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ファンが間に入り、何とかジェイとテガンを止めました。
テガンは気づきました。目の前の内官が、殺人犯としてお尋ね者になっている女だと。
ジェイが家に来た使いの者だと口走ったからです。
愕然としました。
ファンが素性を知った上で、ジェイを匿って来たことが理解出来ませんでした。
今になって振り返ってみると、ファンが単なる内官のために秘密の部屋を使わせたのは、女だと知っていたからに違いないと分かりました。
となると、最初からファンはコ・スンドルがジェイだと言う事を知っていたということになります。
ジェイは、ファンに訴えました。
自分の記憶は間違っていないと。
ファンが遣わした者を殺し、成り代わって家に祝いの品と密書を届けたのは、テガンに間違いないし、街で呪いのチラシをばらまいた時も、その場にいたと。
戦った時、間近で見た目は、テガンだったと。
考えてみれば、護衛官なら自由に東宮殿に出入りできるし、常にファンの傍に居る事ができるから、いくらでも襲う事が出来ると。
しかし、ファンはテガンではないときっぱり言いました。
使いを出した時も、街にチラシが撒かれた時も、テガンは自分の傍にいたと分かっているからです。
ファンにそう言われても、ジェイには信じられません。
自分が見た顔は確かにテガンだったと確信しているのです。
ファンは、ジェイが混乱していると思いました。
翌日の務めを休ませることにしました。その間、落ち着いて考えてみればよいと言いました。
でも、じっとしてるジェイではありません。
護衛官仲間や東宮殿の女官に、事件の日とチラシが撒かれた日のテガンの行動を聞いて回りました。
皆、テガンは王宮にいたと証言しました。
ガラムに相談に行きました。
ガラムも、覆面姿しか見ていないので、テガンだとは言い切れません。
が、ガラムは思いだしました。
以前、ミョンジンが街でテガンに会った時、服装も違うし、ミョンジンのことを知らない様子だったらしいということを。
この時は、ジェイもそれが何を意味するのか、分からなかったので、特に気に留めませんでした。
一方、テガンはファンにジェイを信じる理由を聞きました。
ファンは、罪人なのにと言うテガンを制し、師匠の娘だと言いました。
テガンは、ジェイの素性がばれた時、ファンがどれほどの迷惑をこうむる事になるか、それが心配でした。
バレる前に追放すべきですと、テガンは言いました。
しかし、ファンは、気の毒だと言いました。
そして、テガンを信じている気持ちにも変わりは無いと言いました。
休めと言っていたのに、部屋にいないジェイを、ファンは心配しました。
街で小刀・・・女性が懐に忍ばせる懐剣を買おうとしているのを見つけ、止めました。
そして、そのまま小高い丘の上に連れて行きました。
そこは、ファンが亡き兄とよく来たところでした。
ファン兄は、そこから民の生活を見ていました。
家々から煮炊きする煙が上がっているかどうかを、見ていたのです。それは、ちゃんと食べられているかどうかの判断になるからです。
兄が作る国を見るのを、楽しみにしていた・・・とファン。民の事を一番に考える人だったから。
兄が亡くなってから、ファンはこの場所に来られなかったようです。
兄を失った悲しみ、自分が犯人だと疑われる悔しさ、そして、兄を超える自信が無かったからだと言いました。
「そんな私が今、ここにきている。そちが傍に居てくれるから、ここに来られたのだ。傍に居てくれるから、運命に立ち向かう力を得られた。そちのお陰で王宮の外に出て民に会う事ができ、民は私が守るべき人たちだと分かった。」
「私の民を守っていく・・・。そして、兄が夢見ていた国を作って見せる。」
「そちと共にな。」
ジェイは嬉しそうに頷きました。
辛い時は、寄りかかれとファン。
頼ってくれたら、喜んで、そちの事を守り通そう・・・と。
これって、告白
ジェイは、涙をためて、はいと答えました。
おそらく、内官・・・いえ、性別を超えた同士として答えたんじゃないでしょうかね。女性としての期待を持ってはいけない立場だと分かっているでしょうから。
きっと、ファンは、部下に対する思いと、ジェイという女性に対する想いの両方を込めたんじゃないでしょうか。
その夜、ファンはジェイに懐剣を返しました。
ジェイが初めて王宮に来た時に、持っていたモノです。
ファンが取り上げて持っていたのです。
ジェイとテガンは、なんとな~くいつもの調子に戻っています。
こちらも性別を超えた良き喧嘩相手って感じです。
「お前も無実を証明できなくて悔しいだろ。私もそうだ。」
とテガンは言いました。
ところで、昔シム・ヨンがジェイに渡した腕輪は、外国からの品のようです。
かなり高価なモノらしいので、どうやってシム・ヨンが手に入れたのか、不思議です。
ファンがチョ・ウォノから助けた少年とその姉が、やっとマンドクの店にやって来ました。
2人に食事をさせてやるようお金をファンから預かっていたマンドクとボクスンは、快く迎え入れました。
が、2人の名前がタルレとモルだと分かった瞬間、マンドクとボクスンはショックを受けたようになりました。
タルレとモルは碧川から逃げて来たと言っていましたから、もしかしたら、マンドクとボクスンの子供
祝詞に細工をしたオ・マンシクの行方が分かりました。
役人と一緒に行くというソンオンを止めたファン。
気付かれないために、自分が行くと言いました。
で、ファン、ソンオン、ジェイの3人で向かったのですが。
テガンを連れて行かなかったのが敗因かもしれません。
この動きを、チョ右議政の手下が掴みました。
チョ右議政は、すぐさま、オ・マンシクの始末を命じました。
そして、ソンオンも。
ファンたちに気づいたオ・マンシクは逃走。
が、ファンたちは追いつきました。
オ・マンシクが、10年前の碧川の一件について話している時、矢が
オ・マンシクはその場で死んでしまいました。
そして、ファンたちは、5人の賊に襲われたのです。
賊の一人が倒されたのを見て、ファンたちが手ごわいと見た賊は、そのまま引き下がろうとしました。
オ・マンシクを殺すという第一目的は達しましたからね。
ファンたちは後を追いました。
途中でファンとジェイ&ソンオンの二手に分かれてしまいました。
ジェイとソンオンは崖に追い詰められ、矢を避けた瞬間、谷川に落ちてしまったのです。
それを見た賊は、ファンに向かいました。
ファンは、不意打ちをくらい、腹部に矢を受けて、そのまま坂を転げ落ちてしまいました。
殺したと思った賊は、そのまま引き上げました。
賊・・・勿論、チョ右議政の手下です。
ファンは朦朧としながらジェイたちを探しました。
そして、崖の上に残された血痕、そして、ジェイの持ち物や剣を見て、2人が殺されたと思ったのです。
呪いの書の一節が浮かびました。
“お前の愚かさにより多くの人が死ぬだろう”
声を上げて泣きました。
その頃、領議政の屋敷を、王とソンオンの父ハン左議政が密かに訪れていました。
王は口外するなと言いおいて、言いました。
「世子の婚姻を急ぐつもりだ。」
そして、相手は必ずハン氏から選ぶと。
様々な条件が必要とされるし、チョ氏からもっと条件の良い娘が候補として名乗り出る恐れば十分あります。
しかし、王の決心は揺らぎません。
チョ氏の専横をこれ以上許してはならないと心を決めたのです。
条件を捏造しても、ハン氏から選べと言いました。
領議政は、万が一不正がばれた時、ハン氏は断絶と言う憂き目に遭うかもしれないと反対しました。
ハン左議政は、王の決心を指示しました。
家門が断絶しようと、王の命令に従うと言いました。
王は、軍を動員できる印を差し出しました。
それを二つに分け、領議政とハン左議政に渡しました。
「余に万が一のことがあれば、領議政はこの印を密書と共に左議政に渡せ。」
驚きました。
軍を動かす資格があるのは、王のみです。
一介の臣下に託された例は一度もありませんでした。
これでは、王の対面が傷つきますと左議政が言いました。
「この国の歴史に、余は掟を破った王として刻まれる。本望だと言えば嘘になる。だが、その密書は余の遺言も同然だ。この先、世子を失う日が来れば、そちたちに軍を動かす権限を与える。2人で軍を率いて世子を守ってくれ。必ず守れ。」
王の必死の願いに、左議政は、必ず命令に従い、世子を守ると頭を下げました。
領議政も・・・です。
ジェイとソンオンは、川岸に泳ぎ着きました。
そして、必死にファンを探しました。
怪我をしてるジェイに、先に帰れとソンオンは言いました。
しかし、ジェイは従いませんでした。
ファンに何かあったら、自分は生きていられないとジェイは思いました。
ファンは必ず生きているとソンオンに言い、ジェイは涙を拭いて歩き始めました。
そして、道のずっと向こうにファンの姿を見つけたのです。
ジェイとソンオンが死んだとしたら、それは自分の呪われた運命のせいだとファンは思いました。
だから、必ず生きて帰り、呪いが紙切れに書かれた文字に過ぎないと証明してくれと願っていました。
その時聞こえたのです。
自分を呼ぶジェイの声が。
振り返ると、遠くから、自分目掛けて必死に走ってくるジェイとソンオンの姿が見えました。
ジェイは、ファンに飛びつきしっかりと抱きしめました。
ファンはほっとしたような表情を浮かべ、力尽きてその場に倒れ込みました。
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