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リタイアーのよもやま話

米、帰還兵ホームレス拡大

2010-03-21 21:32:03 | 社会
朝刊にあった特集である。


米、帰還兵ホームレス拡大


イラク戦争の終結を急ぐ米国で、ホームレス化した退役軍人が10万人を超え、オバマ政権を苦しめている。

ベトナム戦争世代を含む40~50歳代が中心だが、イラクやアフガニスタンからの若い帰還兵にも急拡大中だ。

世界一の軍事大国は、5年間で32億ドル(約2900億円)を投じた対策を迫られている。
 
首都ワシントン南東部の貧困地区。1980年代に海兵隊員だったマイク・ジョンソンさん(51)は昨年末、路上の暗がりで毛布にくるまり「国に尽くした私が、なぜ」と自問自答して
いた。

23歳で除隊後、軍歴や資格を生かした職が見つからず「半端仕事」を転々。35歳まで頑張ったが「妻と娘が重荷になって家を捨て、後は直滑降だった」。

 ジョンソンさんらに住宅と医療、職業訓練の機会を提供する支援団体「USベテランズ」のエミリー・バトンさんによると、帰還兵がホームレス化する主な理由は「構造的貧困、心の
病、薬物中毒」だという。
  
「戦闘による心的外傷後ストレス障害(PTSD)が原因なのは少数派。

目的と任務が明確な軍から、自分で生き方を決める市民社会への適応に失敗する人が多い」若者が貧困から脱出するために入隊し、挫折して2年ほどで除隊、街に戻りホームレス化するのも「典型例の一つ」だ。


 政府は全米に退役軍人向け医療施設を整備、職業訓練など社会復帰支援に力を注いでいる。

ソーシャルツーカーが街の通りや公園を巡回し、帰還兵ホームレスを探しては医療や訓練を受けさせる活動も展開している。

「兵士の足が切断されていれば周囲にも分かるが、心の傷や葛藤は見えない」。

モートンさんは徹底した支援の必要性を訴えた。

(ワシントン共同=木村一浩)


以上。


下流社会の国民を体よく騙して、軍隊に引きずり込み、退役したら、さらにドロップアウトさせていく。

なんと、残酷な国だ。


「~目的と任務が明確な軍から、自分で生き方を決める市民社会への適応に失敗する人が多い」という文章があったが、仕事人間だった人が、退職後の生活に難渋するのと、だぶってきて、複雑な気分だ。