来年との「緑の雇用担い手対策事業」の予算はゼロ査定だった。今後、復活折衝で再びつくかどうかわからないが、ともあれ緑の雇用も曲がり角に来たということか。
実は、先日の富山行では和歌山県の龍神森林組合の某君と一緒だった。彼は、緑の雇用の人々の講師役も勤めていた。
和歌山といえば緑の雇用の発祥の地であり、桁違いの人数を受け入れている地でもある。そこで現状を聞いてみたのだが、この2年間で400人以上を受け入れた。これだけの人数が町から山村へ移動したわけだ。もっとも現在残っているのは200人ほど。
では、この事業が打ち切りになり、国の補助金が出なくなったらどうなるのか。
まず林業の技術を身につけて、今後も林業職につくであろう人は約2割。40人ほど。
加えて、林業かどうかわからないけど、結構地元に溶け込んで暮らしていきそうなのは1割強。20~30人というところ。
自分で仕事を作ってでも山村暮らしを続けそうなのは10人もいない。
合計70人弱。つまり四百数十人のうち、これだけの人数が残りそうと予想した。
おそらく全国的に見ても、残るのは雇用したうちの2~3割程度だろう。
これは結構多い数字ではなかろうか。これまで年に数人しか新規就業がなかった山村に、これだけ新たな人材が入ったのだから。
ただ、いくら残る意志はあっても、食っていけなければ山を下りるしかない。
自分で食っていく才覚のありそうな10人足らずをのぞいた人々に、森林組合や行政が仕事を与えることができるかどうかがポイントだ。
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