人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

法令遵守

2007-03-31 13:00:08 | Weblog
 今、電力会社のデータ改竄(かいざん)などが問題になっている。事の
発端は中国電力のダムの沈下データの改竄であった。実測値より低い数値
に書き換えていたようだ。ダムは大量の水を蓄えている。それだけに強度
が問題だ。詳しくは分からないが沈下度合いはダムの強度に影響するのでは
ないだろうか。そうでなければ何もわざわざデータを書き換えなくても
良いはずだ。

 この事件後、政府は同じような事例はないか、その他にも嘘偽りは
ないか、電力各社に再調査を求めたところ、類似案件だけでな、原子炉
での事故隠しまで出てきた。原子炉の制御棒が脱落したまま、それに
気付かず、原子炉の一部が臨界状態になっていたという。ダムの沈下程度
の問題ではない。まさか、そのまま暴走運転などはないにしても、より
安全性が求められている原子炉の事故である。簡単に済ませるわけには
いかない。

 と思っていたら、こちらも電力各社で同じような事例が出てきた。一社
だけの問題ではなく電力業界全体の体質的な問題が明らかになってきた。
もともと電力会社は公共性の非常に高い会社である。従って、他の企業の
ように企業間競争もなく極めて経営は安定している。また、公共性が高い
からこそ、他の民間企業にはない色んな優遇措置が認められてきた。

 こうしたことから経営体質はきわめて保守的であり、見方によっては
高慢とも言えるほどの体質を有している。こうした経営体質が今日のような
改竄問題の温床になってはいないだろうか。過去に遡れば東京電力の保守
点検のデータ改竄事件がある。未だ記憶に新しい事件である。ここでまた
同じような問題が出てきたわけで、こんな会社が語る安全性など信じる
わけにはいかない。

 公表すれば世間は騒然となるかも知れないが、世間がどのように騒ごう
とも公表すべきは公表しなければならない。それが公共事業に近い会社の
義務ではないだろうか。国民や地域住民と十分話し合い、納得ずくで
運営するのが電力会社の役目である。

 さて、データ改竄問題は、取り締まる政府側にも大いなる問題がある
ようだ。それは阿倍政権の体質とも言うべき問題である。松岡農水大臣は
議員会館の無料である光熱費や水道代を過去五年間もの間、必要経費として
三千万円も請求していたことが、国会で追求されている。阿倍総理は松岡氏
を終始かばい続けている。
 これだけ政治と金の話が大きな問題になっているとき、取り締まる
立場にいる総理大臣や大臣の姿勢がこれで良いのだろうか。
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檻の中も外から見れば

2007-03-30 21:11:24 | Weblog
 昨晩は大きな雷鳴と激しい雨であった。季節は冬から春へと、その
せめぎ合いが、あの雷鳴と雨であったのだろうか。そう言えば、もう
燕が町の中を何羽も飛んでいた。何かしら季節は先へ先へと進んで
いるようだ。

 さて今、ライブドア事件に関する一連の裁判が行われている。社長
であった堀江貴文被告に対し有罪判決が下された。被告自身は無罪を
主張しているようだ。その言い分は誰にも損はさせていないと言う
事らしい。
 しかし、株の売買は得をするものがいれば必ず損をするものがいる
はずで、彼らのように粉飾決算で株価をつり上げた場合、騙された
人が必ずいるはずである。彼のように誰も損をしていないと果たして
言い切れるのだろうか。ましてや彼の片腕でもあった宮内被告自身が
粉飾決算をしたと自白しているのである。

 堀江被告と同じような人達は、自分の才覚一つで成功者になったと
いう優越感を持っているようだ。しかし、本当に彼らだけでつかみ得た
成功であろうか。彼らの成功の陰には彼らの犠牲になった人もいれば、
彼らの成功に手を貸したひともいるはずである。会社や商店にしても
億の冨を築こうとすれば多くの協力者なくしては出来ないはずである。
 社会全体を考えてみよう。成功者とはいったい何だろう。この世の
中、みんなが成功者であればその人だけを成功者とは言わない。社会
は色んな立場の人が一緒に住んでいるから成功者は成功者たりうる
のである。
 圧倒的多数の成功者にはなれなかった人が支えてくれたからこそ
自分自身の存在があるのである。この世の中は、ほんのひとにぎりの
成功者と言われる人達と、大部分のそうでない人がいる。それが社会
というものである。その事を考えれば自分の踏み台になってくれた
人達にこそ感謝すべきである。

 今、世界では冨を有する者と、そうでない者との格差が問題になって
いる。経済成長が著しい中国では、社会主義国家とは思えないほど
貧富の差が拡大している。中国の後を追っているインドでも新しい
富裕者層がどんどん誕生していると言われている。どうやら、こうした
傾向は世界的なものであるようだ。そして、常にその最先端を歩んで
きたのがアメリカである。
 しかし、豊かな国だと他国からうらやましがられるアメリカには意外
にも貧困者が多い。ひとにぎりの金持ちがいる社会は健全な社会とは
言えない。お金はみんなが平等に使って初めてよどみなく流れるもの
だからである。大金持ちという淀みを作っては健全な経済社会とは
言えない。

 そのアメリカには金持ちばかりが集まった高級住宅地があるようだ。
周辺を高い塀に囲まれた住宅地には守衛がいて住民以外の出入りを
厳しく制限しているという。ここの住民は、アメリカという激しい
競争社会の中で勝利を勝ち得た成功者達である。
 しかし、一見、塀で囲まれた生活は安全で快適に見えるかも知れない
が、見方によっては檻の中の生活のようなものである。果たして、この
ような生活環境が誇れるような生活なのだろうか。檻の中の生活は
檻の外から眺めれば実に滑稽だとは思わないのだろうか。
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ローマは一日にしてならず

2007-03-29 15:44:29 | Weblog
 先に行われたフィギアスケートの世界選手権大会では男子も女子も
素晴らしい成績だった。女子の二人には報奨金が出されるとの事で、
それはそれで結構なことだ。

 聞けばどの選手にもスランプの時があり、怪我に泣き、まさに満身
創痍といった選手も少なくないようだ。栄光の陰には、いい知れない
悩みや苦しみがあるようだ。栄光を掴むには涙ぐましい努力があるわけで、
決して全てが才能によるものだけではないようだ。

 しかし、私達の目に触れる部分はほんの一瞬でしかない。その裏には
日に何時間という練習が隠されていることなど知る由もない。今回も
浅田選手と韓国の金選手は互いにライバルとして強く意識していたよう
だ。前日の規定の時には浅田選手が緊張のあまり選手に遅れを取って
しまった。しかし、翌日は違っていた。かえって韓国の金選手の方が
緊張していたように見えた。その緊張があのミスだったのであろうか。
 聞けばこの金選手も腰痛に苦しみつつ練習を続けていたようだ。
まさに満身創痍だ。か細い体で痛々しいほどであった。

 結局、金メダルは安藤選手、銀は浅田選手と日本勢が一位、二位を
独占した形となった。その金に輝いた安藤選手も厳しい挫折を体験し
長くスランプに苦しんだ。女子で四回転が出来る選手として早くから
注目されていたが、四回転にこだわるあまり全てを見失ってしまった。
長く苦しんだ結果が今回の金メダルに繋がったわけだが、如何に天才と
言われようと「ローマは一日にしてならず」の諺通り、血の出るような
練習の明け暮れと心の葛藤の中にしか栄光は掴みきれないと言うことか。
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ピースボートIN児島

2007-03-26 21:30:20 | Weblog
 楽しかったピースボートの同窓会も終わってしまった。計画を立てた
一、二月頃は非常に温かく、同窓会の頃は桜の花が満開ではないかと
思っていたが、三月に入って急に冷え込んでしまった。そのため開花は
遅れてしまい、この日も日陰は肌寒いくらいの一日だった。
 13時40分、瀬戸大橋線の児島駅に集合、むかし下津井回船問屋、
鷲羽山、田之浦港の橋脚などを見学して宿へと向かった。この日の宿は
国民年金センター「しもつい」だった。ここからの眺めはすばらしく
水島灘沖が一望できる高台にある。前回もPボート文クラブの同窓会も
ここで開き好評だった。誰でもが感激する場所である。
 お風呂に入った後、延々4時間近く宴会は続いた。私は先週からの
風邪が治らず朝から微熱があった。実は最悪の状況だったのだ。それでも
何とか二日間の幹事役は務めさせて貰った。
 参加者は27名だった。一時は30名を越えるかに思えたのだが、
何しろお互いに生身の体、体調を崩した人もいて26名に減っていた。
そして当日、駅に着いた人の中に申し込みをしていない人も一人いて
27名になった。
 宴会場では第47回クルーズでの出港歌を流した。船を降りてもう
二年。覚えている人などいないだろうと思っていたところが意外にも
何人かの人は覚えていた。印象深い曲であった。私はこの曲を聴くと
妙な高揚感を覚えるのである。どうやらその思いは私だけではなく
他の人の中にも同じように感じている人がいたらしい。
 異体験と言えばこの旅行ほどの異体験はないのではないだろうか。
旅行先も船の中での体験もまるで別世界に迷い込んだような百余日の
旅であった。それだけに一度も話を交わしたことがない人であっても
旧来からの友のように語り合えるのかも知れない。
 私達が体験したことの数々をどのように説明してもその感動の十分
の一も伝わらないもどかしさを感じている。その思いがあるだけに
こうした集まりが、うれしくもあり楽しいのかも知れない。
 ともあれ幹事役として大任を果たし終えてホッとしている。参加者
のみなさんには喜んで貰えたのであろうか。

 中国では亜硝酸塩という塩に酷似したものが市場に出回って大騒ぎに
なっている。わずか3グラム摂取しただけで死に至るという猛毒の物質
である。塩より仕入れ価格が安いこの物質に目を付けたものがいたらしい。
中国とは恐ろしい国である。全てとは言わないまでも何でもありの国で
ある。儲けになることであれば人の命など問題ではないようだ。この
猛毒が混入した加工品が日本に入ってくる危険性はないのだろうか。
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天災は突然に

2007-03-25 17:36:15 | Weblog
 本日、石川県の能登半島沖で大きな地震が発生した。未知の活断層
とのことである。実は私達夫婦が冬の能登半島を旅したときにも今回
被害のあった珠洲市で生々しい地震跡を見たことがある。あれから
何年になるだろう。そんなわけで今回の地震に関しても遠いところの
出来事とは思えない。
 今朝のニュースでは西日本地方は地震の活動期にあるのではないか
と言われている。地震の周期は想像以上に長く、規模も桁違いに大きい。
それだけに予測も難しい。ともかく「備えあれば憂いなし」である。日頃
から、いざというときの心がけと防災に対する備えだけは、しっかりとして
おきたい。また、被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げたい。

 娘の書いているブログを楽しみに読んでいる。ブログは孫の玄の成長
記録である。それによると片言ながら幾つかの言葉らしきものを発する
ようになったこと。やっと立って歩けるようになったこと。絵本を読んで
もらうのが好きになったこと。絵本を読むまねごとが出来るようになった
こと。お片づけが出来ること。
 そして何よりも成長と思われるのは反抗期らしきものが見られることだ。
泣くことだけが唯一の意思表示だったのに、いやなことはいや、いやな
ことをされると泣いて抵抗するようになったらしい。どうやら心身共に
赤ちゃんから幼児期へと移行しているようだ。一歳と三ヶ月弱である。

 「ALWAYS 三丁目の夕日」が大ヒットし多くの人に感動を与えた。あの
時代に生きた人だけでなく、まったくあの時代を知らない世代までもが
感動したというから、あの映画には私達の心に触れる何かがあったに
違いない。人々がお互いに心寄せ合って生きてきた時代である。
 少子高齢化という時代、老人の孤独死、幼児の虐待、青少年の非行、
性の氾濫、薬物汚染、性犯罪の増加、ドメスティックバイオレンス、
家庭内暴力、引きこもり、登校拒否、リストカット等々、過去に見られ
なかったような出来事が多発している。
 今日の社会を眺めると、何かが狂っているようにしか思えないのは
私だけだろうか。少なくとも「三丁目の夕日」の時代には見られ
なかったことばかりである。
 少子高齢化問題は一人日本だけの問題だけではないらしく、多くの
先進国が一様に抱えている問題のようである。今日の朝日新聞には
ドイツの多世代共生住宅のことが掲載されていた。
 おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、そして子供達、
中には赤ちゃんも一緒という生活は、世帯間の塀が低かった「三丁目
の夕日」の時代と同じだ。向こう三軒両隣という長屋住まいは、老人の
孤独死など絶対に考えられなかった時代である。
 たとえ血のつながりはなくとも、お年寄りと子育て中の若い世代が
一緒に暮らす。ある意味、人間として一番幸せな生き方だと言える
のではないだろうか。
 私達人間はとうてい一人では生きていけない。お互いに支え合って
生きている。そんなことを考える時、ドイツで増えつつある多世代
共生住宅は現代社会の悩みを解消する有効な手段と言えるのでは
ないだろうか。
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地球温暖化防止教育

2007-03-19 13:17:53 | Weblog
倉敷市立味野小学校六年生のみなさんへ

 みなさん、先日はわたしの話を聞いてくれ、今日はすばらしい感想文を
ありがとうございました。
 みなさん一人一人がしんけんに聞いてくれた姿を思い出しながら、感想文
を読ませてもらいました。読ませてもらうまでは、私の伝えたいことが
うまく伝わったのだろうかと心配をしていました。しかし、読ませてもらう
内にみなさんが私の話を実に良く理解をしてくれ、その上、これから何を
したら良いのかということまで考えていてくれることを非常に心強く、
うれしく思いました。あらためてお礼を言わせてもらいます。
 私達の世代は会社に就職をしたときから、それまでの貧しい生活から
抜け出したいという強い思いをいだき一生懸命働いてきました。しかし、
その結果、環境をこわし、さらには近年になって地球温暖化までもひき
おこしてしまったことがしだいに明らかになってきました。
 今は、みなさんの世代やさらには弟さんや妹さんたちの世代にまで
地球温暖化の影響を残したくないと思うようになり、わたし一人の力では
どうにもならないので、多くの人達に私の話を聞いてもらい、一緒に問題
解決をしていきたいと思っています。これからも一緒にがんばりましょう。
 今朝の朝日新聞には、私の話の中にも出てきた珊瑚礁の小さな島国ツバル
が一年に一度の大潮におそわれ、地下からの浸水により島が水没し、大きな
波によって海岸が破壊され椰子の木が倒れていると報道されていました。
 また、先日も下の町に店を持っておられる人が、30数年前に比較すると
店近くの海面が40数センチも高くなっていると話しておられました。
地球温暖化の現象はすでに身近なところに現れているようです。
 みなさんは、もうすぐ小学校を卒業ですね。どうか、元気で明るく楽しい
中学生生活を過ごしてください。そして、みなさん一人一人が「木を植えた男」
のようなねばり強さと、「ハチドリ」のような強い心を持ち続けて、
すばらしい人生を送ってください。
ありがとうございました。
                       2007年3月19日

                          
 これは先日、地球温暖化問題について地元の小学校の六年生に話をさせて
もらい、聞いてくれた子供達がくれた感想文に対し私からのお礼の手紙を
要約したものである。今回は数字を並べてみせる温暖化問題ではなく、
「木を植えた男」の話から入った。そして、私が見てきたイースター島の
すさまじいばかりの荒廃ぶりや、南半球各地での温暖化によるものと
思われる諸現象の写真を見せた。
 子供達の感想は、温暖化問題が想像以上に深刻であり、世界各地の色んな
形での温暖化現象が驚きであったようだ。最近、小学校でも理科、社会、
家庭科など色んな学科の中で環境問題が取り上げられているようだ。しかし、
限られた時間の中で教えることの内容には限界がある。それだけに私のような
部外者の話は新鮮に思えたようだ。それが素直に感想文に書かれていたのでは
ないだろうか。
 そして、締めくくりとして「ハチドリのはなし」をして終わった。素直な
子供達の反応を見聞きすると、やって良かったという思いと、子供達を初めと
して意外に世間では知られていないことが多すぎるという事に気が付いた。
今後も機会ある毎に色んなところで話を続けていきたいと思っている。
 折しも下の町では30数年前に比較して42センチ近く潮位が高くなって
いるという生々しい話を聞いたところである。また、ツバルでは今年も年に
一度の大潮がやってきて、海岸の浸食や島内での浸水被害が深刻だと報じ
られていた。今年も大型の台風などが襲来するのであろうか。気がかりな
ことである。

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サミット開催地

2007-03-14 13:03:21 | Weblog
 ここのところ冬に逆戻りした感はあるが、こうした事も地球温暖化現象の
現れではないだろうか。温かい時と寒い時の振れ幅の大きいことが特徴の
ようだ。
 しかし、いくら寒いからと言っても季節の移り変わりは止められない。
豌豆のツルが伸び花が咲いている。桜の蕾も心なしかふくらみを増して
いるし、木の種類によっては新芽を伸ばしているものさえあるようだ。
我が家の果樹畑ではビワの実が一段と大きくなっている。

 外務省の係官がサミットの下見に来たというニュースが流れ、少し
期待をしていたら、突然のごとく北海道が開催地として名乗りをあげた
というニュースが流れて驚いている。
 どうやら風向きは北海道の方へ傾きつつあるようだ。確かに警備面は
重要である。そんなことから沖縄が会場に選ばれたことも過去にはあった。

 しかし、それだけの理由で開催地を決めてしまうのはどうであろうか。
候補地でもある瀬戸内海地方は日本で最初に国立公園となった風光明媚な
ところである。気候も穏やかで天災も少ない地だ。

 そして何よりも古くから大陸と交流があった地でもある。遣唐使も
遣隋使もともにこの海を通り大陸に渡り、仏教を初めとして多くの
文物を携えて帰ってきた。
 瀬戸内海を通って大陸から持ち込まれたものは少なくない。江戸時代
には朝鮮通信使が何度も行き来した道でもあった。
 また、遠く異境の地でもあった蝦夷と大阪周辺を結んだ北前船の通り道
でもあった。文化の通り道は経済の行き交う道でもあったのだ。

 こんな事を考えるときに世界の首脳が集う場所としては文句なしの地
である。単に警備面だけで開催地を決めるのではなく、こうした歴史や
文化の面からも考えてみる事は意義あることではないだろうか。
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冬に逆戻り

2007-03-13 09:51:34 | Weblog
 ここのところ寒い日が続いている。11日(日曜日)岡山県森林公園登山
をした仲間によると、この日は吹雪だったと話していた。啓蟄前のバカ陽気
は何だったのだろう。梅の花が咲き、今、シナミザクラ(シナミザクラは
暖地サクランボとして、この地域にもたくさん植えられている)の花が
咲いている。そして、庭には紅白の沈丁花の匂いがあふれている。

 そんな寒の戻りのような気候の中、水島コンビナートのある会社の定検で
T社の安全担当として入っている。早いもので一週間が過ぎてしまった。
今月は何かと忙しい。ピースボート同窓会があり、気の置けぬ仲間同士の
旅行もある。

 先日は久々に家内と一緒に孫のところへ行ってきたばかりだが、娘が
書いているブログには孫が歩き始めたと書いてあった。私達が行った
時には、いっこうに歩くような気配がないとのことだった。私が一ヶ月
ほど前に行ったときには何となく赤ちゃんくささが抜けきらなかったのに、
たった一ヶ月後のことだったのに孫はずいぶん成長していた。満一歳と
二ヶ月になったばかりだが、この年齢ころの成長は著しい。

 何にでも興味を抱く年齢らしく携帯電話やテレビやステレオなどの
スイッチ類が大好きだ。食欲も旺盛で離乳食から一般食に変わっていた。
おしゃべりもたくさん出来るようになっていた。私達大人の側が理解
できないだけで、本人としては精一杯おしゃべりをしているつもり
なのではないだろうか。

 今日の話題は、亡くなられた昭和天皇の戦時中の侍従が書き残した
メモについてである。先日の朝日新聞に掲載されていた記事について
である。その侍従が書き残したメモには支那事変当時の天皇の心境が
綴られていて興味深い。天皇という最高権力者の地位にありながら、
周辺の好戦的なもの達に、心ならずも同意させられ戦争を認めざるを
得なかった天皇の苦しい胸の内が切々と伝わってくる。

 戦犯と言われる人達を靖国神社に合祀した時のメモ同様、天皇は
平和主義者であったのではないかという思いが強く伝わってくる。
馬鹿な部下達によって翻弄され続けた上司の心境だったように思える。
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花粉症

2007-03-04 21:44:06 | Weblog
 春先になるとよく見かけるマスク姿。もう、お馴染みとなってしまった
感のある花粉症予防のためであるが、被害者が、こんなにも多いのかと
いささか驚いてしまうほどの数である。

 私も過去に一度、花粉症に似た症状で悩まされたことがあるので、その
苦しみは良く分かるつもりだ。鼻水が出て止まらなくなり、そのために
何度もくしゃみが出て、ひどいときには目まで充血した事がある。全く
憂鬱極まりない。

 私は対処療法として早めにマピロンという市販薬を飲んでいた。これは
漢方系の風邪薬であったが、一時的には症状を緩和してくれた。最近は
症状がほとんど出なくなったので、私の場合は他の要因によるものだった
のかも知れない。

 一般的に使用されている薬は抗ヒスタミン系の薬が多いようで、副作用
として眠気や倦怠感を伴うので好まれない。花粉症の人にとっては、ただ
ただ我慢をしてこの季節をやり過ごす他はないのだろうか。

 国内には、これだけ大勢の患者がいるというのに、その具体的な対策が
ほとんどないというのも実に不思議なことである。花粉症になったもので
なければ分からないことだが、色んな症状によって仕事の効率や勉学の
効率は著しく低下する。国としては大いなる損失である。

 花粉症は一説によれば複合汚染だと言われている。杉花粉や檜花粉だけが
犯人のように言われているが、そうではない。特に患者が都市部に多いこと
を考えると大気汚染と密接な関連があるようだ。自動車等の廃棄物と花粉が
関係する複合汚染だと言うことは、早くから指摘されていた。

 それにも関わらず大気汚染の元凶である自動車の排気ガスの規制を急が
なかったのは、国の怠慢だと言わざるを得ない。東京都では石原知事が
都心部へのディーゼルエンジン車の乗り入れを規制したことがニュースに
なったが、排出そのものを規制しなければ、抜本対策とはならない。

 今や国民病とも言うべき花粉症対策が急がれる。また、広葉樹を伐採し、
成長が早く、お金になりやすい杉や檜ばかりを植えてきた林野行政も反省
すべきではないだろうか。

 杉や檜は花粉症を誘発するばかりでなく、治山の面からも問題が多い。
また、山野に生息する生き物達にとっては、食用になる種も実も付けない、
これら針葉樹は生き物達の生息域を狭めているばかりである。

3月21日追記

先日のテレビの特集番組を見られたであろうか。長く杉花粉や檜の花粉が
原因だとばかり思っていた花粉症が、実は中国大陸から風に乗って飛んで
くる黄砂も重大な原因物質の一つだと言うことで、近年、荒廃が著しい
中国の黄土地帯の砂漠化をくい止めなければ、ますます患者は増えていく
のではないだろうか。

また、原因となるものを取りのぞくのが根本的な解決策ではあるが、個人差
の大きいアレルギー反応を何とかくい止めようと言う研究も盛んに行われて
いるようだ。
その一つが原因物質と思われるものをわずかずつ取り込んで、体質を徐々
に慣らしていこうというものである。
次が遺伝子を調べて体質的なものをチェックしておき予防線を張ろうと
言うものである。
もう一つが完成されれば完璧と言えるのかも知れないが、ワクチンの開発
である。
以上のような研究が更に進めば花粉症の悩みも大きく解消されるのでは
ないだろうか。
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時間

2007-03-02 05:03:21 | Weblog
 ここ数日は冷え込んでいるが相対的には温かい。秋と冬と春が同時
進行しているような感じだ。ある庭にはコスモスが咲き残り、草むらには
こぼれ種の矢車草が咲いていた。
 そして我が家の畑では、夏にはびこっていた雑草が枯れないで残って
いて、この温かさで息を吹き返したように見える。地球温暖化の影は、
ともすれば見落としてしまいそうな形で色んなところに変化を起こして
いるようだ。
 真冬だと言うのに我が家の周辺では毎日のように蚊柱が立っている。
この小さな生き物達のどこにそんなエネルギーがあるのかと思うような
元気の良さである。群になって上になり下になって飛んでいる様子は
蒸し暑い真夏の夕暮れ時を思わせるような光景である。

 さて、時間とは何だろう。ある人にとっては、とても長く感じられる
時間であっても、その他の人にしてみれば意外に短い時間であったりする
事も珍しくない。時間というものは相当にその人の意識に関係している
ようだ。

 私事になるが、昨年同様ある会社でアルバイトをすることになった。
当初は二週間ばかりとの事であったが、良く聞いてみると3月5日から
来て欲しいとの事であった。しかし、3月は既に幾つかの予定を入れて
いるので勤務としては少し変則的になるが、それでも良いかと尋ねると
それでも構わないとの事だった。
 厳しくは拘束しないという約束で3月5日から本格的な勤務となる。
実に一年ぶりの仕事である。こうなると、今まで時間に縛られない生活を
していたが、そうは行かなくなってしまった。また、3月中には片付けて
おきたい仕事もあったので、大急ぎでそれらを済ませるようにしている。

 そう心に決めてしまうと限られた時間ながら何とか出来るものだ。時間
がいくらでもあると思うと、ついつい先送りしてしまうような事も優先
順位を決め次々に片付けている。短時間で済ませるためには工夫も必要だし、
あれもこれもと後回しににしていたようなルーズなやり方も出来ない。

 時間というものは何だろう。そんな事を感じている今日この頃である。
意識をしないときの時間と意識しながら使っている時間は同じ一時間でも
全く異なるようだ。
 また、会社勤務などで拘束されていないときには、同じ一時間であっても
だらだらと過ごしているようなところがあり、拘束されているときには
出来るだけ効率よく済ませようと言う意識が働いているようだ。

 そんなわけでここ数日は分刻みとまでは行かないまでも、かなりスピード
アップして色んな事を片付けている。いよいよ来週からは、そんな勤務の
日々が再び始まることになる。
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