インテリアと集中力の向上関係性 。
※明るい素材感を活用したLDK空間
インテリアは私たちが過ごす場所の
雰囲気づくりや
精神衛生においても
重要な役割を果たします。
美しい、落ち着く、
あるいはその場に適切な
インテリアデザインは
快適性や美観を提供するだけでなく、
私たちの集中力や生産性にも
影響を与えることがあります。
家がオフィスという人も
多くなりましたし
リモートワークも日常化した現在、
今後もオフィスへの出社はせずに
在宅勤務が常態化する人は
増えていくかも知れません。
しかし、
家には様々な誘惑と
集中を邪魔してくる
要素が潜んでいます。
そのような中でも
快適に集中力を維持できる
環境をインテリアで確保しよう、
という考えもまた広まってきています。
インテリアデザインと感覚の関係性。
インテリアデザインは、
私たちの「感覚」に
強く訴えかける要素を含んでいます。
照明、素材、家具、
そしてそれらが持つ色彩など、
様々な要素が組み合わさって
空間の雰囲気を
生み出すわけですが
それらを生み出すインテリアと
そのデザインは、
私たちの心理的な状態にも影響を与えます。
例えば、
自然光を多く取り入れた
明るい環境は、
心の安定や気分の向上に
つながることが知られています。
一方、
暗い照明や閉鎖的な空間は、
静かな時間を過ごしたり
眠りを誘う魅力を持っています。
照度と色調はどのようなものが良いか
「照度」、つまりは
空間の明るさですが
例えば、
明るく広々とした空間は、
多くの人にとって
リラックスできる環境であり、
集中力を高めることができます。
また、照明の色合いを含めた
「色調」については
暖色系(赤・黄色・オレンジ)の色合いには
人の気持ちを高揚させる効果があります。
明るく元気というイメージの
象徴であり、
親しみやすさを与え、
高揚感の向上にも寄与します。
そのことから
発想力を求められるような
仕事の環境に最適です。
一方で寒色系(青・グレー・黒・白)
といった色合いは、
気持ちを落ち着かせて
集中力を高めるとともに、
真面目・誠実・冷静沈着
といった印象が強い色群です。
集中力を求められるような
環境には
最適なカラーとなり、
ホームオフィスのような
環境を構築するなら、
暖色系・寒色系の
バランスの良い組み合わせが
必要かと思います。
木を多用した空間の
集中力への影響は現在、
多くの自治体が
公共図書館等を見直すような
取り組みを行っています。
その事業計画を進めるにあたって
選ばれている素材が
いわゆる「木材」です。
木材には多くの効果が
期待されており
「内装木質化した建物事例と効果」
という形でまとめられているほどです。
内装に木を多く使った空間は、
そうでない空間に比べて
疲れを癒す効果が高く、
集中力も高まる。
そのような事実も
実験によって明らかになっています。
疲労の回復の度合いにおいても
木材を多く用いた部屋で
作業を行うのと、
それとは異なる空間で
作業を行うのでは、
前者の方は副交感神経の
活動が上昇しており、
疲労回復効果が
高いことを判明しています。
また、認知機能を維持する効果、
つまり木材を多く用いた部屋では
注意力の低下が
抑えられる効果が認められ、
これは脳の前頭前野の
活性が維持されるためと考えられます。
つまり木材を多用した空間では
集中力が落ちにくく、
疲れても癒し効果で
回復が早いことが期待できる
ということです。
木から受ける
視覚的・触覚的な印象が
複合的に作用しているのだろう、
という結論に至っています。
その他にも、
木材の香りにより集中力が
持続しやすく、
長時間にわたって
集中しても疲れにくいなど、
期待できる効果が多数あります。
このように、
インテリアに木材を多用することで
集中力が増し、
効率的に物事を進められる
環境になります。
そして、
壁に無垢材を貼り付けるなどの
大掛かりな手間を掛けずに、
その効果を取り入れることが
できるのが「家具」です。
なかでも仕事や勉強を
行う場となるデスクに
木そのものともいえる
無垢材を持ってくることで、
手触りによる癒しや
光の反射による目への
刺激の緩和といった効果も
期待できます。
整理整頓の重要性。
整理整頓された空間は、
心地よさや安心感をもたらし、
集中力を高める助けとなります。
物の配置や収納の仕組みが
うまく整えられている場合、
私たちは必要なものを
すぐに見つけることができ、
散漫な考えにとらわれることなく
作業に集中できます。
同時に適切な姿勢の
サポートや適切な照明設備も、
長時間の作業中に疲労を軽減し、
集中力を維持するために重要です。
音響環境の調整騒音や
不快な音は、
私たちの思考プロセスを妨げ、
注意力を散漫にさせる
可能性があります。
そのため、
適切な断音設計や音響素材の使用、
または集中を助けるための
静寂な環境の提供が重要です。
集中力を高めるためには、
それぞれの環境に合った状態で
「ノイズ」も考慮した場所を
計画する事が望ましいと思います。
個々の好みや
パーソナル空間も
インテリアデザインと集中力の
関係に影響を与えます。
人によって集中しやすい環境や
好みのスタイルは異なるため、
自分自身のニーズや
好みに合わせたインテリアを
計画することが重要です。
自分が居心地の良い環境にいると、
心地よさや
集中力を高めることができます。
適切な照明や色彩、
快適な家具、
整理整頓された空間、
適切な音響環境など、
様々な要素が組み合わさって、
集中力を高めたり
居心地よ良くしたり
深いリラックス効果を得られたりします。
複合的な要素をどのように
家造りと
インテリアのデザインに取り入れるべきか?
自分自身のニーズや好みに合わせた
インテリアを知ったうえで
それらを取り入れることで、
より質の高い環境を
実現することができると思います。
暮らしの効能を丁寧に。
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建築家 山口哲央
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