消費期限終了

リタイアーのよもやま話

愛について

2012-06-02 21:44:44 | 書評紹介

新聞にあった書評である。

 

愛について

白岩 玄著

河出書房新社

への吉田伸子の書評があった。興味深いものが
あったので、一部抜粋した。


 収録されている6編に共通しているのは、人が人を
愛する、その心の底にあるものを見定めようとする作
者の視線だ。

愛すれば愛するほど、求めれば求めるほど、微妙にズレ
ていく男女の距離感。

もしかしたら、その距離こそが、実は恋愛の本質なの
ではないか。

行間の向こうから、作者はそんなふうに問いかけている
ように思える。

 けれど、本書にあるのは、その距離に対する気だるい
諦めではない。

むしろ、分からないからこそ、人は人を求めるのだし、
距離は距離でめいめいが了見すればいいのだということ
を、同時にささやきかけてくる。

「好きが先にあるわけじゃない。

それは単なるベクトルで、本当は寂しいとか満たされ
ないとか、そういうわがままな感情が先にあるのよ。

誰かのことを好きなときはそれが見えにくくなるけど
ね、ほとんどの好きは自分の感情を正当化するための
免罪符に過ぎないの。

好きはあとづけ、寂しいが先」

 本書に出て来る登場人物の一人が言うこの言葉が、
読み終わってからも、静かに胸にしみる。

 

以上。

書評の内容に、興味深いものがあった。


愛すれば愛するほど、求めれば求めるほど、微妙に
ズレていく男女の距離感。

もしかしたら、その距離こそが、実は恋愛の本質なの
ではないか。

行間の向こうから、作者はそんなふうに問いかけている
ように思える。

 けれど、本書にあるのは、その距離に対する気だるい
諦めではない。

むしろ、分からないからこそ、人は人を求めるのだし、
距離は距離でめいめいが了見すればいいのだということ
を、同時にささやきかけてくる。

このような文章が綴られている。

なかで、


愛すれば愛するほど、求めれば求めるほど、微妙にズレて
いく男女の距離感。

もしかしたら、その距離こそが、実は恋愛の本質なのでは
ないか。


距離は距離でめいめいが了見すればいいのだということを、
同時にささやきかけてくる。

これらの文章に感ずるものがあった。

このような微妙な距離感に耐えうることが、恋愛の本質かと
いう気になった。

が、どうだろう?


それから、次の文章も、感ずるものがあった。


「好きが先にあるわけじゃない。

それは単なるベクトルで、本当は寂しいとか満たされない
とか、そういうわがままな感情が先にあるのよ。

誰かのことを好きなときはそれが見えにくくなるけどね、
ほとんどの好きは自分の感情を正当化するための免罪符に
過ぎないの。

好きはあとづけ、寂しいが先」

以上。

人は、それぞれに、寂しさを共有できる人を求めて
いるのかもしれない。そして、共有できる変え難い
人だから、好きになるかもしれない。

書評の方が、もしかして、本のについて、うまく
語っているような気が時折、することがあるのだが。


最新の画像もっと見る