今回の山行で一番強く心に感じたことはYYDの山仲間への感謝です。そして、僕の取るべき姿勢は謙虚さと柔軟性であることも肝に銘じました。優しくて力のある若い山仲間に甘えてばかりでは駄目ですからね。助言や思いやりの言葉をきちんと受け止めて、今後に活かすことが大事だと思います。
今回の山行計画者は僕です。YYDの山行ではかつて岩稜歩きの伝統もあったようです。僕が入会した2016年以前には阿弥陀南稜の記録も散見されます。しかも、冬の雪山シーズンに登っています。ですから、そのような伝統を若いメンバーにも引き継いでもらいたいと思い、計画を立てました。もし可能なら、今後は雪山の阿弥陀南稜に活かしてもらいたいと思い、重荷を背負ってのテント山行にしました。
今回と同じコースを歩くのなら、土曜日に阿弥陀南稜取付きの河原にテントを張り、 翌日、暗い時間帯から空身で同じコースを歩けば、同じ時間に下山可能だと思います。でも、大きな山を想定して、重荷を背負い、標高の高い山のど真ん中で幕営することは、 より大きな感動を味わうことが出来ますし、より大きな山行にもつながると思うのです。
高齢者である自分にとっても、若い力あるメンバーに支えられて、自分にとって手に余るレベルの山行を達成でき、感謝です。テントも分担して背負うことも出来ませんし、水も最小限しか持てません。ただただ、経験と知識だけを持ち、提供させていただきました。この山行の登攀リーダーは当然ですが、K野さん。僕は判断し責任を取らせていただきます。
2022年10月15日(土) 舟山十字路~阿弥陀南稜取付~立場(たつば)岳~青ナギ
▲12:11。舟山十字路に車を停めて、T字路のどこへ進めばいいのか、ちょっと迷いました。Tの字で言えば、左から車で来たのですが、最初は下に行きかけました。でも、正しくは右だったのですね。
▲12:46。林道を進むと、やがて河原へ向かう分岐があります。その河原の対岸に阿弥陀南稜への登山道があります。
▲12:57。2016年10月に2泊3日でテン泊した河原から、阿弥陀南稜には取付きます。踏み跡はほぼ一般登山道レベルで付いています。
▲13:13。僕にとっては何年ぶりの重いザックでしょう? (撮影:哲)
▲13:30。こんな場所も出ては来ますが、ほとんどは普通の山道です。
▲14:04。樹々が黄葉しています。
▲14:22。こんな木札があちこちに置いてあります。令和4年7月16日とか令和4年9月17日とか読めますね。何のためのものなんでしょう?
▲14:37。少し傾斜も緩んで来たように思えます。
▲14:47。立場岳2370m山頂です。左からK野さん、S上さん、僕、哲さん、SS木さん。
▲15:04。舟山十字路からほぼ3時間で青ナギに到着しました。
▲15:05。心地よさげに佇む僕。(撮影:S上)
▲15:16。阿弥陀岳山頂を覆い隠していたガスが晴れました!
▲15:16。皆一斉にカメラを向けます。(撮影:S上)
▲15:16。望遠で撮ってみました。
▲15:17。日没前に、一瞬阿弥陀岳の岩壁が輝きました。写真に歩くコースを赤い矢印で示しました。P3直下の破線部分が核心部です。
▲15:48。それからは延々と山談義が続きました。標高2360mの天場です。見渡すことが出来る範囲内で、人間は僕たち5名だけ。軽量化と標高が高いのでアルコールは少なめに、と厳命したにもかかわらず、豊富にある飲み物。ビールでの乾杯からスタートし、哲さんのつまみ、K野さんの惣菜を口に運びながら、宴会スタート!
▲16:33。僕はお馴染みのネパール風豚バラ肉カリー、家で作ったのを冷凍して持って来ています。冷凍庫から出して9時間は経っていますが、周りも全然融けていません。焦げ付きそうなので、少々お湯を加えて、中火で温めます。(撮影:哲)
▲16:43。SS木さんのもつ鍋は下準備が丁寧になされています。もつもとっても新鮮で味が良く、野菜もたっぷり入っているので、山飯としては最高の贅沢ですね。
▲17:03。SS木さんは酒には弱いですし、僕も赤岳天狗尾根での失敗以降、山でのアルコールは控えています。みんなに迷惑を掛けてしまいますからね。(二日酔いで歩けなくなりますから) 後の3人は飲みまくっています。実に強い3人です。
▲18:46。暗くなると、満天の星空でした。寝る直前までテントの外で飲み食いできました。風もなく、暖かな夜でした。もちろん吐く息は真っ白でしたけどね。
▲18:47。S上さんとK野さん。この二人は酒も強いし山も強い。
▲19:35。SS木さんと僕がテントに入ってからも、まだまだ飲み続けていました。それでも9時くらいには就寝したようですけれどね。(撮影:S上)
夜中からは半月が上ったようで、テントの外が明るく照らされていました。