森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

村の豆腐屋

2007-02-27 01:23:36 | 林業・林産業

今年の「森林の仕事ガイダンス」も終わったことだし……林業職を求める人々のことに思いを馳せる。

龍神村で、豆腐屋を始めたIターン者を紹介してもらった。彼は、森林組合に緑の雇用で入ったらしい。だが、3年前に辞めた。

その理由は、賃金が下がったこと。そして、将来の展望がなかったこと。じり貧の中で、森林組合としてどう取り組むつもりかわからなかったそうだ。

ちなみに龍神村森林組合は、都会の人を公募して雇用する森林組合の嚆矢である。緑の雇用が始まる前から、述べ人数で30人以上もIターン者が入っていた。だが、今残っているのは数人だという。ほとんど辞めた。

そして辞めた多くは、村を去ったらしい。
だが、彼は豆腐屋を始めることにした。地元の人が自宅で作る堅い豆腐に憧れたことがきっかけだ。今では、地元でも作れる人はほとんどいないが、薪で豆を焚いて苦汁を使う伝統の味。もちろん市販していない。

火の加減がものすごく難しいという。薪も、スギ・ヒノキだけではダメで、カシ系の広葉樹材もいる。試行錯誤しつつ、とうとう作り方を身につけて、今では毎朝50丁つくり、配達している。店の名は「るあん」。タイ語だ。

山村の仕事は、山仕事だけではないし、与えられるものだけではないと思った。自分で仕事を作る覚悟で、山に生きよう。


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4 コメント

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龍神村は・・・。 (とんばら人。)
2007-02-27 21:18:54
いいところですね。

ここに来る前、ねらってたんですけど募集がなかった。

村のちょうど中央くらい、温泉から高野町にむかっていく途中にあるぱんやさんはまだありますか?(左手側)

かまで焼くやつで、ここよりおいしいぱんは食べたことないです。

ここのひともIターンって聞いたような・・・?

また関係ないこと言ってすんません。
スローフードはIターンから (田中淳夫)
2007-02-28 01:07:42
窯焼きパン屋さん、ありますよ。ここの窯の燃料は、チェンソーアートの端材だそうです。

それに柚子シャーベットを作っている人や、梅ドレッシングもあります。こうしたスローフードを作っている人はは、みんなIターン者だというのも面白いですね。あ、地元の人のコンニャクもあるけど。これは、私が毎日刺身で食べています。
よその目? (とんばらじん。)
2007-02-28 08:59:02
灯台下暗し?ていいますか、

地元の人には普通のことだから?

買うのは(買っていくのは)地元の人でないですしね?

光のあてかた?

なんといますか、要は「視点」かな、と。
スローフードで村おこし (田中淳夫)
2007-02-28 12:08:32
豆腐は、地元の人にも人気だそうですよ。昔は自分たちで作っていた人も、今では少ないですからね。また日曜朝市で観光客にも売り出しているようです。

私は、これらのフローフードをうまく宣伝すれば、いい村おこしになると思うのです。観光客もいっぱい来るでしょう。

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