電子ゲームコレクション70'S&80'S。これにもテレビゲームカタログはあるが、電子ゲーム本のおまけなので家庭用ゲーム機コンプリートガイドには及ばない。このようなニッチなマニア本は、絶版になると急激なプレミア化する。


 ファミコンの全ソフトを紹介したファミリーコンピュータ1983-1996。ファミコンはさすがにメジャーなので、ファミコンプリートなどソフトのカタログ本が何冊も存在する。


 ゾルゲ市蔵氏の謎のゲーム魔境。ゲーム魔境1では、カセットビジョンやバーチャルボーイなどマニアな定番レトロハードが紹介されている。ATARI特集となったゲーム魔境2では、ATARIの歴代ハードを紹介。これも例を見ないほどマニアック。


 2010年頃にメディアパル社より発売されたアーケードゲーマーズ白書VOL.1とVOL.2。全て網羅されているわけではないが、アーケードゲームのカタログ本。1,000円ほどと入手しやすい割には、世界初のビデオゲームであるコンピュータスペース、PONGの筐体などマニアックな情報も掲載されていて良本。


 こちらは、80年代のカタログや雑誌広告などで構成された80年代マイコン大百科。資料としては、2000年代に復刻されたチャレンジ!AVG&RPGに及ぶものではありませんが、ありそうでなかった一冊。


 世界最初のパーソナルコンピュータAppleⅡの情報を集めたAppleⅡ 1976-1986。AppleⅡの現役当時はたくさんの専門書や雑誌が出ていたと思いますが、こちらは2004年の発売とわりと近年のもの。


 このようなエミュレータ本の中にも、全ソフト完全網羅などカタログ本として使えるものがある。FC、GB、SFC、MD本などが出ている。セガのカタログ本としては、メガドライブ大全なんてのもあった。


 ゲームとは関係ないが、アオシマ社の合体シリーズなど歴代プラモを網羅したカタログ本、アオシマプラモの世界。このようなカタログ本は見ても楽しいし、資料(何の?)としても貴重。


 ということで、この家庭用機コンプリートガイド1,200円ほどと安いこともあって、興味のある方には超絶的にお勧め。この手の本は、普通に売られている時は良いのですが、一度絶版になるとすぐにプレ値がついて入手困難になってしまいます。(お好きな方は)古本でも入手しやすい、このくらいのタイミングで入手されるのがベストかと思います。ちなみにこれは、帯び付き美品送料込み1,000円。



参考:家庭用ゲーム機コンプリートガイド/山崎功・主婦の友社

とどろけ!一番/のむらしんぼ・英知出版(トラウママンガブックス)/小学館

2014-04-28 21:57:40 | 書籍・漫画

 これは、2002年に英知出版よりトラウママンガブックスとして出版された、とどろけ!一番 上巻 激闘!!模試裏技バトル篇


 とどろけ!一番は、1980年から1983年にかけてコロコロコミックスに連載された漫画。原作は、つるピカハゲ丸ののむらしんぼ氏。ジャンルは、後にも先にも類を見ない空前絶後の受験バトル漫画。物語は、進学塾の名門である大日本進学塾に入学した小学5年生の轟 一番(とどろけ いちばん)が、常仁財閥の御曹司であるライバルの常仁 勝(つねに まさる)や数々の受験戦士たちと、テストの勝敗をかけてバトルを繰り広げるというもの。


 復刻された大人のコロコロコミック、熱血!コロコロ伝説VOL.3では、藤子不二夫A氏の怪物くんや忍者ハットリ君とともに、この時期の看板作品として登場。


 のむらしんぼ氏の作品としては、アニメ化までされたつるピカハゲ丸と比べると知名度こそ劣るものの、作品の持つパワー、熱さでは優っていた。


 元々は、ゲームセンターあらしのヒットを受けて、格闘技ではないジャンルのバトル漫画+必殺技というフォーマット(表現方法)を使って、全く新しいものをということで生み出された作品だったらしい。ゲームセンターあらしは、コロコロ誌で79年より連載が開始され83年まで掲載された。最初は、ゲームセンターでの勝負だったが、だんだんスケールがでかくなり、特設スクリーンを張った野外ステージ、球場や競技場から、果ては宇宙や異次元空間までを使ってゲームのバトルをするという漫画だった。


 あらしの売りは、出っ歯の小学生石野 あらしが、数々の超人的な必殺技を持っていたこと。手をマイコンの処理速度より早く動かすことで自機をワープさせる炎のコマ、逆立ちや宙返りをしながらプレイをするムーンサルト、腕を擦り合わせて電気を起こしマイコンを狂わせるエレクトロニックサンダーなど、原理は一応説明されているものの効果のほどはよくわからない派手な技を駆使して、超人的なゲーム戦士たちをバトルを繰り広げた。


 ゲームに続いて選ばれた題材は、テスト、受験。先行する受験作品としては、受験をギャグにした東大一直線があったが、漫画にしにくい題材をバトル漫画としたことが画期的だった。コロコロコミックは、この後もチョロQやミニ四駆、ファミコンなど、旬のホビー+バトル漫画の路線を確立していった。


 最も基本的な技として、最初に披露した答案二枚返し。左右の目で設問と問題文を同時に読み、左右両方の手でに解答を記入していく。


 手を高速に動かすことで見えないほどのスピードで解答を記入してゆく、ゴッドハンド。左右の手を使うダブルゴッドハンドという応用技もある。ゲームセンターあらしの炎のコマに相当する基本の技。


 ジャンピングダブルゴッドハンド。ムーンサルトに相当する大技。必殺技の特徴として、受験勉強の内容そのものではなく、解答を早くこなすということに特化している。そのため、特訓も体を鍛えるものが多い。学力そのものは、授業中の火を噴くような集中力に拠っている。


 四菱ハイユニマグナムショット。ライバルの不正を見抜いたり、妨害をかわす時などに使用する。一番は、書いても磨り減らない四菱ハイユ二というまぼろしの鉛筆を使っており、その芯は鋼鉄よりも強かった。


 上記の応用。四菱ハイユニ時間差ミサイル。背景が宇宙になっているが、一番はあらしのように実際の宇宙や四次元に行くことはなかったので、実際は教室や試験会場で鉛筆を投げている。


 見えない魔球(鉛筆)を投げて試験を妨害してくるライバルに対し、四菱ハイユニで受けることで対抗した、四菱ハイユニ真芯受け。いや、こんなことが出来るなら手で払うか避けろよ。ライバルはプロレス技を使ったり、カンニングしたり、幻覚を起こさせる香水を使ったりとなんでもあり。


 結局のところ、一番は暗記や受験のノウハウなど学力ではなく、高速に答案を記入したり、鉛筆を高速で投げるという身体的な必殺技で勝敗を決する。冷静に考えれば試験会場で逆立ちをしたり、鉛筆を投げあったりと、そんな落ち着きのない子供は普通は試験会場を追い出されるだろうが、そう読者に考えさせないところが熱い。ということで、今ではネタ漫画扱いされていることも多い作品ですが、漫画としてはその熱さと馬鹿馬鹿しさが実に楽しい作品だったよう思います。ちなみに、連載の後半ではこのままの熱さでボクシング漫画へと突入してしまった。



参考:Wiki とどろけ!一番、のむらしんぼ、ゲームセンターあらしの項

永久保存版 80年代マイコン大百科/佐々木潤・総合科学出版

2014-02-26 00:02:12 | 書籍・漫画

 こちらは、総合科学出版より2013年に発行された永久保存版 80年代マイコン大百科


 80年代のマイコンと呼ばれていたパーソナルコンピュータ周辺の事象を扱ったもので、著者はフリーライターにしてコレクターでもある佐々木潤氏。当時の主要なPCのハード面とゲーム面、それらを扱った雑誌など、主に当時の広告写真を織り交ぜながら紹介しています。ファミコン関連やセガなどコンシューマを扱った書籍は数多く出版されていますが、PC周辺のものは本当に少ない。そういった意味で貴重な一冊。


 扱うのは主に当時のハードのちらし、雑誌記事や広告など。それらに著者の解説が付いています。


 構成は、第1章ハード編、第2章雑誌編、第3章ゲーム(ソフトハウス)編1980-1984、第4章人物編、第5章ゲーム編(ソフトハウス)1985-1989編、第6章アダルトゲーム編、第7章そのほかのトピックとなっています。


 当時、一世を風靡したホビー機のPC-88シリーズ。広告に登場するのは、武田鉄也さん、斉藤由貴さん。


 徳間書店より発行されていたPC雑誌テクノポリス。


 21世紀まで持ちこたえた電波新聞社のマイコンBASICマガジン。


 日本で最初のRPGであるザ・ブラックオニキスを出したソフトハウスBPS。テトリスの方が有名に。


 このようなレトロパソコンゲーム周辺の書籍や資料は、なかなか出版されません。電波新聞社より発売されていた山下章氏のチャレンジ!AVG&RPGの復刻版などが、いまだもって第一線級の資料としてプレミア価格で取引されています。


 2000年代のはじめ頃に、当時のゲームを収録したCD-ROM+雑誌の形でアスキーより出版された甦るPC-88伝説。PC-98本が2冊、PC-6001、PC-8001本などが出ていました。


 同じ頃に、これらと同じ形式でCD-ROM+雑誌(当時の雑誌MSXマガジンの復活)という形を取って出た、MSXマガジン永久保存版。第3弾まで発売されました。


 同じく2000年代前半に、当時の記事をそのまま縮小して収録するという形で出た、Beep復刻版(ソフトバンク)。


 スタバ斉藤氏と船田戦闘機氏が、所有していたPCの思い出を語った100台のコンピュータ。1998年にアスキー出版局より出版。


 世界初のコンピュータから人工知能、人口無能、電子ゲーム、映画や小説に登場したコンピュータまで、古今のコンピュータにまつわる事柄を扱ったモンドコンピュータ。1995年頃にアスキーより出版されたもの。


 ということで、企画ものとしては素晴らしいですが、いくつか不満点も。オールモノクロのページで占められており、カラー写真がありません。また当時の広告主体で著者の解説も少なめなため、喰い足りないようにも感じます。これらの点については、あとがきで続刊について触れられていますので、それを期待しましょう。どちらにしても、30年前のPC事情についてまとめられた書籍は少ないため、読み物(資料)としての価値は高いと思います。
 


参考:永久保存版 80年代マイコン大百科/佐々木潤・総合科学出版