林野庁は、一昨年の「新流通システム事業」、昨年の「新生産システム事業」が立ち上げたことは、ご存じのとおり。
「新流通」は、B材を合板や集成材に回すもので、「新生産」は、A材を基本的に無垢の建築材として生産するものだ。
どうやら来年度は、「新利用システム事業」が立ち上がるらしい。この対象は、C材らしい。主にチップにして製紙材料やボード類に回す事業である。端材・廃材なども含むのかもしれない。
これでABC揃い踏みということか。あまりに芸のない命名はげっそりする(もう少し具体的にならんだろうか)が、ともあれ国産材すべてを商品化する体制が完成することになる。これらの計画を単純化すれば、大規模工場を稼働させることで、原木の供給と生産とも安定化と低コスト化を進める事業だと理解している。
まだ「新利用」の中身はまったくわからないのだが、曲がりの多いBC材は刻んで板やベニヤ、チップにしないと利用しにくい。となると、大規模なプラントが必要だし、装置産業となる。それは量で勝負という側面が強まる。だから大規模化は賛成だ。(逆に言えば、A材対策の「新生産」は???な面がある。)
ただC材のために伐採搬出するのはコスト面で無理がある。AB材と抱き合わせなのかもしれない。それにチップとなると、広葉樹材も使われる。育成林業だけが対象ではなくなるかもしれない。
これまで曲がりなりにも林業・林産業の世界だったが、ここに製紙産業が参入してくると、どうなるだろうか。
具体的なことは、私にはわかりませんが、話を聞いていると田中様のブログは、林業、木材業の最先端の情報が飛び交っているんですね。
改めて感心しました。
林野庁長官がツーバイフォーやコーディネーター養成を考えているのなら、期待したいですね。
でも、長官て前?現? 前長官は宮崎で轟沈してしまったケド。
「情報が飛び交」わせるためには、皆さんの書き込みもよろしくお願いします。
林野庁の人は、立場上、机の上での政策立案こそが勝負の場になるわけですが、毎度の事ながらネタ集めに血眼になっておられるようです。(特に今頃はH20年度の玉出し真っ最中のはず。)
さて、本県にも林野庁から何人も本庁課長として勤務していただいた方がおられますが、その方達に「地域」に根ざしつつも全国的に共通する有益な情報を与えることが出来てきたかどうか。
今後、「地域から国を変える」なんて意気込むまでもなく、地域として実現を期待する施策を具現化するためには、今まで以上に、我々の立場から指向性の強い情報を発信していく重要性が高まってきたのかも知れませんね。
交換条件で、こちらも何か要求してみようか。
あまり気宇壮大なことを考えずに、地域に密着して拾い上げたネタにこそ、普遍性が宿ると思いますね。
長官の話は現職の方です。林野の方もこのブログも読んでいるかもしれませんね。
地域に密着してという言葉は簡単ですが、自分の物差し(スケール感)が違うととんでもないことが起こります。林家の人が山を守って息子に継がせたいと感じる政策をして欲しいものです。
頭の回転の悪い私は、一発逆転の薬はないかと考えて落ち込みます(笑)
でも、二日酔いの朝に迎え酒を飲むようなものかな。