人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

花粉症

2007-03-04 21:44:06 | Weblog
 春先になるとよく見かけるマスク姿。もう、お馴染みとなってしまった
感のある花粉症予防のためであるが、被害者が、こんなにも多いのかと
いささか驚いてしまうほどの数である。

 私も過去に一度、花粉症に似た症状で悩まされたことがあるので、その
苦しみは良く分かるつもりだ。鼻水が出て止まらなくなり、そのために
何度もくしゃみが出て、ひどいときには目まで充血した事がある。全く
憂鬱極まりない。

 私は対処療法として早めにマピロンという市販薬を飲んでいた。これは
漢方系の風邪薬であったが、一時的には症状を緩和してくれた。最近は
症状がほとんど出なくなったので、私の場合は他の要因によるものだった
のかも知れない。

 一般的に使用されている薬は抗ヒスタミン系の薬が多いようで、副作用
として眠気や倦怠感を伴うので好まれない。花粉症の人にとっては、ただ
ただ我慢をしてこの季節をやり過ごす他はないのだろうか。

 国内には、これだけ大勢の患者がいるというのに、その具体的な対策が
ほとんどないというのも実に不思議なことである。花粉症になったもので
なければ分からないことだが、色んな症状によって仕事の効率や勉学の
効率は著しく低下する。国としては大いなる損失である。

 花粉症は一説によれば複合汚染だと言われている。杉花粉や檜花粉だけが
犯人のように言われているが、そうではない。特に患者が都市部に多いこと
を考えると大気汚染と密接な関連があるようだ。自動車等の廃棄物と花粉が
関係する複合汚染だと言うことは、早くから指摘されていた。

 それにも関わらず大気汚染の元凶である自動車の排気ガスの規制を急が
なかったのは、国の怠慢だと言わざるを得ない。東京都では石原知事が
都心部へのディーゼルエンジン車の乗り入れを規制したことがニュースに
なったが、排出そのものを規制しなければ、抜本対策とはならない。

 今や国民病とも言うべき花粉症対策が急がれる。また、広葉樹を伐採し、
成長が早く、お金になりやすい杉や檜ばかりを植えてきた林野行政も反省
すべきではないだろうか。

 杉や檜は花粉症を誘発するばかりでなく、治山の面からも問題が多い。
また、山野に生息する生き物達にとっては、食用になる種も実も付けない、
これら針葉樹は生き物達の生息域を狭めているばかりである。

3月21日追記

先日のテレビの特集番組を見られたであろうか。長く杉花粉や檜の花粉が
原因だとばかり思っていた花粉症が、実は中国大陸から風に乗って飛んで
くる黄砂も重大な原因物質の一つだと言うことで、近年、荒廃が著しい
中国の黄土地帯の砂漠化をくい止めなければ、ますます患者は増えていく
のではないだろうか。

また、原因となるものを取りのぞくのが根本的な解決策ではあるが、個人差
の大きいアレルギー反応を何とかくい止めようと言う研究も盛んに行われて
いるようだ。
その一つが原因物質と思われるものをわずかずつ取り込んで、体質を徐々
に慣らしていこうというものである。
次が遺伝子を調べて体質的なものをチェックしておき予防線を張ろうと
言うものである。
もう一つが完成されれば完璧と言えるのかも知れないが、ワクチンの開発
である。
以上のような研究が更に進めば花粉症の悩みも大きく解消されるのでは
ないだろうか。

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