今日の朝刊にあった記事である。
ネット上にも、公開されている。
以下、その記事である。
ビキニ死の灰 沖縄に 嘉手納で本土の2倍
米国が1954年3月~5月、中部太平洋・マーシャル諸島
ビキニ環礁で水爆実験「キャッスル作戦」を行ってから1日で
57年。
一連の水爆実験で放射性降下物「死の灰」が太平洋を越えて
広がり、沖縄では日本本土の観測ポイントの倍近い数値が測定
されていたことが2月28日までに、市民団体が入手した米
公文書で明らかになった。
資料の分析に当たった沢田昭二名古屋大学名誉教授(素粒子
物理学)は「環境や人体の影響への正確な評価、分析を今後、
丁寧に進めていきたい」と語った。(知念清張)
米国はソビエト連邦(当時)による水爆実験が行われた翌年の
54年3月、ビキニ環礁などで5月までに6回爆発させた。
米国は一連の実験後、世界122カ所で降灰量を数値で記録。
1平方フィート(約0・09平方メートル)の粘着フィルム上
で、1分間に崩壊する原子の数d/m/ft2で表し、各観測所
の降灰量に応じて分布図を作成。
同年7月1日時点での各観測ポイントの被爆総量は、日本本土
では平均して6000~7000d/m/ft2程度だった
のに対し、嘉手納では1万2833d/m/ft2と倍近い
数値が測定された。
米公文書は、米気象局が中心に55年5月にまとめた報告書。
84年に機密解除された時は、降灰地図や米国への降灰記録
などが欠落していたという。
昨年3月、同報告書の全文を高知県太平洋核実験被災支援セン
ターが、米エネルギー省のホームページで発見した。
沖縄での調査経験もある同センターの山下正寿事務局長は、
「沖縄では放射能雨検知は米軍の調査班に一任され、天水を
容器に入れる簡単な調査で『有害な放射能はない、絶対安全だ』
と発表し、報道された。
当時、沖縄は住民の8割が天水を利用していた」と本土と比べて
危険性が高かったことを説明。
「米軍施政権下にあった沖縄では十分な調査が行われていない」
と指摘し、日米両政府に真相の解明を求めている。
[ことば]
ビキニ水爆実験 米国が1954年3月1日からマーシャル諸島
ビキニ環礁で行った。
3月1日に爆発させた「ブラボー」は広島型原爆の1千倍の威力が
あり、近海で操業中だった第五福竜丸の乗務員23人が被ばく。
半年後に無線長の久保山愛吉さんが死亡した。
6回の実験の際に操業していた延べ約1000隻の日本の船が、
放射線に被ばくしたマグロを投棄するなどした。
船舶乗組員や現地住人、米兵などが後遺症に苦しんでいるという。
以上。
新聞には、放射性降下物の広がり具合を示す地図が掲載されて
いる。
環太平洋地域、ほとんどの地域に降下している。
地図を見て、皮肉なことに、アメリカ合衆国まで、その汚染物質は
拡散して降下している。
沖縄の数倍もアメリカ合衆国の降下量の方が多いように見受けら
れた。
この図面を見ると、水爆実験をしたアメリカの汚染の度合いの
方が高い方なので、この図面を見たアメリカ人は、尋常な気持
ちではいられないだろう。
いずにせよ。
アラスカ、中国、オーストラリア、南米等、信じられないくらい
広範囲にビキニの死の灰は、降り注いだようだ。
つい最近、「小さな核戦争でも大規模な気候変動」というニュースが
あったのだが。
前に、ブログに書いた。
2005年7月、中国人民解放軍国防大学幹部である朱成虎
教授(少将)は、米国との間で核戦争が起きた場合は、「中国
は西安以東のすべての都市が破壊されることを覚悟する。
もちろん、米国も数多くの都市が、中国によって破壊される
ことを覚悟しなければならない。」とも述べた
ようなことは、よもや起こるまいと思うのだが。
最近のテレビの話だが、現在微量水銀問題が取り上げられていて
妙に気になったのだが、核戦争で、大都市の数多くが破壊されると
なると、大都市が内蔵しているあらゆる化学物質が地球上に拡散
されていくということになるのではという方向に水平思考をして
しまった。
「中国は西安以東のすべての都市が破壊され」たりすると、
その都市が抱えたいた多くの化学物質も、もちろんアメリカの
都市が抱えていた多くの科学物質も地球上に拡散されることに
なる。
中国人民解放軍国防大学幹部である朱成虎教授(少将)は、
米国との間で核戦争が起きた場合は、「中国は西安以西の
都市」が残れば、戦いは勝てると目論んでいるようだが、
このような戦争が起こったりすると、実際のところ、死んだ
人間より、生き残った方が地獄を見るのではなかろうか。
中国では、環境汚染で、とんでもない奇形が誕生している
ようである。You Tubeで見たのだが。
もちろん、信憑性があるかは、問題だが。
生き残った人間は、このような環境汚染の中で、バイオ
ハザードの世界ではないが、地球規模の猛烈な環境汚染で、
おぞましい姿に変わり果てるのではなかろうか。
余談になるが、バイオハザードで、主人公が飛行機に乗って
いるが、その飛行機を整備する人も燃料を補給システムも
機能していない社会のはずだ。
そして、巨大なタンカーのような船が、出てくるが、この
ような巨大な船が港湾機能が働かない状態では、運行
できないはずだ。
電力、水道等も機能していないはずである。
いろんな戦闘機も登場していくるのだが、これらの
ものが稼働するための社会インフラは、壊滅している
はずである。
軍隊染みた集団が登場するのだが、これらの兵站業務は
どのように機能できるのだろうか?
等なんて考えたりするが、実際、主人公のように生き延びる
ことは、不可能なはずである。
中国は、世界中の主要都市に核弾頭を向けているようだが、
これで、生き残ったとしても、かえって、生き延びた人間
の方が、死んだ人間よりもおぞましい死を迎えることに
なると思うのだが。等。
今日の朝刊の「ビキニ死の灰 沖縄に」の記事を読んで
いろいろと思ってしまった。
猿の惑星では、人間の変わりに猿が地球を支配し、人間の
やった愚かさを繰り返さないように、自己規制していたが、
われわれの時代に、とんでもない愚行があれば、猿が支配
することさえもない地球に成り果てると思うのだが。