国土交通省の市町村アンケートによると、今後、2641の集落が消滅する可能性があるそうだ。
消滅集落は、いわば限界集落の行き着く先。全国には6万2271の集落(町内会)があるそうだが、そのうち限界集落が12・6%。2641の消滅の可能性がある集落は、4・2%に相当する。また422は10年以内に消滅するだろうという。
もっとも割合が高いのは、四国で、中国や中部や近畿も高い。意外なのは、東北や中国地方だ。限界集落数は多いのだが、消滅が見込まれる数は少なめ。
……こんな結果を見ていると、なんとか止めるための政策はないか、と考えたくなるが、正直言って、もはや手遅れ。いかなる手も受け入れないだろう。それが限界集落なのだから。
たとえば、すぐに思いつくのは移住者を受け入れて集落人口を増やす手だが、仮にそこに住む人が現れたとしても、その人は集落の歴史や文化を背負った人でない限り、集落の伝統は途切れるのだ。
むしろ限界から消滅への軟着陸と、消滅後の廃村対策を考えるべきではなかろうか。それに日本の人口が減少期に入った今、消滅集落は、未来の日本を伝える信号のようなものだ。
辺地にこそ、もっとも早く未来が訪れる。
田舎になにかビジネスチャンスは見出せないのかな?
日本でも、地方都市は周辺の人口を吸い上げて人口増になっているところもありますね。でも、本当の辺地が活性化する見込みは、あまりない……。
あのときと現在の状況の違いは何かと思うに、昔は移動によって「捨てる」感じだったのに、今はホントの意味での「消滅」という気がします。
昔のは、「こんなところによく住んでたな」という土地が多いと思いますけど、今は「こんなにいいとこなのに」というのも少なくないでしょうか。
そこに住みたい人をきちんとつなげることができれば、新しい活力が生れそうという期待も、あるんですけどねえ。「廃墟」になってからでは遅いです。
でも今の消滅集落は、年老いて消えていくわけです。
それにしても、廃村という言葉には,何か郷愁が漂います。廃墟になると、陰惨な臭いがする。