大阪の南にある創業300年の老舗酒造に行ってみた。
ひとけが少ないのは春先の雨の所為ばかりではあるまい。
ラベルを張り替えたり、醸造用アルコールを増分したりといった偽装が発覚してから2年が経つ。
文化遺産になりそうな古風で粋な酒蔵建屋群の、一角が開いていた。
その販売コーナーの入り口で、半纏をまとった中年の番頭さんが所在無げに立っている。
挨拶のあと、さりげなく尋ねてみた。
「どう? 戻りましたか」
「いえ・・・まだまだです」
内実は大きく変わっても、変化はゆっくり訪れるのだろう、
8割もダウンした売り上げが、ようやく回復しだしたのだろうか。
番頭さんの笑顔の応答に春を感じ、辛口の純米正宗と酒粕を買って店をでた。
今更のように「偽装」を「化粧」だとか、
「腐敗」を「発酵」だとか言いかえてみても仕方がない。
みんなみんな、真摯に見直せば必ず陽が当たる時が来る。
やり直せばいいのだ。志を立てるのに遅すぎるということはない。
ひとけが少ないのは春先の雨の所為ばかりではあるまい。
ラベルを張り替えたり、醸造用アルコールを増分したりといった偽装が発覚してから2年が経つ。
文化遺産になりそうな古風で粋な酒蔵建屋群の、一角が開いていた。
その販売コーナーの入り口で、半纏をまとった中年の番頭さんが所在無げに立っている。
挨拶のあと、さりげなく尋ねてみた。
「どう? 戻りましたか」
「いえ・・・まだまだです」
内実は大きく変わっても、変化はゆっくり訪れるのだろう、
8割もダウンした売り上げが、ようやく回復しだしたのだろうか。
番頭さんの笑顔の応答に春を感じ、辛口の純米正宗と酒粕を買って店をでた。
今更のように「偽装」を「化粧」だとか、
「腐敗」を「発酵」だとか言いかえてみても仕方がない。
みんなみんな、真摯に見直せば必ず陽が当たる時が来る。
やり直せばいいのだ。志を立てるのに遅すぎるということはない。
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