ザイルと焚火と焼酎と

ザイルを使う登山にちょっぴり憧れ、山中に泊まると焚火を囲み、下山後は焼酎でほのかに酩酊。いい加減なのんびり登山の日記です

サス沢右岸尾根を登り、清八新道下降 1/2 ――― まずはカタクリの様子を見て来ました

2015年05月04日 | ハイキング/奥多摩

2015/4/25  2002年4月にサス沢右岸尾根(仮称)を初めて登っています。その時の印象が強烈で、再びこの時季に登ってみることにしました。
何故ならば、この尾根の上部で足の置場もないほどにカタクリの葉が密集して点在していたからです!

それにしてもこの日も電車の中の登山者の多いこと! 山が新緑の美しい時季であるのもその原因としてあるのでしょうけれど、僕が思うにもっと別の原因がありそうなのです。
それはJRがこの春変更したダイヤによるもの。僕は奥多摩駅発8:35のバスに乗るのですが、このバスに乗るためにちょうど良い電車がこの春からホリデー快速になったのです。ホリデー快速は新宿始発ですから利用者が増えるという訳。
この日も奥多摩湖方面行の臨時バスが2台も出ました。


▲板小屋バス停で下車。初めて降りるバス停です。ネットで調べていたら、写真の道があって、下に降りてむかし道へつながっていることが分かりました。そうするとこのバス停が一番近道なんです。奥多摩へ長年通っていても知らないことは無限にありますね。8:44ころ。


▲むかし道に出ます。8:49ころ。


▲クサノオウ。毒草ですが、薬草としても用いられていたようです。名前も毒草・薬草に由来しているようで、
1.黄色の液を出すので「草の黄」
2.皮膚疾患に効くので「瘡(くさ)の王」
3.内臓の病気にも有効なので、薬草の王様という意味を込めて「草の王」
などの説があるようです。
薬効があると言っても、毒性の方が強いそうですから、あくまでも毒草です。8:50ころ。

今歩いている道は「奥多摩むかし道」と言って、現在の車道ができる前はメインの生活道として利用されていた旧青梅街道。ウォーキングとしては実に心地よいルートで、春の新緑の頃は最高ですね。僕とS子はその一部だけを今歩いているわけですけれど、それでも途中には「馬の水飲み場」や「牛頭観音像」、「むし歯地蔵尊」、「川合玉堂先生の歌碑」などを見ながら散歩できるのです。


▲ジュウニヒトエですね。花が美しいのはもちろんですけれど、ネーミングが最高! 8:58ころ。


▲道所(どうどこ)橋を渡ります。9:01ころ。


▲橋を渡ってすぐの広場でしばし休憩し、朝食を食べました。電車も満員でしたから、何も食べていなかったのです。広場の、柿の木でしょうか、枝にコゲラがとまってジジジ・・・・と鳴きながら、コツコツと木をたたいていました。
所用もすまして、いざ出発! 最初からいきなりの急登です。9:36ころ。


▲途中、小さな送電鉄塔を通りました。地形図を見ると小河内ダムと海沢の発電所とをつなげている送電線のようです。鉄塔の下では2、3人でワラビ採りをしていましたが、さほど採れる場所ではないようでした。9:45ころ。


▲さらに急登が続きます。9:53ころ。


▲広葉樹が現われると、春の山は明るく艶やかに見えて来ます。10:11ころ。


▲足もとの土の上には白や薄いピンクの山桜の花びらがたくさん散りばめられています。見上げる空間には満開の山桜の木。でも、逆光だったり、白い空と重なったりで、写真では上手く撮れません。やっと、隣りの尾根の森を背景に撮ることができたのがこれ。10:15ころ。


▲木の間から小河内ダムが見えていました。10:19ころ。


▲すごく急な尾根です。振り返ると、林立する杉の幾何学模様が綺麗でした。10:22ころ。


▲杉の木の間から薄っすらと左からの尾根が見えています。その尾根に合流するよな感じで少しずつ左上しながら這い上がって行きました。10:57ころ。


▲真横から見ると、この尾根の急傾斜が分かるでしょう。11:01ころ。


▲スミレが咲いていました。名前は分かりません。植林とは言え、写真に写っている落ち葉を見ても分かるように、カラマツですから、春先の陽が当たるのですね。だからスミレも咲くのでしょう。11:11ころ。


▲左の尾根へ向かってトラバースしているところです。下の方は杉林ですが、このあたりはカラマツ林ですね。11:13ころ。


▲左の尾根へ出ました。ちょっとだけホッとする傾斜です。11:16ころ。


▲カラマツの新緑。11:17ころ。


▲図鑑やネットで調べても、これが何だか判明しませんでした。シャクナゲなどの仲間と似ているような気もするのですが。柔らかい薄茶色のは何なんでしょう? 11:22ころ。


▲852mの標高点を過ぎると、植生が少し変化したようです。ツガでしょうか? 針葉樹の巨木も現われます。11:26ころ。


▲馬酔木(あせび)が咲いていました。今年になって山で見た最初の馬酔木の花です。今年は裏年なんでしょうか? ここの馬酔木の木以外、花は咲いていませんでした。11:33ころ。


▲一般登山道が通っている隣りの尾根が見えています。ピークはサス沢山940.0mでしょうか? 11:44ころ。


▲むかしこの尾根を登った際に、足の踏み場もないほどにカタクリの葉がびっしりとあったことを記憶していたのです。でも、そんな光景に今日はまったく出くわしません。「記憶違いだったかな?」と少々自信を失いかけてきたころに、出ました! カタクリの葉です! まだ一葉なので花は付けていませんが、たくさん生えています。11:52ころ。


▲この葉は前の葉より小さいので2、3年目のものでしょうか? 11:52ころ。


▲花をつけているカタクリもありました。でも、標高が低いせいでしょうか、枯れてしまった花の方がたくさんありました。12:02ころ。

カタクリの花が7~8年たたないと咲かないことは知っていました。花が咲かない年は一枚葉で、二枚葉になると花が咲くこと、そんなことまでは知っていました。今回ネットで調べてみて、いろいろと知らないことばかりだったことが分かりました。
例えば、1年目の葉が棒状だということ。
カタクリは当然のことながら多年草ですけれど、その寿命は予想外に長いこと。平均寿命が40~50年だとも書かれています。本当でしょうか? 俄かには信じられない!
それにカタクリの生息域を広げる役割を担っているのがアリだということも。アリを引き付ける物質がカタクリの種から出ていて、アリが別の場所まで運ぶのだとか。

本当に不思議なことばっかり!

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