ジキルとハイドに恋した私 ~Hyde, Jekyll, Me~ Blu-ray SET1 | |
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ソジンは、意識が戻った時、思い出していました。自分がハナを助けた事を・・・。
それまで何事においても自分優先で、人助けなんて、絶対にしてこなかった自分が・・・です。
確実に自分が変わって来ていると思いました。
だからでしょうかねぇ。ハナが部屋に来て、ロビンに助けられたと思ったのに、人はロビンの姿は無かったと言う、その不思議な経験の理由を聞いた時、見つめる眼差しがそれまでのソジンの冷たいモノでは無いと感じたのは。
これは、ロビン?・・・と一瞬私は思ってしまいましたよ。
ハナを見つめる目には、トゲが無く、温かさを感じましたもん。
腕の包帯を見つけたハナが、意味を問うた時、ソジンは言いました。
「俺が起きるまで傍に居て欲しい。誰かと聞いただろう。それが答えだ。寝て起きたらはっきり分かる、俺が誰なのか。」
ハナはその言葉に従い、ソジンが寝るまで、そして起きるまで傍にいました。
そして、起きたのは、ロビンだったのです。
「眠りについたのは常務だったのに、起きたらロビンだった・・・。」
ハナは混乱しました。当たり前です。信じられないでしょう。
ロビンもこの状況を理解しました。そして決心したのです。
ハナに話し始めました。
「僕たちは別人格だ。多重人格障害と言う病気だ。」
同一人物なの?・・・と聞くハナに、ロビンはきっぱりと言いました。
「いいや、別人だ。性格も感情も職業も記憶も違う。そして君を好きなのは僕だ。君が好きなのも僕だ。」
テジュから、ソジンがハナを助ける行動に出た映像を見せられたカン博士は、喜びました。自ら乗り越えようと変わりつつある・・・と。
苦痛を忘れることで回復に向かうと信じているからです。
でも、テジュにはそうは思えませんでした。
辛い記憶と向き合わせてこそ、多重人格という病気を治療できると考えているのです。でも、それは単に自分が経験した辛い記憶と同じ経験をさせたいだけのように私には思えます。治療ではないと。
で、まずは自分を守っているロビンとハナという二つの盾を壊すことから始める・・・とテジュ。
盾の筈の存在が自分を攻撃するモノだと知ったら、ソジンはどうでるか?・・・と。
ロビンが眠り、ソジンが現れました。
「見たか?」
と、ソジンはハナに言いました。
生きて行くために病気になり、ロビンが現れた。だが、変わった。俺が助けた、君を。君は俺を守るために来てくれた。俺の中にヤツがいる。俺たちは同一人物だ。
ソジンとロビンは全く正反対の事を言いました。
ハナはいっそう混乱しました。
同一人物なのか、別人なのか・・・。
でも、想いのベクトルの向う先がロビンだということだけは、はっきりしていました。
ソジンにそう告げた時、
「じゃぁ、何故後をつけた?」
と、ソジンは聞きました。
「心配だから?同情でもかまわない。愛と同情とは似ているから。俺は好きになり始めた。」
まーなんて言い方。何さまと言う感じですが、全然ムカつかないのは、やっぱりヒョンビンだから
今回のソジン監禁事件の捜査は難航していました。
カン博士につながる手掛かりばかりで、イ・スヒョンの実態は一切見えてこないからです。
なにせ、12歳の時に行方不明になってるままなので、現在の顔も指紋も、おそらくDNAも残ってないんじゃないかな?
ソジンは、事情聴取で、カン博士の関与は無いと言い、イ・スヒョンしか犯人はあり得ないと供述しました。
ナ刑事は、公開捜査にするのはどうかと提案しました。
そうなったら、ワンダーグループを巡る一連の事件が公になり、痛手を被るのは目に見えてます。ソジンはすぐにOKと言うわけにはいきませんでした。
ソジンは昔の誘拐事件の記憶を取り戻していました。
イ・スヒョンが思い出させたがってる事は勿論、イ・スヒョンが忘れてしまってる・・・もしくは気付いて無かった事までも。
なんと、その誘拐事件は単独犯だと思われてきましたが、実はもう一人共犯がいたとソジンは思っているのです。
誘拐犯が、誰かに電話してるのを聞いたからです。
それを、敢えてアン・ソングンに話しました。勿論、アン・ソングンの記憶にはそんな事はありません。
ソジン、彼に知らせてどーするつもりなんざんしょ。
ソジンはテジュに協力を求めました。
自分が多重人格者だと明かし、ロビンと共生してきた事を説明。
なのに、最近自分が丸一日現れなかったと知った・・・。この症状が示す意味は?・・・とね。
言いにくそうにテジュが答えました。
「主人格が消滅する可能性が・・・。」
ソジン、ショックを受けました。
この会話を、テジュはカン博士にも聞こえるようにしていました。
カン博士もショックだったようです。
「ロビンが力を持つようになってきたんだ。」
と、テジュは嬉しそうに言いました。いくら善良な人格をつくりだしたとしても、自分の生存がかかっていたら、やはり生きようとする…と言うのです。
「主人格になろうとする。どうです?博士。」
ソジンはテジュの言葉が頭の中で廻りました。でも、ひたすら、ハナの言葉を呟いたのです。自分を信じろ・・・と。
そして、決断しました。
公開捜査にする・・・と。
ハナの姿が消えました。
時間がほしいと置き手紙を残して。携帯にも出ません。
ソジンは部下に行き先を探らせてますので、落ち着いてますが、ロビンは違います。
ソジンからのメッセージをチェックしました。
「初めて言う。ありがとう。お前が言うとおり、これまでお前は俺を助けてきた。俺が出来ない事をやり、俺を生かして来た。消す事だけを考えて来たが、やっとわかった。お前は俺だ。お前はもうすぐ消える。いや、消えるんじゃなくて、俺の中にこれからもいる。」
ロビン、今さら・・・と言う思いなのかもしれません。
ハナをめぐるライバルと言って良い状況になった今になって・・・ですよね。
その瞬間、ロビンの頭にソジンの記憶が。誘拐されて脱出しようとする記憶が映し出されたのです。
ロビンはパニックになったようにハナを探しまわりました。
そして、テジュのところにも。
テジュは、多重人格の事をソジンから聞いたと話しました。
ロビンは、ソジンが何をしようとしているのかが気になり、テジュに聞きました。
テジュは、ソジンが丸一日現れなかった事の意味を問いに来たと話しました。
「主人格が消滅する可能性があります。」
と、テジュは言いました。この間、テジュは密かにロビンに催眠をかけてましたね、あれは。ロビンは意識しないうちに催眠にかけられてしまったようです。いったいどういうモノなのかは不明です。
テジュは追い打ちをかけるように、ソジンは今危機感を抱いている筈・・・と言い、ロビンを不安にさせました。これまでソジンを支えて来たのは本人ではなく、あなたロビンなのでは?・・・と自尊心をくすぐる言い方もしてましたね。二つの人格を対立させるつもりのようです。
ロビンは、ソジンの記憶が自分の頭に甦った・・・と言いました。
テジュは驚いた様子を見せ、一旦は、ソジンにしか話せないと言う態度を取りました。そうすることで、ロビンの焦りが強まる事を計算の上だったように思えます。
そして言ったのです。
「あなたが主人格を占有し始めてるということです。」
・・・と。つまり、ロビンではなく、ソジンが消滅するんだ・・・と。
実はテジュは、ロビンが来る前に彼に手紙を出していたんです。
人格を対立させるための火種ですな。
『ク・ソジンがカン博士を探すのは治療法が見つかったからだ。お前はもうすぐ消滅する、ロビン』
読んだロビンは、大きなショックを受けました。ソジンが自分を消そうとしてて、それが間近だったと分かったからです。
ハナに会いたくなりました。
が、まだ居所は分かりません。
ハナは一人郊外のペンションに居ました。
留守録の伝言を聞いていました。
その時、テジュからの電話が入ったので、出たのですが、それで居所が分かったのかな?
ロビンが突然ハナの前に現れました。
真っ直ぐハナ歩み寄り、kissしました。
「僕が虚像で偽物だと言われた時、君は手を差し伸べてくれた。僕自身が自分を理解できない時、君は何も聞かずに理解してくれた。その時僕は生きていると実感した。」
「僕が虚像で偽物なら、この感情は何?この胸の高鳴りは何?」
と、ハナの手を自分の胸に当てました。
しかーし、翌朝車の目が覚めたのはソジンでしたね。
「ロビンが来た?」
と、ハナに聞きました。
そして、俺は帰る・・・と背を向けたのですが、ふと振り返り、ハナに聞きました。
「父親に自分を信じろと言われた後、すぐに恐怖心は消えたか?」
いいえ・・・とハナは答えました。
「しばらくは怖かった。自分自身に言い聞かせながら練習したわ。」
「今の俺がそうかも。22年前に消した記憶と真っ直ぐに向き合う練習をしている。」
「君が俺を変えたんだ。戻って来てくれ。待ってる。」
こんな言葉、ソジンの口から出るとは思いもよりませんわな。
ところで、こう言うラスト等のクライマックスシーンに流れるBGMの出だし、「相続者たち」の曲に似てません
テジュの携帯にソジンの動画がアップされたという知らせが届きました。
“イ・スヒョン・・・”と、イ・スヒョン自身に語りかける動画でした。
“あの日の話をしよう。俺が消し去った記憶、お前が知らないあの日の真実について・・・”
共犯者のこと